小説⑧(133) | 喜劇的な世界

喜劇的な世界

やりたいことを探し中。やりたいことをやれる勇気を探し中。
自分を見つめ直すための雑記です。
良い悪いはあるかも知れませんが、全部含めて自分です。
笑えるくらい面白おかしい人生を生きていきたい。

9.11を超える死者数になろうとしている。

今朝は快晴。

アメリカでは大統領が代わり、日本では首相が代わり、2020年は世界が変わった。

これを機に、何も変わってしまっても誰もが気付かないから、やりたいことをやってみる。

やめどきで、はじめどき。

僕は電話を掛けてみた。

教えてくれた電話番号に何度か掛けてみた。

コール音はするものの、相手が出る様子は全くなかった。

携帯電話を眺めては「あ」と思っているかもしれないし、もしかしたら気付いてすらいないかもしれない。
誰か知らない誰かさんに掛けているのかもしれない。

反応のない電話、反応のないメール、反応のないLINE。「無視」ほど、辛いものはないと「忘れる」ことほど悲しいことはないと誰かが言ったけど、それが誰だったかも覚えていない。

いつかは終わる運命だから、好きなものは好きとはっきり言っておくべきだと思う。




彼女から「好き」の一言をもらえたけれど、彼女からは「好き」の一言がもらえなかった。

結局はそういうようなもので、本当に好きなのかわからなくなる。

お互いの距離がそうやって離れていく。
そういうようなもので、愛想を尽かした。

好きだったはずなのに、お金と時間と距離によって、世界は分断された。

繋がるはずの世界が、途切れてしまった。

そうやって、チャンスを逃すことを知った。


モノリスのように急に現れては消える、泡沫(うたかた)のように。