白川渥 | 喫茶店の書斎から

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コーヒーカップの耳

宮崎翁からの聞き書き「触媒のうた」39回目に白川渥さんのことを書いているのだが、もう一つ知りたいことがあってちょっと難儀。
宮崎翁によると小説家の白川が詩を書いていたというのだ。
興味深い内容は覚えておられたが、何で読んだか覚えていないと。その詩でなくとも、ほかに白川さんが書かれた詩があるのなら読んでみたい。
ネットで調べてみると姫路の市川宏三さんの著書にちょっと関連するものが出ていて、市川さんに電話してみた。市川さんは昔、『コーヒーカップの耳』を大層評価して下さった人。普段詩など読まない奥様がふと『コーヒー…』を手にとって読み始め「これ、面白い」と喜んだとお手紙を下さったのだった。
その市川さんも白川の詩は実際には読んだことがなく、その雑誌も見たことがないと仰る。「もしかしたら姫路文学館にあるかも、でもないだろうな」とおっしゃる。それで姫路文学館に電話で問い合わせてみた。係の女性がなかなか親切な人で、丁寧に応対して下さり調べて下さった。しかしやはりないと。関連の施設にも当たって下さったがないとのこと。
それで、尼崎のてつがくのライオンさんにも「もしかして持っておられませんか?」とメールしたが、やはりないと。
これはもう諦めるしかないですね。戦前のあまり著名でない同人誌なんてもう出ませんよね。また、宮崎翁の読まれたものは戦前のものではないだろうし。仕方がない、それなりに書こう。