INAC多摩川スタッフブログ2009-2010-黄色の風景。


4月12日、日曜日。


U-18クラブユース選手権第1戦の日。


公式戦の会場は、タクシーで25分ほどの場所にありました。

距離にして3~4キロか。


さて、試合も終わり、帰り道。


バスも走っていない田園風景のど真ん中にあるようなグラウンドから、タクシーで帰るか、または徒歩で帰るか?


徒歩を選択☆


この日の試合のことや、次の練習のことを考えながら、ひたすらひたすら歩きました。


遮るものが少ない広い空、小川の周りには菜の花群。


考え事をしたり、風景に染まったりしながらの、徒歩1時間15分ほど。


やっぱり、旅なんだな。



駅に着くと、随分前にグラウンドを出ていた選手たちの姿が・・・。


聞けば、彼らも徒歩を選択したのこと。


さらに話していると、どうやら道に迷ったようで、駅まで2時間ほどかかったそうです。


やっぱり、旅なんだな。





INAC多摩川スタッフブログ2009-2010-たんぼ。


その2週間後の4月26日、日曜日。


U-18クラブユース選手権第3戦。


同じ会場での試合でした。



その帰り道。


わたしは迷わず徒歩を選択。


グラウンドを出て駅の方へと歩を進めると、民家から声が。


そちらに目を移すと、農作業の手を休め、おばちゃんのニコニコ顔が。



「前も団体が歩いていたけど、どこまで行くの?」


「花咲駅までです」


「えっ?、けっこう距離があるでしょ?」


「はい、2週間前も歩いたのですが1時間以上かかりました」

「大変でしょ?」


「いえ、景色がきれいなので、それほど苦にはならないですよ」


「そう、気をつけてね」


「ありがとうございます」



駅へと向かい、5分ほどでしょうか。


スーッと車が寄って来て停まりました。



「乗ってきなよ」


先ほどの民家のおばちゃんです。



「え?、そんな迷惑じゃないですか?」


「いいから、乗りなよ」


「すみません。お言葉に甘えます」



ほんの少し会話をしただけの、何の縁もない見ず知らずのわたしを駅まで送るためだけに、車を出してくれたのです。



「すみません。本当にありがとうございます」


「荷物もおっきいし、歩くといっても大変でしょ?」



会話をしていると、前方に高校生4人が歩いています。



「すみません。あの前を歩いている4人はわたしの教えている高校生なんですが、もし送ってもらえるなら彼らを駅まで乗せてくれませんか?

 わたしは元々歩くのも苦にはならないし、歩きたいのもあるので」



いま、思っても図々しいお願いです。


しかし、おばちゃん。



「(あなたは)いいのかい? それだったらいいよ」



車は4人の前に停まります。


びっくりした表情の4人。


(それはそうだ。見覚えのない人の車にコーチが乗っているのだから)


