区民プール周辺 | 社会のマンホール

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コーヒーカラー代表 仲山卯月 兼
恵比寿横丁流し パリなかやま
によるブログ

 初夢でプールの夢をみたせいか、正月が明けると、意を決して一番近い区民プールに入水した。購入後半年ちかく寝かせてあった海パンと水泳帽の出番がようやくきた。

 泳ぎ方は知っているが、まともに泳いだのは何年ぶりかワカラナイ。初日は100M(2往復)もしないうちに腕がパンパンになった。すっかり筋肉痛の兆しを感じ早々に水からあがってしまった。きっとがんばり過ぎないのが長続きの秘訣だろう。おかげさまで今も週三回程度通えている。

 きょうはプールの日程表をよく確かめずに出かけてきてしまったのだが、夕方から「貸切」と書いてあった。時計を見ると賞味30分しか泳げない。しかしようやく水泳に慣れてきた肉体には十分な時間だ。

 プールサイドに出ると客が誰もいなかった。それでも監視員が2.3人いる。これで夜十時までほぼ年中無休でやっているわけだから、監視員もある意味で時間との闘いだ。

 さて【往路-クロール/復路-平泳ぎ】これが私の定番の泳ぎ方だったが、ほぼ3往復でへばってしまうことに今日は気づいた。そこで【往路1-クロール/復路1-平泳ぎ/往路2-背泳ぎ/復路2-平泳ぎ】にした。すると多少長持ちする。そんな試行錯誤をしつつ、清清しく水泳を終えた。

 一人独占の更衣室で堂々と着替えていると、廊下の方からワサワサと話し声が近づいてくる。客商売において女性の呼称は「お嬢さん」か「お姉さん」しか存在しないが、近づいてきたのは「昭和のお母さん方」という感じの声たち。タイツ一枚でドライヤーをかけているところへ、思いがけず彼女たちは更衣室(男子)に入ってきた。間違いに気づき出て行くと思いきや、まるで動じることなくロッカーをバタバタやりはじめた。半裸の私を見ると「あら新しいコーチ?」と。人がどんどん入ってくるので事情は良くわからないが「コーチじゃないですー」と、便所のドアを空け放たれてしまったような気持ちになって外へ急ぎ出た。
 
 このプールは高架線路沿いで、歩くとかなり駅が遠い。プール隣の高架下には駅前から撤収された迷惑自転車の集積所がある。きょうも保管料数千円を払い、持ち主がぽつぽつと、(たぶん不機嫌に)幾ばくかの安堵感を抱き、自転車を取り戻しにきている。ここの受付も時間との闘いかもしれないと思う。