客先に居るので仕事を終えて、客先を出てから掛け直してみた。 「もしもし、sinだけどどうしたの?」 「ごめんなさい、仕事中なのはわかっていたけどさみしくて電話しました」 内心またお店に来てくださいの露骨な誘い方でもするのかな?と思っていただけに逆にどうしたのかな?という気持ちになった。 「さみしいってお店のお姉さんたち居るんでしょ」 「居るけどあなたの声が聞きたくて・・・」 なんとなく猜疑心の強い自分は恋人みたいに誘って、お店に来させようとしているのかな~と思いつつあまり悪い気がしなかったので 「これから、お店に行くんでしょ今日もがんばってね」 「ありがとう、がんばります ごめんなさい仕事中にまた電話してもいいですか?」 「うん、いいよ 何か困ったことがあったら相談に乗るから」 「ありがとう、じゃね バイバイ」 「じゃ バイバイ」 と取り留めのない会話の電話が何回か続いた。 ある3連休の前日の金曜日にローズからメールが来た。 今週の土曜日にお店休むからどこか行きたい。 との内容だった。 正直びっくりした まだあれから電話では話をしたりメールのやり取りはしていたが、お店には来てとの誘いもなかったので行かなかったし (これはデートの誘いか) カミさんと結婚して以来 他の女の子とデートなどしたことも無かったので、うれしかった反面どうしようと思ったりでも返事を返さなければと思い、携帯で文字を打とうとしたが (行く&行けない) 彼女には結婚してるって言っていたのに・・・(どうして?) でもたまには遊ぶくらいいいかな? でもカミさんにばれたら怒るだろうな? すごい葛藤があったが、なんとなく異国の人だし友達くらいの仲ならカミさんに内緒でも大丈夫かな? と安易な考えから、遊びに行くことに決めた。 しかし、この後どんどん深見に嵌まっていくとは想像もしなかった。
そして土曜の朝いつもよりなぜか早起き、と言うよりあまり眠れなかった。 期待と不安・楽しみと申し訳ないという気持ち・・・ でも約束したし彼女が待ってるから行かないと。 カミさんに 「今日は会社の引っ越しの手伝いで私服で行くから」 とうそまでついて・・・ 心の中はごめんねという気持ちであふれていた。 でも何故なんだろう自分をここまで突き動かす気持ちとは何を求めているのだろう・・・ あ~自分がわからない。 待ち合わせ場所に着くと数分もしないうちにローズは来た。 「おはよう、会いたかった」 「おはよう、今日は楽しもうね」 「じゃ、行こうか」 と手を取り仲良く駅へ向かった。 「今日は大阪のユニバーサルジャパンに行くから新幹線に乗るよ」 「え、新幹線 私乗ったことない。」 「初めてだからうれしい」 といきなりハイテンション。 「新幹線に乗って何分で着くの?」 「何分では着かないよ、約2時間くらい新幹線に乗ってそこから、乗り換えで電車に乗って行くから」 と説明した瞬間に 「え~そんなに掛かるの新幹線なのに」 と彼女的には新幹線とは飛行機と同じくらい早いものだと思っていたらしい。 「大丈夫だよ中では食事も出来るし一眠りしたら着くよ」 「わかった、あなたと一緒だったら我慢する」 となかなかのすべりだしでデートは始まっていった。 彼女は電話で話をしている時から少しわがままで短期なところがあるから、喧嘩なんかしないように気おつけようと思っていた矢先に、駅で買った弁当がおいしくないとか新幹線の隣に座っている家族がうるさいとか何しろ自分が気に入らないと自分にあたってくる。 年も16歳も年下だから我慢・我慢と思っていると調子に乗ってくる、またそういうところもかわいいが最後はパンチやつねり・かみつき・髪の毛を引っ張ったりしてくる。 こうなってくるとこちらも我慢の限界がやってくる 「やめろよ、痛いから」 「何で私のことわかってくれない」 「わかったから、はいおしまい」 と体を抱きしめるとそれで取り合えずおさまる。 彼女が疲れたのか横で寝ている、寝顔が子供っぽくてかわいい。 そっと寝かしておいてあげよう、先は長いから・・・
初めて見た率直な感想は、目がキリットしていて大きくかわいい感じのフィリピン人でした。 「何でタイのお店で働いているの?」 最初に出た自分の言葉、彼女にしてみればいつも聞かれていることらしい 「ママにスカウトされたの」 「前働いていたお店に遊びに来ていて、一度うちのお店にも遊びにおいで・・・」 これが、きっかけになりお店にいったら 「今、給料いくらもらっているの?」 「うちのお店なら、もっとあげるから」 とママからの押しに負けてこのお店に入ったらしい。 「でも何故?タイのお店にフィリピン人が1人だけで嫌じゃないの?」 最初は少しだけ抵抗はあったらしいが、「お店のスタッフがやさしくしてくれたから、大丈夫」 と元気に答える南国育ちの明るく元気なその言葉になんとなく魅かれていった。 後からママに聞いた話では、この娘は以前のお店でNO.1の人気でお客さんもかなり持っていたらしく、このお店でもかなり指名が入っていた。 話も盛り上がってきたと思っていたら、「ローズさん」 とお呼びがかかり彼女が 「ごめんなさい、すごく楽しかったから次も指名してね」 と名刺を差し出してきた。 彼女らにしてみれば、この指名が生命線で数が多ければそれだけ個人の売り上げも上がり給料が上がるシステムなのであたりまえのことなのである。 そうこうして3~4人の娘と話をしているうちに、もうすでに2時を過ぎていた。 「部長、もうお店終わるってママが言っていますよ」 「おおそうか、じゃ帰るか」 とようやく解放の時がやって来た。 「それでは、部長気おつけて帰ってくださいお疲れ様です」 「おう、きみも気おつけてな」自分もタクシーを見つけて急いで飛び乗った。 「あ~今日もかみさんに怒られるだろうな・・・」と考えていたら、携帯が鳴った。 「もしもし」 とイントネイションの違う声、「今大丈夫ですか?」 「大丈夫だよ」 「どうしたの?」 「今日はとても楽しかったし、また会いたいから。つぎいつこれますか?」 でた営業の電話だ。 「わからないよ、また今度ね」 「なんか冷たいな~、ご飯でも食べようよ」 「わかった、次の機会にね」 「わかった電話待っているから、おやすみなさい」 「おやすみ」 携帯教えなければよかた。 名刺と携帯の着歴を消さないとカミさんにばれたら、殺される。 奥さんとは結婚する以前からの付き合いでかれこれ19年うまくやっている。 もうお互いの良いところも悪いところも十分にわかっているし、居ないとさみしいし無くてならない存在になっている。 そして、数日が経った夕方、客先で携帯が鳴った。