ブルックナー 交響曲第8番 を聴いてみて | Coffee of Cusie

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薬剤師ですが、仕事内容は行政です。学生時代は、数学、物理学、化学、生物学に特に興味がありました。

毎日のようにブルックナーの交響曲第8番(以下ブル8と略す)を聴いて、17日が過ぎました。

そして、ブル8を通して、音楽って美しいんだなと感じることを教えられた気がします。

はじめは意地で聴いていましたが、そのうち心地よくなってきました。

たしかに、単純にメロディーの良さを愉しむような今のJポップに見られるような音楽ではないので、慣れるまでは旋律が頭に残らず、いきなり音が飛んだりして、メロディーが滅茶苦茶な感じさえ受けました。

旋律と旋律の繋がりがちんぷんかんぷんで、頭がこんがらがってくるようでした。

正直、ベートーヴェンやショパンの音楽の方が何倍も親しみやすいです。

ただ難解だけど美しい大学レベル以上の数学や物理学のような雰囲気を初めから感じていたので、どんなに素晴らしいものでもある程度訓練しないと馬の耳に念仏、豚に真珠だと思い、聴き続けました。

生化学だってそうです、はじめは生命の神秘で感動する余裕はあまりないはずです。

ある程度、基礎を意地でも身につけるなかに代謝系の巧妙な仕組み、ホメオスタシスの不思議、アミノ酸代謝から核酸塩基や他のアミノ酸を作りだしていく実にエコロジーで、洗練された化学合成戦略、しかし、それでもベターであってベストではないという儚さ・・・。

ブルックナーの音楽も同じ、半年聴き続けてやろう(笑)と思ってます。

でも最近は、音楽の壮大さ、美しさに感動できるようになり、意地でも聴いてきて良かったと感じています。

特に第3楽章のハープの部分は、自然の涙が流れてしまい、これが音楽の力なんだと圧倒されました。

ただ、家族からは具合が悪くなるから、一人で聴きなさいと言われてます(笑)