喫茶店の書斎から -4ページ目

喫茶店の書斎から

コーヒーカップの耳

『始まりの木』(夏川草介著)を読み終える。

 

主人公は民俗学者。

少々ヘンコツ者。

その教え子の女子大学院生とが織りなす物語。

 

巻末に参考文献が載っているが、民俗学関連の本がズラリ。

これを見れば難しい話に思えるが、そうではなくユーモラスに話は進む。

 

何度も笑ってしまって、妻に読み語ってやったりした。

しかし、最後にこんな言葉が出て来て、それが大きなテーマ。

 

《これからは”民俗学の出番です”》

 

 

 

『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。

 『触媒のうた』楽しい文学史秘話が満載。

今朝の神戸新聞に《柳田国男自伝、増補し文庫化「故郷七十年」》という記事を神戸新聞の石崎勝伸記者が書いておられる。拝借お許しを。

へ~?と思う。

『故郷七十年』は我が宮崎修二朗翁の聞き書きによってなった本。

だがしかし、宮崎翁の名前はこの本に一切出てこない。

その理由は『触媒のうた』(神戸新聞総合出版センター刊)に詳しい。

で、今回の石井正巳名誉教授による『柳田国男自伝 故郷七十年・拾遺・補遺』(角川ソフィア文庫刊)だが、恐らくこれにも宮崎翁の名前はないであろう。

石井教授、今67歳。まあご存じなくても仕方ないか。いやいや、柳田研究をするほどの人なら宮崎翁を知らないわけはないだろうが。

ところでこの本、文庫でありながら価格が2046円。わたしは買わないだろうな。図書館に架蔵されるだろうから、それを見てみよう。

 

追記 西宮図書館に架蔵されていたので早速予約しました。

 

追記の追記 

 

 

 

 

 

 『触媒のうた』楽しい文学史秘話が満載。

今日は二カ月に一度の、かかりつけのクリニック受診の日だった。
息子と同い年くらいのドクターが、わたしのカルテを見ながら、
「○○さん、若いですねえ」とおっしゃる。
そうなんですよね。
実際に若い時には「若いですねえ」なんて言われることはないのです。
年寄りになると「若いですねえ」などと慰めて下さるのだ。
いい意味にとっても、「○○歳にしては」の前置きが省かれているのだ。

姫路の孫shuntaが来ている。
11歳。


71年差の手。

昨日行った原田の森ギャラリーの記事が今朝の神戸新聞に出ています。記事拝借お許しを。

 

わたしが主な目的だった六車明峰氏の書。

230センチ×70センチの大きな条幅。

「草の背やうゐの奥摩耶涅槃西風」宮崎鬼持先醒の句とあります。

六車氏の書にしては細い線で書かれています。

この句は詩人多田智満子さんを偲んでの連句の中の句。

出典は連句集『虚心』(ひょんの会・2012年)より。

 

そのページ。

宮崎鬼持とは宮崎修二朗翁のことである。『虚心』の主宰者詩人鈴木漠氏は翁のことをあとがきに代わる付記で《希代のエンサイクロペディスト宮崎修二朗翁の博覧強記ぶりに驚嘆しつつその卓話を楽しむ集いから(略)柳田國男や富田砕花に師事、さらに足立巻一に兄事して評論・エッセイ等の著作を数多くお持ちの達文家ながら、詩歌創作は初心ゆえ連衆のお荷物だとの謙遜から、俳号は「鬼持(おにもつ)」と自称しておられる。》と記しておられます。

 

その宮崎翁と多田智満子さんの文人上の縁は深かった。拙著『触媒のうた』の「多田智満子さん」の項の冒頭。

《宮崎翁のお宅の庭にアザミがある。これが普通のアザミではなく、高さ一メートル以上にもなる大きなアザミだ。驚くわたしに、「それほど珍しいものではありませんが、葉アザミです。多田智満子さんが植えて行きました」(略)》

この後も多田さんとの関りを書いています。

 

で、六車氏の書。多田さんを偲ぶ句だから、柔らかな線での書なのですね。

素人のわたしにはわからないところがありました。

この部分。

「西風」という字ですが、筆はどのように運ばれているのでしょうか?その筆順は?

