今朝は快晴。
アメリカでは大統領が代わり、日本では首相が代わり、2020年は世界が変わった。
これを機に、何も変わってしまっても誰もが気付かないから、やりたいことをやってみる。
やめどきで、はじめどき。
僕は電話を掛けてみた。
教えてくれた電話番号に何度か掛けてみた。
コール音はするものの、相手が出る様子は全くなかった。
携帯電話を眺めては「あ」と思っているかもしれないし、もしかしたら気付いてすらいないかもしれない。
誰か知らない誰かさんに掛けているのかもしれない。
反応のない電話、反応のないメール、反応のないLINE。「無視」ほど、辛いものはないと「忘れる」ことほど悲しいことはないと誰かが言ったけど、それが誰だったかも覚えていない。
いつかは終わる運命だから、好きなものは好きとはっきり言っておくべきだと思う。
彼女から「好き」の一言をもらえたけれど、彼女からは「好き」の一言がもらえなかった。
結局はそういうようなもので、本当に好きなのかわからなくなる。
お互いの距離がそうやって離れていく。
そういうようなもので、愛想を尽かした。
好きだったはずなのに、お金と時間と距離によって、世界は分断された。
繋がるはずの世界が、途切れてしまった。
そうやって、チャンスを逃すことを知った。
モノリスのように急に現れては消える、泡沫(うたかた)のように。