梅の花が咲く季節となりました。まだ寒い日もありますが、日も大分長くなって、少しずつ春の訪れを感じます。
土方歳三の『豊玉発句集』にも梅の花を詠った句がいくつかありますね。
『年々に折られて梅のすかた哉』
『咲ふりに寒けハ見へず梅の花』
『梅の花壱輪咲ても梅ハうめ』
『梅の花咲るるたけにさくと散』
先日の記事で湯島天神の『梅まつり』が開催されていると書きましたが、一昨日『湯島の白梅』を見に行ってまいりました。
『男坂』のあたりはあまり日が当らないので、まだ蕾のものが多かったですが、一・ニ本白い花を咲かせているものもありました。
境内に入ると思ったより、沢山の梅の花が開いていて、春が近づいてきているのがわかります。
『湯島の白梅』、泉鏡花の『婦系図』の舞台ともなりました。
泉鏡花の『筆塚』のあたりが一番開花していて、見所となっています。
梅の蜜に寄せられてきた鶯を見て、甘酒を飲みながら梅の木の下で寛いでいた人々はさらに優しい表情になっていたように思いました。
新選組隊士だった斎藤一さん、時尾さんご夫妻は明治期、この近くで生活されていたようですので、もしかしたら、この『湯島の白梅』を一緒にご覧になったこともあったかもしれませんね。