事情を説明し、車で駅まで送ってもらえることを知る選手たち。


弾けんばかりの笑顔。



「ありがとーございまーす☆」


「お願いしまーす☆」


「いいよ、いいよ。 じゃあ行くよ」


「本当にすみません。ありがとうございます。 (選手たち)、駅に着いたらしっかりとお礼を言ってな」



選手4人を乗せたおばちゃんの車を見送り、わたしはまたひたすら歩き始めました。


この日の試合のことを省みながら。


景色に馴染みながら。


そして、わたし自身が逆の立場で(おばちゃんの)このような行動が出来るだろうか、と考えながら。



30分ほど歩いた頃でしょうか。


大きな道の反対側をおばちゃんの軽自動車が自宅の方へと向かっていくのが見えました。


たぶん、わたしのことは気付いていないだろうと思いながら感謝の一礼。


そして、またトボトボと歩き始めると、スーッと車が寄って来て停まりました。



「乗ってきなよ!」



先ほどのおばちゃんです。



「(選手たちを乗せてくれて)ありがとうございます。でも、何の用事もないのに2回も駅まで行ってもらったら申し訳ないです」


「いいから、いいから。 そんな変わらないから、乗りな」


「すみません。お言葉に甘えます。ありがとうございます」



再度、車に乗せてもらい、あれこれと話しながら10分ほど。


花崎駅に着きました。



「本当にありがとうございます」


「いいよ、いいよ、気をつけてね」



車を見送りながら思いました。


さり気ない親切ほど、感謝の気持ちが素直に広がるんだな、と。


恩返しは出来ないかもしれないけれど、このような気持ちをしっかりと刻んでおこう、と。



やっぱり、旅なんだな。



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4月26日、日曜日。


U-18クラブユース選手権第3戦。


前日の雨の名残りで、グラウンドには水たまりがありましたが、特に難しい状態ではありませんでした。


それよりも、継続的に吹く風が、想像以上にわたしたちと相手とのスキルの差を浮き彫りにした試合でした。



「キックの質」



風上、風下両方で、普段通りのプレーが出来た相手チーム。


風向きに大きく影響を受けたINAC。


それはキックの質の差、そしてコントロール技術の差でもあったと思います。



さらに、この日はいくつもの困難がわたしたちを迎えてくれました。


あるいは「宿題」、あるいは「試される」か。



前回の公式戦で、DFの軸のひとりが骨折で数ヶ月プレーが出来なくなりました。


その部分をどうするかが、この試合のわたしたちの宿題でもありました。


その宿題については、想像以上に厳しくもあり、逆にポジション変更に予想以上の奮闘という回答を示してくれたとも思います。



さて、宿題はそれだけではありません。


後半20分過ぎ、決定機阻止というプレーでDFの軸のひとりが退場。


このプレーからのPKを決められ失点。


失点プラス数的不利。


残り時間27分。



この試合最大の逆境を、グラウンド上の選手たちはどうしたか?


DFの人数をそのまま3人。(つまりスリーバック)


攻撃の人数は、そのまま。


勝つためには、まず自分たちの得点が必要だからです。


ただし、リスクはさらに増大。


スリートップの相手にスリーバック。


さらに得点するためには全体をもっと押し上げる必要性もあります。


中途半端な攻撃は、一気に失点の可能性も高めます。


しかも、攻守ともに運動量を増やさなければ、この状況はさらに悪化します。



いままでの試合の中で、最大の逆境。


残り27分のプレーは、決して綺麗なものではありませんでした。


手数をかけずに前線の選手にボールを運び、全体を押し上げ、相手ボールになれば運ばれる分だけ必死に戻り、身体を張ってゴール死守。


グループでの攻守というよりも、状況の中で、瞬間瞬間の個人の攻守の連続。


試合はそのまま0-1で終了。



「ボールを止める、蹴るのスキルの差」


「DFの軸を欠いたメンバー構成」


「負けている現状(失点1)、数的不利の中で残り27分という状況での、プレーの選択」



いくつもの逆境を変えることは出来ませんでした。


しかし、逆境の中、最後の最後まで試合を諦めなかったことは、ハイリスクを選択し、グラウンド上で表現したプレーの数々と、試合後の悔しがり方や悔し泣きを見れば明らかです。


きっと、あの27分は、それぞれの選手が頭の中で「言い訳」を排除し、試合というかボールに対して研ぎ澄まされた状態だったと思います。


きっと、逆境を受け入れて、そこで研ぎ澄ました状態になることこそ、成長への一番の行程なのでしょうね。


そんな経験をたくさんしてほしいと思います。


そしていつの日か、「逆境こそ成長のチャンス」と捉える思考になってほしいと思います。


逆境こそ、その人や、そのグループの本来のポテンシャルを浮き彫りにするものだからです。



つまりこの日の試合は、選手たちのポテンシャルの一部を表現出来た試合でもありました。


そして、それでもまだチカラが足りないということを実感した試合でもあったということです。



次戦、さらに宿題が増えました☆


さらに逆境となりました☆



逃げますか? リスクにチャレンジしますか?


どちらに向かいますか?

U-13が始動し始めて約一ヶ月ほどたちます。  


日ごろの雰囲気はとても活発でコーチとのやりとりも楽しんでいるようです。 



 チームとしても徐々に慣れてきたところもあり、やりたいことを表現できるようになってきたりしています。



そんなUー13の本日の出来事。 



今日はグランドも大きくないところなのでゲームを中心にゲームで何が必要かということにテーマを置きました。 


サッカーとは単純にゴールが二つ真ん中にあって、相手よりも一点でも多く得点し 相手よりも一点でも少なく失点を防ぐそれだけだとおもいます。 


なのでその本質を見落とさぬよう色々と選手たちに要求してきました。 


段々と前の選手がゴールを目指すようになり、動き出しも変わってきました。 


FWの選手もいい動き出しをしている、ボール保持者も見えている ただキックの質が悪くてチャンスにならない。 


何回も何回も繰り返し、何回もその選手は失敗していました。 


「FWが良い動き出しをしている、君もその動きを見えているでもキックで成功しない。 


わかったでしょ? 君はこの距離のキックがへたくそ。 ゲームで全然使えない。 


自分が成功する範囲内のプレーで満足していたら全然成長しない。 


目的から逆算して選択したプレーで技術的にミスをする。 


だから気づかないと 自分はこの距離のキックがへたくそだと だから練習するし、キックの練習の質が上がる。」



この選手はまっすぐ僕をみながら大粒の涙を流していました。  


きっと悔しかったんでしょう。 コーチに言われることじゃなく、 せっかく仲間がチャンスを作ってくれている。 でも


自分の技術のせいでミスになってしまう。  きっともっと成長したいと流した涙だと思います。



だから下を向くことなくまっすぐコーチをみて泣いていました。  


きっとその涙目の先には明日が映っていることでしょう。  


そんなわけでようやく明日はU-13初の対外試合です。  


明日もどんな成長の場面に出会えるかワクワクします。