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ないとめあです。

 

 ようやくコメの価格が5kg 3000円台後半という価格にもどってきました。政府や一部メディアは「猛暑のせい」「インバウンドのせい」「減反で面積が減ったせい」と説明していますが、これらを統計データに照らし合わせると、驚くべき「数字の嘘」が見えてきます。私たちが直面している「米離れ」を加速させる価格高騰の異常事態の真実を整理します。

 

「作付面積が過去最低だから足りない」は真っ赤な嘘

 政府は、主食用米から飼料用米への転換(減反政策)が進み、作る量が減ったことを品薄の理由に挙げることがあります。しかし、令和6年度の実際の数字はどうでしょうか。

「面積が減ったから足りない」という説明は、統計上、明確な間違い(あるいは嘘)なのです。

インバウンド需要は「微々たるもの」

 「外国人が米を食べているから足りない」という説もよく耳にしますが、これも数字で見れば一目瞭然です。

・インバウンド消費量:年間約3万トン程度
・日本の年間消費量:約700万トン
・割合:全体のわずか約0.4%に過ぎません

 

 わずか0.4%の需要増で、店頭から米が消え、価格が1.5倍に跳ね上がることは経済学的にあり得ません。これは政策の失敗を隠すための「責任転嫁」と言わざるを得ません。

なぜ米は高騰したままなのか?「人為的な供給抑制」

 本当の原因は、面積の減少ではなく「在庫管理と放出判断のミス」にあります。2024年6月末、民間の米在庫は156万トン(過去最低)にまで落ち込んでいました。この危機的状況に対し、当時の農水大臣は「備蓄米の放出」を拒否し続けました。

「放出すると民間流通を混乱させる(=価格を下げてしまう)」

 この判断が市場の品薄感を煽り、価格を吊り上げました。結果として、消費者は5kg 4000円台という異常な高値を押し付けられ、米離れを加速させる要因となったのです。

政府説明と統計の乖離

項目 政府・大臣側の主張 統計上の真実
作付面積 減反で減っている 前年より1.7万ha増
インバウンド 逼迫の大きな要因 消費全体の約0.4%
高騰の理由 自然災害と需要増 備蓄米放出拒否による供給抑制

 現在、家庭の食卓が米からパンや麺類への移行が止まりません。一度離れた消費者は、価格が下がっても簡単には戻ってきません。スーパーの棚にはすでに米が山積みになっており、売れ残ることが予想されます。農林水産大臣は生産調整をして価格がさがらないようにすることを公言しています。その取り組みが間違っているということを認識できていないようです。そう、自由経済の根本的な仕組みが理解できていないようです。なので、再度間違った判断を下すことになるでしょう。コメ離れが加速します。

では、また!