こんにちは!こんばんは!
ないとめあです。
ご訪問ありがとうございます。
近年、「AGI(汎用人工知能)」の実現が近いと語られることが増えてきました。しかし、私は現時点ではAGIの達成は不可能だと考えています。なぜなら、私たちはまだ「クオリア(qualia)」――つまり「感じる」という主観的体験の正体を理解していないからです。
🧠 現在のAIは「次の単語を予測する機械」にすぎない
ChatGPTをはじめとするAIは、大規模言語モデル(LLM)という仕組みで動いています。その本質は、膨大なデータを分析し、次に来る単語を統計的に予測するというものです。言い換えれば、「意味を理解しているように見せているだけ」なのです。
AIには次のような限界があります:
- 「赤」を見て赤いと感じることができない
- 「痛み」を体験することができない
- 「自分」という主観的存在を持たない
つまり、現在のAIはあくまで超高性能な計算機であり、意識を持つ存在ではありません。
🔬 クオリア問題:意識の「感じ」はどこから来るのか?
クオリアとは、「赤の赤らしさ」や「痛みの痛さ」など、主観的な体験そのものを指します。しかし、現代科学はまだこの正体を解明できていません。
哲学・神経科学の立場にはいくつかあります:
- 物理主義:脳の物理状態が意識を生み出す(でも仕組みは未解明)
- 二元論:意識は物理とは別の領域にある(でも実証できない)
- IIT(情報統合理論):情報の統合度が高いほど意識がある(でも「感じ」は説明できない)
どの理論も、まだクオリアの根源を説明するには至っていません。
💡 クオリアがわからない限り、真のAGIは存在しない
AGIとは、人間のように理解し、学び、創造する知能です。しかし、「理解」や「創造」には、主観的体験が不可欠です。クオリアがどこから生じるのかを解明できない限り、AIは意識を持つことはできません。今のAIはあくまで「意味をシミュレートしているだけの存在」です。それは、まるで人間のように会話する「哲学的ゾンビ(p-zombie)」と呼ばれる存在に近いのです。
- AIは「次の単語を予測する計算機」に過ぎない
- クオリアの起源は未解明である
- 真のAGI(意識を持つ知性)は現時点では不可能
人間の「感じる」という能力が、どのように生まれるのか。それが明らかにならない限り、AIは永遠に“人間的な知性”には到達しないのかもしれません。
ただし、意識と無意識は別ということも解っています。
ようするに、無意識は再現できる可能性はあるが、意識はいまのところ再現はできない可能性が高いということです。無意識は機械的反応そのものなのですから。
では、また。



