昨日行った原田の森ギャラリーの記事が今朝の神戸新聞に出ています。記事拝借お許しを。

わたしが主な目的だった六車明峰氏の書。
230センチ×70センチの大きな条幅。

「草の背やうゐの奥摩耶涅槃西風」宮崎鬼持先醒の句とあります。
六車氏の書にしては細い線で書かれています。
この句は詩人多田智満子さんを偲んでの連句の中の句。
出典は連句集『虚心』(ひょんの会・2012年)より。
そのページ。


宮崎鬼持とは宮崎修二朗翁のことである。『虚心』の主宰者詩人鈴木漠氏は翁のことをあとがきに代わる付記で《希代のエンサイクロペディスト宮崎修二朗翁の博覧強記ぶりに驚嘆しつつその卓話を楽しむ集いから(略)柳田國男や富田砕花に師事、さらに足立巻一に兄事して評論・エッセイ等の著作を数多くお持ちの達文家ながら、詩歌創作は初心ゆえ連衆のお荷物だとの謙遜から、俳号は「鬼持(おにもつ)」と自称しておられる。》と記しておられます。
その宮崎翁と多田智満子さんの文人上の縁は深かった。拙著『触媒のうた』の「多田智満子さん」の項の冒頭。
《宮崎翁のお宅の庭にアザミがある。これが普通のアザミではなく、高さ一メートル以上にもなる大きなアザミだ。驚くわたしに、「それほど珍しいものではありませんが、葉アザミです。多田智満子さんが植えて行きました」(略)》
この後も多田さんとの関りを書いています。
で、六車氏の書。多田さんを偲ぶ句だから、柔らかな線での書なのですね。
素人のわたしにはわからないところがありました。
この部分。
「西風」という字ですが、筆はどのように運ばれているのでしょうか?その筆順は?
近づいてよ~く見たのですがわかりませんでした。
追記
昔書道をやったことがあるという妻に確かめてみました。
丁寧に教えてくれて、よく解りました。