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欣史さんと出会ったのは、もう3年ほど前。尊敬するドリアン助川さんのタイムラインで『コーヒーカップの耳』(2001年版)の存在を知り、すぐに購入。読んだとたんご本人にも会いたくなって、兵庫県西宮市にある喫茶店「輪(わ)」まで足を運びました。人の息づかいをしっかり表現される人生の先輩に出会えた喜びと、使いこなされたカウンターに座って「ああ、ここで無数の会話が交わされたのか……」と心地よい妄想に浸ったことを覚えています。
喫茶店のカウンター越しに語られた戦前から戦中、戦後の息づかいを「詩集」というスタイルでまとめられた前著よりも、より読み物の体を成している今回の新刊。読みやすく、わかりやすく、欣史さんの言葉も随所に盛り込まれていて、詩集とはまた違った温度感が楽しめました。やっぱり「輪」のコーヒーが飲みたくなるなぁ。
春になったら、再訪させていただきます。
◎『完本 コーヒーカップの耳 阪神沿線 喫茶店「輪」人情話』(今村欣史 著)
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鈴木さんは最近サンマークから独立し、今も編集者や各種イベントのプデューサーとして活躍しておられます。
最近のものでは『妻が願った最期の七日間』(サンマーク出版)という本。
これはNHKテレビのドキュメンタリー番組になったりした話題の本。