花三題 その1 | 酒と散歩の日々                                               

 冬場はビーチコーミングをしたり、カモ見をしたりとある程度行動が決まっており、ブログのネタにも困らない。春から秋にかけての季節は、様々なイヴェントに出かけるというのが趣味の散歩のモチベーションのようになっていた。が、このコロナ禍で軒並み中止。

 横須賀関連のものだけでも、カレーフェスティバル YYのりものフェスタ ヴェルニー公園のバラまつりなど軒並み中止。野毛の大道芸も中止だもんねぇ。自粛しなければならないのはわかってはいるけども、逼塞感が募ってしまうことも否めない。

 そのため、この春は花を訪ねて出歩くことが多くなった。

 

 まずは、YRP光の丘 水辺公園のニリンソウ。この公園は、YRP=横須賀リサーチパークがこの地に造られるのにあたって、地域の自然を生かして設計された実は人工的な公園。まずYRPの説明から入ると、携帯電話やスマホをはじめとするハード ソフト両面から通信について研究開発を行う日本の拠点。もともとこの地に通信研究所があったことからこの地に造られ、誰もがその名をきいたことのあるような通信系の企業の研究所が立ち並んでいる。

 その一角に、まるで元からそこにあったかのように設計された4つの池からなる水辺公園がある。

そのうち、2つは野生の生き物たちのサンクチュアリであるべく、基本的には一般の人は立ち入りが禁止されている。

 ただ、年に数回だけここに入ることができる。そのうちの1つがニリンソウの季節。最奥の池の周囲に3月下旬から4月の初めにかけて咲きほこるニリンソウを観賞できるよう開けられるのだ。

 

 昨年、初めてこの時期に最奥の池まで入った。今年は、コロナ禍の中で「ニリンソウのために開放」の告知はごく一部だけでネットにあげられていた。何しろ、市の広報のサイトや公園のサイトにも書かれなかったくらいだ。

 

 

 4月の頭、聖なる池 最奥の池へ至るゲートが開かれた。この聖なる池では初夏に半夏生が見頃となる。その時も開放してくれるといいのだけれども。

 

 道々野の花を楽しむ。

 

 

 快晴の空を思わせる青。すぐそばに植物名を示す表示がたてられていて、ホタルカズラ。なぜホタルなんだろうね。それにカズラって蔓のことじゃなかったっけ?

 調べてみると、草の合間に点々とこの青い花が咲いている様子がホタルの光を連想させたことからこの名となったようだ。カズラの由来は調べても不明だった。

 

 

 この時期、三浦半島の春の山を歩いているとよく出くわすウラシマソウ。色といい形といい不気味な感じ。食虫植物をも想わせる。子どもの頃から見慣れている植物(花)だ。

 

 

 そして最奥の池へ。この日は風もなく、静けさのみ。いや、鳥の鳴き声のみ。

 

 

 奥に点々と白くみえるもの。あれがニリンソウだ。

 

 

 星の形をした純白の花。1つの茎から2輪咲くからこの名とあったが、1つのこともあるし3輪のことも。それにしてもこれだけ群れ咲いている様子は壮観だ。

 

 

 気が付いたのは一見花びらが5枚なのだが、中央に咲く花は6枚、右下隅の花は7枚。群れ空いているのを遠目にみるだけではわからない。1つ1つの花の個性もまた風情。

 

 そうそう、ひっそり告知の効果かほとんど人とはすれ違うことはなかった。