近づいてよ~く見たのですがわかりませんでした。

 

追記

 昔書道をやったことがあるという妻に確かめてみました。

丁寧に教えてくれて、よく解りました。

 

 

 

行ってきました。原田の森ギャラリー。

「第50回こうべ芸文美術展」

 

素晴らしかった。

 

わたしの目当ては、書家、六車明峰さんの書。

宮崎鬼持先醒の句とあります。充分に鑑賞させていただきましたが、この作品についてはまた改めてページを立てようと思います。

他にわたしが興味を持った作品を。

これは凄い風景画でした。

藤本元美さんの「清流ー池山水源」。

畳二畳ほどもあるでしょうか。見事な写実でした。水がなんとも素晴らしくてため息が出るほど。手を差し入れたくなりました。

 

岩見健二さんの「雨上がり」。

これはパリの風景でしょうか?見事でした。

 

真殿靖さんの「雨の御堂筋」。

眼も鮮やかな色彩。

 

山下マリ子さんの「菜宴」。

描かれているものに命があってリアルでした。

 

それから、小倉恒子さんの「花音(かいん) 25」。

やさしい花の絵。この人の作品はなぜかいつも気になります。

 

たくさんのいい作品が広い会場にもっともっと並んでました。

 

 

 

妻の同級生のK見さんからFAXが入ってきました。

加藤勉さんがNHKラジオに出演と。

10月6日午前5時15分から「マイあさ!」という番組で出石からの情報発信。

 

出石はわたしの妻の故郷であり、わたしの大好きな街。

今映画「国宝」のロケ地として芝居小屋「永楽館」が大きな話題になっています

今年の片岡愛之助さんの公演も大人気とか。

わたしたちも何回か観劇しましたが、役者さんとの距離が近くて興奮したのでした。

普段、飲んでるコーヒー教えて!

▼本日限定!ブログスタンプ

あなたもスタンプをGETしよう

 

 

今日の対角線と夕焼け風景。

秋が深まるにつけ、この夕焼けが濃くなってゆきます。

今はまだ薄い色ですが。

【 六車明峰さんの書が 】

神戸芸文美術展が原田の森美術館で開催中です。

 

 

わたしがお世話になっている「名筆研究会代表」の六車明峰さんの書作品も出品されているとのこと。

 

これは行ってこなくちゃ。

 

 

『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。

 『触媒のうた』楽しい文学史秘話が満載。

季節が少し変わったかなと思って歩いて図書館まで。往復4500歩。

 

しかし久しぶりに距離を歩いて途中で疲れました。やはり年ですね。

ちょうど真ん中あたりにベンチがあります。

最近多い意地悪ベンチとは違って、横になろうと思えばなれます。なりませんでしたがね。

3年ほど前に設置されたのですが、これは助かります。スマホ確認しながら休憩。

 

お借りした本は『始まりの木』(夏川草介著・小学館)。

 

FB友達のA居さんお奨めの本ということでお借りしました。

 

帰ってきてお地蔵さんにご挨拶のお参り。

境内に今年も彼岸花が咲き始めていました。

 

 

『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。

 『触媒のうた』楽しい文学史秘話が満載。

先月23日「さくらFM」に出演したときのこと。

宍粟の詩人西川保市さんの詩集『大切な人』からわたしの好きな詩をたくさん朗読したのだが。

小さなミスは何カ所かあったが、一つ大きなミスをしているところがあった。

読んでいてすぐにミスに気付いたのだが、訂正せずにそのまま読んだ。

「物差し」という詩。

その出だしの第一連は次の通り。

 

  朝の食事をしていると

  なんの前触れもなく

  上の差し歯が一本

  ポロっと欠ける

 

しかしわたしはこの三行目を読み間違った。

 

  上の差し歯が

  ポロっと欠ける

  一本

 

「一本」を後ろに回したのだ。意識せずにこう読んでしまった。

間違った時はすぐに訂正するのだが、敢えてしなかった。

録音を聞いてみた(30分過ぎ)が、もしかしたらこれの方が良かったのでは?と思ったりしている。特に朗読するときには。

 

 

『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。

 『触媒のうた』楽しい文学史秘話が満載。