sulfideからsulfoxideをNaIO4を用いて合成するものです。
手持ちの教科書には載っていなかったので、自分なりに考えてみました。
sulfideのSはsoftな求核剤として働き、柔らかな求電子剤であるIに付加します。
この反応は可逆的でしょう。
酸素のローンペアに助けられて付加したsulfideが脱離することもあるでしょう。
次は、プロトン化です。
続いて、I=Oのπ電子がSを求核攻撃し、(おそらく)同時にS-Iσ結合が切断されます。
最後は、sulfoxideを脱離するために、酸素のローンペアが流れます。
ちなみに、同様な機構で、sulfoneも生成すると思いますが、sulfideに対して1.5 mol eq程度で、低温(0℃)で長時間の反応ではほとんどsulfoneはできないようです。
理由は、①OがSのHOMOを低下させる、②立体障害でしょうか。