国府台に集結した旧幕府脱走部隊はおよそ2000人。
すぐさま軍議が開かれ、目的地は東照宮のある日光と定められた。
脱走軍の編成はおおまかに次の通り。
①前軍:伝習第一大隊、砲兵隊、回天隊、桑名士官隊などから集められた約1000名で編成。
②中軍:伝習第二大隊中心とした400名により編成。
③後軍:伝習第二大隊、御料兵、別伝習などからの600名で編成。
前軍の隊長は会津藩士の秋月登之助、土方はこの前軍の実質№2にあたる参謀に抜擢されている。
土方は新選組という枠組みを越え、旧幕府軍の中核を担う存在として、完全洋式部隊の伝習隊との関わりを深めながら、下妻・下館など北関東での闘いへと向かってゆくことになる。
北関東での闘いでこれ以降の土方と密着度を深め、新選組隊士あるいは土方直属の部下になっている伝習第一大隊、回天隊、伝報隊出身者も数多くいる。


▲慶応四年四月十二日『大林院』で今後の脱走軍の進路について、大鳥らが軍議を開いたという。土方も参加していただろう。『大林院』は明治21年の火事で焼失してしまったそうだが、現在の市川西消署周辺にあったといわれている。
【千檀屋→小金宿『玉屋』跡→国府台城址→総寧寺→大林院跡を巡る】
千檀屋…JR常磐線松戸駅より徒歩約10分
↓ JR常磐線・我孫子方面行きに乗り、北小金駅まで4駅。約10分 ¥160
小金宿『玉屋』跡…北小金駅から徒歩約15分
↓ JR常磐線・代々木上原方面行きに乗り、新松戸まで
新松戸
↓ JR武蔵野線・南船橋方面行きに乗り、西船橋まで
西船橋
↓ JR総武線・中野方面行きに乗り、市川まで。約40分 ¥380
市川駅
↓ 市川駅北口に降り、一番のりばより、系統松11、矢切駅経由松戸駅行きに乗車
↓ 『国立病院前』にて下車 市川駅より約15分 ¥210
『国立病院前』バス停
↓ 徒歩5分
国府台城址(『里見公園』)
↓ 徒歩5分
総寧寺
↓ 市川駅までバスで約15分 ¥210
『大林院』跡…市川駅から約徒歩10分
所要時間:約4時間半
交通費:約¥1000
参考文献:『新選組隊士録』相川司著(新紀元社)