『現代川柳』第13号 | 喫茶店の書斎から

喫茶店の書斎から

コーヒーカップの耳

早くに送って頂いていて、隙間隙間にページを開いていました。

『現代川柳』第13号です。

い~っぱい川柳が載ってます。

そのたくさんの中から、わたしの胸に響く句を探し出すのが何とも楽しいのです。

今号の中から見つかったのを上げます。

 

暇つぶし誰かに電話したくなる      宇田ミドリ

一人居の捻じれて張った湿布薬      宇田ミドリ

読み聞かすママが絵本に入り込む     太田牧子

あの人が去り伸びるのをやめた爪     風生冬子

AIはきっとあなたを選ばない      風生冬子

信号の赤有難し息を継ぐ         近藤ゆかり

入院の書類の多さ 缶汁粉        林かずき

胃を切除 范文雀が伝わらぬ       門前喜康

巣の奥にツバメの顔が・・・居留守かよ  涼 閑

カタカタとクレヨン跳ねるランドセル   渡辺かおる

今言って欲しい言葉が二つ三つ      黒川佳津子

しっかりと聞えるようにささやいた    清水洋子

何時までも男でいたい力こぶ       川本勝三

震える手般若心経書く余生        原三郎

正義だと教え込まれた桃太郎       夏梅堂

この頃は母に言われる ごはんまだ   渡辺かおる

本当のことは言わない医者の前      高橋兎さ子

芯がない父の生き方好きでした      平里彩

置き忘れ出てきた物をまた探す      中神国彰

夏はいや寒いがいいと言ったはず     雪岡信子

褒めてごらん敵は意外にもろいから    小林康浩

パーティーは我が人生の調味料      中野文擴

よく動く舌だなぁ元気な妻だなぁ     鈴木厚子

つべこべ言わず雪掻きしてよAIよ     新井恵子

 

今号も色々と楽しませていただきました。