年の暮れ | 喫茶店の書斎から

喫茶店の書斎から

コーヒーカップの耳

いつもの年ならもっと徹底的に年末の掃除をしたものだが、体調がもう一つということもあって中途半端で切り上げた。
そして、こたつに足を突っ込んで、テレビの「第50回年忘れにっぽんの歌」を見ながら『一茶俳句集』をパラパラとめくっている。
家内は台所で懸命に料理を作っている。
家内も体調不良が続いていて「今年はなんにもできない」と言っていたのに、
いざとなったらやってしまう人だ。

あの月をとってくれろと泣く子哉   一茶

年已(すで)に暮んとす也旅の空   一茶

人並に正月を待つ灯影かな      一茶

年の暮れ妻は厨に我は文       欣