社会のマンホール -4ページ目

社会のマンホール

コーヒーカラー代表 仲山卯月 兼
恵比寿横丁流し パリなかやま
によるブログ

書籍『流しの仕事術』のLINEスタンプを販売開始しました。

こんなことも出来るなんて!
代官山ブックス廣田社長、イラストレーター松山ミサさんには感謝しています。
申請から4ヶ月かかり、認可され、ようやくとのこと。
おそらく認可待ちのラインスタンプが大混雑中なのでしょう。

ラインの森川さんは昔よく恵比寿横丁にきていましたが、
ラインがこんなになるとは!(私はまだラインビギナーです。)

(スタンパーズ)http://www.stampers.me/stamp/25070
(LINEストア)http://line.me/S/sticker/1111466
楽屋にてナメック星人的シルエットが写りこむ




打ち上げにて満漢全席たいらげる


150403 コーヒーカラー セットリスト予定

1 すれ違う人

2 職場恋愛

3 サウナ

4 年中無休

5 披露宴

6 釣り

7 ノーザンライト

8 ワンナイトブラジル

9 ナイトライダー

10 素敵な瞬間

11 春

12 グッバイエブリデー

13 別れのブガルー

14 レンタカー

15 夢を売る男
16 あなたがいたから僕がいる


明日、というか本日はコーヒーカラーのコンサートです!
ワンマンショーは一年ぶりですね。
季節にふさわしく爽やかな風の仕上がりになっております。
どうぞ楽しみにしていてください。

★コーヒーカラーワンマンショー

【日時】2015年4月3日(金)
【会場】恵比寿天窓switch
【日時】18:30開場/19:30開演
【料金】予約\3000 当日\3500 (1drink order)
【出演】
仲山 卯月   【Vo/Gu】
北園 優    【Piano/Cho】
うの しょうじ 【Bass/Cho】
U       【Drums/Cho】


タクシードライバーの間では
運賃が一万円をこえる客人のことをオバケと呼ぶとか。
(めったに現れないことから)

流しでも、たまにオバケに会える。
ただし私の場合は料金メーターなどないので、
客人が自発的にオバケとなる。ニュアンスはより神様に近くなる。
しかし、とりあえずオバケとしておこう。

オバケの方々にはお世話になっている。

が、オバケの登場を期待してはならない、と私は自戒する。
オバケとの遭遇はいつでも思いがけない。
つまりコントロールできない。
そして、何だって思いがけないことの方が面白いし嬉しいからだ。


若くしてオバケになった某御仁はこう言っていた。

「どこでも、とくべつなサービスを受けたと感じたら何か返したい。自分は若いから、場合によってチップを出すことが失礼かもしれない、そう思い何もできないこともある。自分が返せるのは金くらいしかない。だから気持ちを素直にお金にしたいだけなんだ」




またある若い衆(たぶん従業員たち)を連れた旦那オバケは、まずこう言った。

「おい、おまえたち。歌を頼みたかったら自分で出しなさいよ」

そういってオバケはオバケの紙幣をだし、オバケ好みの歌をオーダーする。
私はこれで彼ら皆にサービスしても全然かまわないし、
ボスの力で楽しむ、というのは通常の風景だ。
しかし、ボスのオバケがそう言うので各々好きなものを頼むため
やがて、従業員もオーダーをはじめる。そして一番若い青年が私にオファーする。

「いま彼(若い従業員)が出したワンコインは(私の)諭吉よりも大きいんですよ」

これはキレイごとでなく、本当のことなんだろう、と
私に実感として伝わってきてしまった。


さてオバケ(実際は神様です)にも色んなスタイルがある。
下記オバケタイプA~Zです。(Hまで)

オバケA

・周囲のために流しをふるまい場を動かすオバケ
「皆さん、好きな歌を頼んでくださーい」


オバケB

・好きなだけ流しを愉しむオバケ
「今夜はキミを買ったョ」


オバケC

・思いきって験をかつぐ感じのオバケ
「金は天下のまわりものだからさ!」


オバケD

・単に酒で勢いづいた結果のオバケ
「HOO!あんた最高だ」


オバケE

・諭吉がデフォルトであるオバケ
「これでいいかな、ありがとう楽しかったよ」


オバケF

・孤軍奮闘の流しを激励するオバケ
「応援する、やめないで続けてくれよ」


オバケG

・見栄をはるためにオバケ
「いやオレこの人に100万は使ってるよ」(使ってない)


オバケH

・みんなの分を立て替えるオバケ
「おつり出ますか」


歌にギターに、他、絵でもスポーツでも上手や下手がある。
ヘタなうち、人ははウマイ人を見て、自分と違い
「ああウマイなあ」
「才能あるんだなあ」
と思ったりする。

これは自分のダメさ加減から卑屈になってしまっている場合もある。
しかし、その分野での知識や観察力があると
ちゃんと分かってくるようだ。
(小学校から観続けている大相撲に関して、伸びる力士が私には分かる!)

最近(三十路を過ぎてから)私にも音楽に関する観察力がついてきた。
遅いだろ、と自分でも思う。
が、それまでいかに、好き嫌い、という観点で音楽を聴いていたか、ということだ。
観察力が乏しかったのだろう。まこれが普通ですわな。
こういうのを
音楽家用語で「耳が悪い」「耳がない」という。
心が豊かすぎて細かいことに耳がいかない、としておこう。

例えば、私はスティービーワンダーが大好きだったが
昔は、その何が凄いのかテクニカルに音楽的にワカラナかった。
単に素敵で、グッときていた。しか言いようがなかった。(最良のリスナーですね)

地味で心地のよいスティービーのバラード


ところが、スティービーが音楽的にいかに凄いか、
分かるようになってきた。とくに自分と比べてだ。

このような客観的な判断力は
自らの音楽制作や演奏をより良いものにするための努力の中で
自然とついてきた。
勉強し、分解し、改良し、時には真似したり鍛錬したりする中で
培われ、分かってくるようだ。「ワンダーは凄い」と。

自らが、着目し、集中して取り組んだ部分に関して
他人のそれにもフォーカスできるようになるに違いない。

私は恐らく元来、大変おめでたく、大ざっぱだ。

いままで
多くの物事に対し、自分も上手く出来てる、
と勘違いをして歩んできてしまった。(独白)


私は22才の頃、初めてレコーディングの機会を得た。
いきなりの一流仕様のスタジオで面食らった。
宇多田ヒカルの大ヒットもそこで録ったとかいう
ホテルのようなバブリーなスタジオだった。

(おそらく)最高のレコーディング環境で、
アレンジも演奏も、いろんな人の手助けでしあがった。
結果、作品は
当時の私好みに、渋くてイケテルものになり
感激、大満足!
とても貴重な経験にもなった。
オムニバスアルバム(下記)であったが
私はじぶんの将来に可能性を感じた。

http://ecx.images-amazon.com/images/I/417C23124CL.jpg

めでたくレコーディングが終わり、プロデューサー氏は、
「とにかく君は歌が不十分だからボイストレーニングに行きなさい」
と普通にアドバイスをくれた。

ガーン!である。これが現実だった。

しかしそれは、まだまだ伸びしろがある、ということだった。