小説⑨(134) | 喜劇的な世界

喜劇的な世界

やりたいことを探し中。やりたいことをやれる勇気を探し中。
自分を見つめ直すための雑記です。
良い悪いはあるかも知れませんが、全部含めて自分です。
笑えるくらい面白おかしい人生を生きていきたい。

あれから3年が経った。


変異をし続けたウイルス。

度重なるワクチン接種問題。


検査の有料化と物価の高騰、安価な給料。


2023年、世界はコロナ禍から脱したように見えたが世界はマスクと不安で覆われたままであった


指輪や化粧と同じで、マスクを外すこと自体が恐いと感じるようになった。

付いているのが当たり前なのだ。


例えば、下着を着ないで服を着るように言われたらどうだろうか。

メガネの人がコンタクトになったらどうだろうか。


マスクが欠けることは、自分の一部が欠けるのと同じなのである。ウイルスが恐いのでも、周りの目が恐いのでもない。自分自身が恐いのだ。


恋人が居なくなったときと似てる。

いつも一緒に居たのに、ふとスマホを手に取ると彼女の名前はもうどこにも無い。

毎日何通もやり取りしたLINEも、履歴は一年も前だ。


元気かなってふと思い出すことがある。

何の未練もない。わかってる。それでも、横にいた人が、居ないということに感覚が追いついていないみたいだ。


サヨナラを切り出したのはコロナ禍の始まったら頃。

会えない理由は、ただただ変わる世の中のせいで忙しくなり、会える時間が少なくなったことにある。

そして、会わなくても平気になって来たことだ。

時間が解決してくれる。


くっつくのも離れるのも、時間が解決してくれる。


マスクがなくなるのも時間の問題だろう。


3年ぶりに見る素顔。初めて見る素顔。


本当の顔が見れる分、相手の考えがわかりやすくなる。

今までなあなあで過ごして来た部分も、顔色でわかってしまう。


そんな風に思ってたいたんだね。


それでも俺は好きだよ。