INAC多摩川スタッフブログ2009-2010-U-13、初公式戦。



「前半立ち上がりの5分間。フワフワとした入り方。

 相手は右サイドの攻略を徹底している印象。(それは相手のストロングポイントでもあるのでしょう)

 ドリブルやパスで自陣左サイド(相手右サイド)を攻略され、クロスボールやシュート気味のパスが何本も入るが、センターバック2人、そしてGKが弾く、あるいは相手のミスで、決定機にはならず。

 

 相手の勢いが一段落した時間帯。

 一度攻め込むと、そのままハーフコートに押し込んでいる状態になり、その流れの中で先取点!

 勢い付くINAC、少し不安になる相手チーム。

 その精神状態がそのままプレーに反映されたかのように、ボールを奪いカウンターの繰り返し。

 クリアされてもセカンドボールを奪い、2次・3次攻撃が続き、2点目、3点目を奪取!


 この時点でまだ前半途中。

 この時点では対戦相手の方が明らかに消耗していました。(特に気持ちの部分で)

 

 しかし、諦めることなくプレーをする相手に、サイド攻撃から持ち込まれて失点。

 前半は、そのまま終了。

 わたしは、この1点こそが、この試合の分岐点だったと思います。

 

 相手にとっては、希望を見出す1点。

 しかも、試合はまだ30分あります。

 あの失点は、相手に勢いと自信をもたらす1点でした。


 もし、わたしたちが貪欲に勝利を追及するならば、わたしたちスタッフを含めた全員が、後半スタートからの画を共有し、徹底して実践しなければいけませんでした。


 つまり、いまの自分たちのチカラ(それは緊張感溢れる公式戦、相手も必死でプレーする60分での勝負の中での、個として、あるいはチームとしての技術、体力、戦略、総合力などなど)がどれくらいのレベルにあるのかを自覚する作業でもあるし、そして大事なことは、3-1で勝っているという事実を認識することでもありました。

 

 つまり、後半に入るにあたって、自分たちが勝っていて、どんなプレーをすることが勝利に近づくことなのか、ということが共有すべき画でした。

 

 その自覚と認識が弱いまま、前半同様にフワフワと入ってしまいました。

 相手にとって、勝つためには得点が必要で、それこそ早い時間に得点を奪って、勢いを付けようという意志を感じる立ち上がり。

 前半は、ある意味相手の自滅で失点しなかった部分もありましたが、後半は集中力の高まりがプレーの精度を上げたのでしょう。

 立て続けに失点。相手の勢いは増すばかり。


 自分たちが失点しないために、何をするか。

 あるいは得点して、相手の戦意を削ぐにはどうしたらいいのか。

 その部分の方法論、経験値がありませんでした。

 

 結果として敗戦。

 60分の中で、どちらのチームにも勢い付く時間帯と、対応に困る苦しい時間帯がありました。

 それぞれの時間帯を、しっかり得点に結びつけて、そして失点を最小限に抑えたチームが、結果として勝利したという試合でした。


 INACにとっては、自信となる3得点と、必然の4失点。

 60分がどういうものかを知った1戦目でした。


 この日、出来たことは何だろう。

 出来なかったことは何だろう。

 チームとは何だろう。

 個人のスキルとは何だろう。

 60分の公式戦って、何だろう。

 

 もっとたくさんの要素が複雑に多様にあるけれど、

 それらを自問することが大切で、

 それらを共有することが大切で、

 それこそがサッカーなのだと思います」。




テクニカルレポート風にすれば、こんな印象でした。


もっと、細かく綴れば、時間帯に応じた配置やプレーの選択、交代選手の役割、それこそ日々のトレーニングとこの試合の関連性など、多岐に渡りますが・・・。



7月12日、日曜日の暑い暑い時間帯。


U-13公式戦。



少しほろ苦いデビュー戦。


それは、ほんの少し大人のサッカーに近づいた日でもありました。




文責:310

火曜日、木曜日、レオネッサのトレーニングに参加しました。


公式戦までの期間が開いたこともあり、フィールドプレーヤーのトレーニングを見させていただきました。



わたしが最近観た試合の印象から。


わたしなりに思うやり方で。



トレーニング自体は、1対1の攻守、2対2の攻守。


そして最終的には、何人 対 何人 なのかは決めずに行ないました。



つまりオーソドックス、ベーシック。


何の変哲もない、よくあるトレーニングです。



ただし、それら全てに設定があります。


攻めるゴールは3つとか、2つとか。


攻撃側が数的優位を創っていいとか、それに反応して守備側が飛び出していいとか。


コーチの合図で人数が増えていくとか。



トレーニングが進む中で、いろんな反応がありました。



「コーチ、出てもいいの?」。(選手)


「えっ?、出たらいけないの?」。(わたし)


「守備側が飛び出したらいけないですよね?」(選手)


「そうなの? 必要だと思ったら出てみれば?」(わたし)



トレーニングの最中に、いろんな言葉が選手から出ましたが、上記のやりとりを見てもお分かりの通り、わたしの答えは全く答えになっていません。


トレーニングは崩壊してしまったか?



