5月号『六甲』 | 喫茶店の書斎から

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コーヒーカップの耳

短歌誌『六甲』5月号です。

繁田和子さんの短歌に感動しました。

《 最愛の息子逝きしも知らされず節分に笑む白寿の母は 》

長生きすると、こういうこともあるんですね。

 

今号で、ほかにわたしの目に留まった歌。

<花の下の宴を今年は遂にせず去年は今亡き夫と二人に> 田岡弘子

<健康の不安に負けて暮らすなか田岡先生に元気をいただく> 生田律子

  この田岡先生というのは田岡弘子さんでしょう。田岡さんは、昨年4月、信行寺でのドリアンさんとわたしのイベントに来てくださったのでした。

<前回の大阪万博を思い出すミニスカートを履いて行きたり> 石原智秋

<納豆や牛乳摂れと栄養士許してください大嫌いです> 小西久代

<折折に詠みきし短歌を一冊にまとめてくれし娘よありがとう> 南 操

ほかにもいいのがありますがこれぐらいで。

今号の「昭和文人の手蹟」は西條八十です。

 

 
imamuraさんの本。 『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。
 
          『触媒のうた』楽しい文学史秘話が満載。