

「スコップ」
あ、
なくなってる。
泥棒を捕らえて縄を綯う(どろぼうをとらえてなわをなう):
事が起きてから慌てて準備を始めることのたとえ。泥棒を捕まえてから慌てて縄を準備しても、泥棒は逃げてしまうだろうということから。
注:
思いがけず、ひとから親切にされると、嬉しさや感謝の気持ちでいっぱいになるものである。そうした気持ちに浮かれ、油断してしまうことも、これまたよくあるものである。ある日、植木鉢に朝顔が植えられていたので、水やりに勤しんでいたところ、玄関先に置いていたスコップがなくなっていることに気が付いた。どう考えても、朝顔を植えてくれた方が、犯人に違いない。「朝顔を植えてやったんだから、これくらいいいだろう」と思ったのか、「間違えって持って帰っちゃった」と反省しているのか、気付いてもいないのか、皆目見当がつかないが、一番必要なシーズンにスコップがないのは困ってしまう。玄関先に置いておくのが悪いのかなあ、自宅でも油断できないなあ、…という日常の生活の隙間。