こんなやりとりをいくつもしているうちに、選手が諦めてくれたようです。


わたしに質問してもしようがない、と。(笑)


頼れるものは自分と仲間だ、と。(笑)



次第に後ろで待つプレーヤーは、戦況をジッと見つめ、そしてポジションを取り始めました。


明らかに、「どうしたら点が獲れるか。どうしたらボールを奪えるか」という眼でした。


つまり、思考が「どうしたら点が獲れるか。どうしたらボールを奪えるか」だったということです。


わたしの存在は、この時点で消えていたことでしょう。(笑)



プレーを続ける中でいろんな変化がありました。


合図をしていないのに飛び出す選手が出てきたり、「いま出ると、ゴチャゴチャしちゃうよね」という会話をする選手がいたり、「いま出ろ!」と指示を始める選手がいたり・・・。


わたしの存在は、この時点で完全消滅です。(笑)



狙いはどこか?


いつ、どこに、飛び出すか?


攻守が変わった瞬間、どこに向かうか?


狙ったところが抑えられたとき、どこに向かうか?


わたしは選手のプレーを観ながら、「思考」を観ていました。



プレーする中で、色々なアイデアをみせてもらいました。


選手のみんな、そして情熱コーチ、ありがとうございました。




さて、余談ですが昨日のU-18トレーニング。


会場を急遽、変更して行ないました。


そしてレオネッサと同じトレーニングを行ないました。


U-18にとっては定番に近いトレーニングですが、これを行なったのは久しぶり。



グラウンドも広く使えたので、プレーする中で、どんどん人が増え、多いときには6対6+GKぐらいまでの展開になりました。


後ろで待つ、Rイチがボソッと呟きました。


「これってさ、もう普通の試合だよね」。



そして、人が増えていくのは良いものの、考査期間明けで2週間ぶりのトレーニングということあり、身体が動かないので、ゴールをなかなか奪えず。


ミスの度に、自分たちが守備者に代わり、ボールを追いかけることになり、疲労は溜まる一方。



「ミスが重なるとさ、マジで疲れるね」。



確か呟いたのはOイシだと思うのですが、おっしゃる通り。(笑)


当たり前のことを呼び起こす、そしてフィジカルも呼び起こす、良いトレーニングでした☆(笑)




文責:310

7月8日のこと。


この日は、一日の中で天気の移り変わりが激しかったですね。



そんな訳で、オフ明けのトレーニング日となるはずだったU-18は、中止となりました。


「もしもし、Tイスケですか? INACの310ですけど、残念なお知らせが」。


「こんにちは、Tイスケです。 えっ?、お知らせって?」。


「Oイシにも伝えたんだけど、今日の練習は雨天で中止です」。


「えぇー! やりましょうよ」。


「まぁ、しようがないよ。金曜日からしっかりと動こう。 メールで連絡回してね☆」。



事務所へ向かう途中でのやりとり。


雨はまだ、降ったり止んだり。



さて、こんな天気の日。


普段ならばグラウンドに立っている時間帯。


わたしにとっては、普段ならば、携帯電話もあまり鳴らない時間帯。



この日は、とにかくひっきりなしに電話が来ました。


高校生からの電話ではありません。


日頃それほどやりとりをしない方々や、いきなりびっくりの方からの電話ばかり。



そんな電話の中のひとり。


「もしもし、310コーチですか? 久しぶりです、シューTです」。


「うわー、すごいね(確かにこう言った気がします)、Sュート、久しぶり」。


INAC多摩川U-15卒業生、シューTくんからの電話でした。



それから10分ほどでしょうか。


所属するサッカー部の様子や練習や、いまの彼の現在地や、あれこれと話をしました。


何に対しても真っ直ぐ取り組む彼だから、愚痴とかではありません。



「いまの状況の中で、とりあえずやれることをやっています」。


そんな彼なのです。



「あのさ、コーチたち、あっ、「コーチたち」って言うのは自分もそうだし、他のコーチもそうだし、U-18メンバーみんなも含めているよ。 みんなさ、いつも気にかけているよ」。


「えっ、ほんとですか?」。


「『INAC来ないかな』って、みんな言ってるよ。 でも、みんながいつも電話とかしたら、性格的に苦しくなるだろ?

 だから、あんまり電話とかするなよって言っているんだ」。


「そうなんですか」。


「コーチたちは、いつでも遊びに来てくれるなら大歓迎。 いまは、いまの場所でしっかりと」。


「はい、分かってます。ありがとうございます」。



「ところでさ、またJヴィレッジに行くんだけど2泊3日、スケジュール空いてない?(笑)」。


「マジですかー。(笑) 残念ですけど毎日練習です」。


「だよねー(笑)」。



この日はアクシデントがいくつもあって、携帯電話にひっきりなしの電話があって、この日の天気のような日でしたが、シューTくんからの電話は、何だかそれらを打ち消すくらい嬉しいタイミングでの電話でした。



そういえば、わたしは彼とのやりとりで、ぜったいに使わないフレーズがあります。


「頑張れ」、「頑張ろう」とか、「なぜ、がんばれない?」とか。



彼にとってそれは、当たり前の行為だと思っているからです。


だからきっと、高校生活もサッカーも、中学時代と変わりなく、ナチュナルに「ひたむき」でしょうね。


短い電話のやりとりの中でも、その雰囲気は一切変わっていませんでした。



まぁ、少し曲がってしまったオトナのわたしからすれば、「ひたむきにグレるシューT」を見てみたい気もしないでもありませんが・・・。(笑)





文責:310