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TITLE:
さよなら正しさを探すあの頃の僕よ。
SUBTITLE:
~ Synthetisme. ~
Written by BlueCat
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周囲の人は涼しいと言う僕を否定するが、雲や風が秋の訪れを知らせている。
夜になるとコオロギや鈴虫が鳴くようになったのは2週間ほども前か。
webなどではHSPと同様、発達障害についての情報もそれなりに流布されるようになった。
認めたくないので認めないのだが、どうも僕自身はそれらの多くに当てはまる。
もちろんそれを認めたところで、認めなかったところで、僕の何かが変わるわけではないし、僕と接する誰かの何かが変わるわけでもない。
なぜといって僕は、僕自身の持つ傾向の集合について一般名詞が冠されていたとして、その一般名詞を使って自分を理解することがないし、その一般名詞を使って、他人に理解してもらおうと考えたりもしない。
たとえばそれは双極性障害という一般名詞によって姉上を理解する一助になるとはしても、そのすべてを理解できるわけではないことと等しい。
「男性だから」「片親だから」「独身だから」/「女性だから」「親族が多いから」「既婚だから」
だから、だから……だから、何だというのだろう。
もちろんカテゴライズは大事だろう。
それによって見えてくる色もあるだろう。
そうして理解し理解される意味があるだろう。
そうやって塗られた全体を眺めたときに浮かぶ絵もあるだろう。
個々に個別の素養をつぶさに観察し、解析し、抽象し、類推し、予測し、計画する。
そんな面倒な手順を踏むことを、多くの人は望みもしないし実行もしない。
ざっくりの色と、ざっくりの情報が分かれば、それでいいのだ。
それで自身の対応が決まる。
1度決めてしまえば、それは改める必要もない。
あるいはそれが、大人になるということそのものであり、同時にその最大の欠点だとしても。
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「正しさ」にいくつかのレイヤが存在することは8歳の頃、既に知っていた。
問題は、それを知っていて、概念を理解していても、正しく定義できないこと。
「正しさ」とは一体何だろう。
正誤という分類における「正しさ」の定義は容易だ。
誤りのないこと。間違いのないこと。確かであること。
TPOによって変わる正しさがあることは理解している。あるいはそのほとんどがそうであることを。
時代によって、場合によって、「正しさ」は変わる。
資源を持つ集団を殲滅して、資源を奪うのが正義だった時代もある。
デンプンを豊富に含有する集団を培養して刈り取り、それを摂取するという点において農耕民族は植物から栄養源を略奪し続けているが、そこで植物至上思想を持ち出せば人間は悪になるだろう。
正義と悪。正義もまた正しさだろうが、義なんてものは立つ位置でなんとでも姿を変える。
カミサマの説く道さえ、同じ言葉が異なる意味を持つように、姿を変える。
説き手の解釈によって、言語化するプロトコルによって、本来の意味は削られ、余計な価値を付加される。
価値に紐付けられた欲で踊らされ、正しさの名の下に、いくつの正しさが消えたというのだろう。
誰かの語る正しさも、己の騙る正しさも、鼻腔を刺激し、唾液を促すためのスパイスに過ぎない。
事実も、真実も容易くは信じられず、真理は容易く見つかるものでも理解できるものでもない。
偽りでも手軽で都合の良い正しさを持つ者が、正しさを定義できない正直者から順に捕捉し、捕食してゆく。
さても正しさとは何ぞ。
かくして独善的な「正しさの病」に罹患していた僕は、正しさという自己の存在否定を皮切りに、それではと「正しさというプロトコル」を正しく憎悪し、殲滅することを決定した。
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ちなみにどういうわけか、この記憶は最近になるまで開示されていなかった。
理由は分からない。
<わがんにゃい>
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涼しいとはいえしかしまだ、夜になってもエアコンを切る気にならない。
皮膚と粘膜が、秋から冬へ向けたそれへと調整されてゆく。
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[NEXUS]
~ Junction Box ~
[ Traffics ]
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[Engineer]
:青猫α:青猫β:黒猫:赤猫:銀猫:
[InterMethod]
-Blood-Darkness-Diary-Link-Recollect-Stand_Alone-
[Module]
-Condencer-
[Object]
-Memory-
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[Cat-Ego-Lies]
:暗闇エトランジェ:
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