

「レンコン」
身を買ったんだか、
穴を買ったんだか。
蟻の穴から堤も崩れる (ありのあなからつつみもくずれる):
小さな欠陥やちょっとした油断がもととなって、大きな失敗や損害を引き起こすということのたとえ。堅固に築いた堤も、蟻の作った小さな穴から崩れることから。
注:
ありふれた品物であっても、季節がら高値になることはあるものだ。それが季節の風物や、縁起ものとなると、買わないわけには行かないものである。寒いこの時季、いろいろな根野菜が店頭に並ぶなか、目にとまった新鮮な“レンコン”。冷たい沼地から収穫されたばかりに違いない。買おうと思った瞬間、年末の野菜が高騰するときに購入した“レンコン”が残っていたのを思い出す。帰宅して確認してみると、ほとんど朽ち果て、食べられるのは2節ばかり。もともと穴だらけの食材だけに、朽ちるのも致仕方ない。もう少し早く思い出すべきだったな、残念…という大いなる油断。