歌手にとって侮れない上咽頭炎!その大いなる秘密 2
Bスポット療法に挑む
さて、かなり治療に手を焼いた上咽頭炎。具体的な治療方法としては、上咽頭に塩化亜鉛を塗るしかない、という。咽喉科で塗られた、あの沁みる治療!これを「Bスポット療法」と呼ぶ。鼻腔スポットのBだ。何もしないで治る可能性もあるが、治らない人はずっと治らない。ならば挑むしかない。先生はまた来てくださいと言っていたが、週に一度くらい通う程度じゃ追いつかないと思い、もう自分で塗ることにした。これを「セルフBスポット療法」と呼ぶ。ただし塩化亜鉛は手に入らないのでルゴールで代用する。
セルフBスポット療法のやりかた
できれば長くてヘッドの太い綿棒を用意し、まず首を曲げる。曲げるのは人の首でなく綿棒の首です。なにしろ鼻と口の間あたりなので、曲げないと患部まで届かない。つぎにワタにルゴールを沁みこませたら、上咽頭につっこむ。このとき口蓋垂(のどちんこ)が真ん中で邪魔しているので上手くどちらかのサイドから、あらかじめ曲げてある綿棒ヘッド部を上に向け、うまく入れることが必要。のどちんこに綿棒が触れたり、その奥の壁を突いてしまうと~、おえっ、となってしまうので命がけだ。ヘッドがうまく上側に入り込み、鏡で見えない場所に行ったら、できるだけ上まで持ち上げ、やさしく壁に押し当てる。すると、、沁みる!これが治療の証明であり癒えている証拠のようだ。炎症のない人は痛くないそうなので。
上咽頭炎が万病に関係している説
上咽頭という炎症部位を発見したのは堀口申作(1908-1997)さんという医師で、Bスポットの命名もこの先生がした。いわゆる風邪の原因を探すうちにこの部位に行き着いたようだ。耳鼻科は内科ではないのでふつう風邪患者を診ることはない。しかしこの関連性に気づいた堀口医師は確信を持っていたので、まずは身内からはじめ、あの手この手で風邪患者を集めBスポット療法を試した。効果はテキメンだった。さらには関係ないと思われる疾患、難病まで改善してしまうケースが出てきたというのだ。世紀の大発見!と思うのだが、この治療は社会的にはほぼ黙殺されてしまう。理由はいくつかあるようだが、一つは「万病が治る」などの主張が怪しまれたこと。そして治療が簡単なBスポット療法が病院にとって利益にならないこと、があるという。しかし、やはり効果はあるので、治療をしてくれる病院は少ないがある。