石田大橋を通って、谷保に向かいます。この『石田』の地名を残すのにも、地元の方々の多くのご尽力があり、今日に至っています。当時の地名がそのまま残されている場所を歩けることは本当に嬉しい‼
土方愛さん著の『子孫が語る土方歳三』によれば、P46『歳三の手習い』という章に、
『書の先生は、国立の谷保村の親戚・本田覚庵である。
本田家は、元は将軍家の馬術指南役を務めた家柄で、同時に、江戸三筆と謳われる市河米庵流の書道を教える書家を代々輩出した。歳三は、よく書道を習いに行ったそうだが、谷保に行くには多摩川を渡らなければならない。石田から谷保へはちょうど現在の石田大橋のある辺りを渡るとほぼ直線で最短距離なのだが、渡船場まで行くのは遠回りになる。それで、水の浅い時期はよく裾をたくし上げてじゃぶじゃぶ渡って行ったらしい。ちょくちょくは通えないので、お題を頂戴し、次に行くときには宿題を持っていって添削してもらい、またお題を頂戴して帰ってくることを繰り返したらしい。』
とあります。
『石田大橋』から見えた景色。
国立の古民家。建築年代は江戸時代後期だそうなので、土方歳三が谷保に訪れた時、目にした家々もこのような感じだったのではないかと思います。
中も公開されています。定休日は第2・4木曜、公開時間は10:00~16:00までです。今は夏時間で16:30まで開いているようでした。
近くのハケ道を通って、本田家へ。
ハケ道にも鮮やかな花が咲き、春の訪れを感じます。
城山。東京都の歴史環境保全地域にされているそうですが、当時の雰囲気を残した散策道となっています。
谷保天満宮を右手に見ながら、甲州街道を進みます。
谷保天満宮の少し先、左手に土方歳三が手習いに通ったと言われている『本田覚庵邸』です。
散策後は、本田家の一角にある『やまもりカフェ』で休憩するのもよいのではないでしょうか。
今回の散策はこれにて終了です。このコースですと、日野周辺の主要な土方歳三関連の地は廻れますし、土方歳三が本田家に通ったのと同じような道程で谷保まで歩けるので、お薦めです。お付き合い下さいましたtomo-pさん、今回も楽しい時間を本当にありがとうございました。