とんかつ勝@追浜 | 酒と散歩の日々                                               

 田浦~追浜あたりを散歩する時に、あぁここにあったんだとずいぶん前に気付いた店。

横須賀は追浜にある「とんかつ勝」。2015年度のミシュランガイド「横浜・川崎・湘南版」にビブグルマンとして掲載された店。多分そのころ初めて意識したのだと思う。

 

 若い頃は、よくとんかつ(それもロースカツ)を喰った。劇団四季の「CATS」が好きで、大崎のシアターによく通っていた頃(CATSの大崎公演は2012年まで)、大崎の「とんかつ和幸」で昼をいただくのが常だった。そういえば、それよりもずっと前、横須賀で故春風亭柳昇師匠(春風亭昇太の師匠だ)が月一落語会をやっていた時も、毎月「とんかつ和幸」で一杯やってからの、「大きなことを言うようですが、春風亭柳昇と言えば・・・・・・・・・・今や わが国では私一人でございます」をきいたものだ(懐かしい方はご同輩以上か)。

 それが、とんと喰わなくなった。揚げ物は嫌いではないし、串カツなんかは居酒屋でのお友達だ。が、めっきりとんかつ屋へ入ることが減った。

 

 でも、ビブグルマンとされるほどのとんかつであるならば、一度は喰ってみたい。

ある日の昼、店を訪うた。

 

 

 店先は、普通に町のとんかつ屋だ。戸を開けてみると驚いた。まだ12時にはかなりある時間(人気で込みそうなので、早めにいった)なのに、カウンターもテーブルもいっぱい。入れないかなと思ったが、奥にある座敷席へと案内された。上がりで靴を脱いで、銭湯にあるような靴箱にそれを入れて鍵を。

 

 

 お茶が供されて、注文を。「ランチカツ定食」をお願いすると、「カキフライはつけますか?」ときかれた。なるほど、メニューの右下にその表示がある。昨日書いたように、カキフライには目がない。1個付けてもらうことにした。

 

 

 

 揚がってくるまでをつなぐかのように、漬物が先に出される。卓の上に置かれたとんかつ用のソースなどを観察(点検?)しているうちに、定食がやってきた。

 

 

 先にきた漬物もセットして。

 運ばれてきた際に、ご飯とキャベツはお代わり自由なことと、味噌汁は1度だけお代わりができることを説明された。何でも味噌汁に入れるシジミが高騰してることから、そうなったのだそうだ。

 併せてお茶が少なくなっているのにに、気付いて小ぶりなやかんに入ったお茶をもってきてくれた。

 何という、細かい気遣いなんだろう。もうこの店で、この店のファンになった。

 

 

 ややこぶりのロースカツとカキフライ。ソースをかけて、まずとんかつから。おぉ、と唸りそうになった。

何て柔らかい。そして、何と美味な。こんなに美味いとんかつを喰ったのは、人生初だ。

 この歳になって、食い物でこんなにこれほど感動できる成分が自分に残っているとは思わなかった。

 美味い!美味すぎる。あの映画で煉獄さんが、弁当か何かを美味い美味いと喰いまくっていたが、もうその境地。

 

 ご飯とキャベツのお代わりもすぐに持ってきてくれた。

 もちろん、ご飯も美味い。

 

 これまで、通わずにいたことが悔しいくらい。行った翌日に、今日もまた喰いたいと思った。。そんな風に同じ店に続けていきたい欲求にかられたのも、人生で初である。

 

・・・今年もあと2日。

 今日は、これから友人たちとの呑み会。コロナに気を付けて、来年を迎えよう。

そんなわけで、いつもよりも早い時間にブログをアップ。