<<<文字数の都合により「その1」から続く。
 
 
【火着けと吸い方】
 
<用意するもの>
 
○ お気に入りの「加湿済み」煙草
○ 飲み物や食べ物
 
 まさか煙草の吸い方だとか、火の着け方があるとは思わないだろう?
 
 しかし茶道があるように、本当は煙草道があってもいいくらいだ。
 なにせ本来はカミサマへの捧げ物だからな。
 
1.好きな着火具を用意しろ。
 マッチ、オイルライター、なんだっていい。100円ライターが悪いわけではない。それだって立派なスタイルだ。
 しかしマッチなら火薬の、オイルライターならオイルの香りが煙草の香りにブレンドされる。そのくらいは知っているだろう。
 だったら着火具も相応に試してみてはどうだろう。100円ライターを悪く言うつもりはないが「使い捨てではない」ライターをひとつくらい持っていても悪くないと思うぞ。
 
2.遠火で火を着けろ。
 直火であぶるのが悪いとは言わない。しかしそれは高温で焦がすことになるし、オイルや樹脂の煤が付く。
 それが悪いとは言わないが、もう少し離して、火から1cmほど離して吸ってみるといい。ちゃんと火が付くはずだ。
 どうしても着かないなら直火であぶっていい。
 
 それからシガレット吸いは決まって吸い込みながら火を着けるが、シガー(葉巻)のように、口にくわえないで着火してもいい。
 まるで煙草の吸い方を知らない奴に思われるかもしれないが、なかなかどうして、最初の着火でオイルやマッチの煙を煙草葉全体に染み込ませないので、最後まで喫味がいい。まぁ、好みだから好きにしろ。
 
3.ゆっくり吸い込め。
 どうせお前の煙草は、燃焼剤が添加されているんだろう?
 そういう煙草は、火を着けたら最後、放っておいても最後まで燃える。
 ちょっと吸い込めば、すぐに火種が赤々と光を放つだろう。
 そんな吸い方をしてはいけない。
 
 ゆっくり、そうっと、口の中に煙を含め。火種が明るくならないように気をつけて、そうっとだ。
 
4.味わえ。 
 こら、いきなり喉を通して肺まで吸い込むな。
 
 せっかく火を着けたのだ。
 まずは舌根で喉に蓋をして、口の中だけで煙を味わえ。
 紫煙の香りと、口の中に広がる味、クリームのような存在感を堪能してもいいではないか。
 
 肺喫煙者は、ここで舌根の蓋を外して、喉を通せばいい。
 
 口腔喫煙者は、舌根の蓋を外さず、まずは口を少し開けてみよう。
 吐き出す動作はしなくていい。ただそっと、口を開くのだ。半口の半分くらいでいい。
 煙が流れるはずだ。口からも出てくるし、鼻にも少し抜ける。香りと味がそれぞれ変化するはずだ。
 
5.ゆっくり煙を吐き出す。
 
 煙を吐くときも、そっと押し出すようにしたほうが、味や香りが損なわれにくい。
 好みだから好きにしていいが、せっかく好きな煙草を、好きなタイミングで味わうのだ。のんびり愉しもうではないか。
 
6.余韻。
 吐き出したらすぐに次の煙を吸い込んだりするな。
 可能なら、吸ったときよりさらにゆっくりと、空気を吹いて煙草の中の煙を外に出してやってもいい。
 こうすると本当に最後まで、雑味のない煙を味わうことができる。
 
 さて、煙草の味と香りはどうだったろう。
 ひと口目は、クリアでフレッシュな味わいのはずだ。
 ここで一息入れて、飲み物を味わってはどうだろう。
 コーヒーや紅茶、緑茶も味わい深い。
 着香系(カプセル入り含む)なら、炭酸水も合うだろう。
 もちろん水や白湯もいい。より煙草葉の余韻が味わえるはずだ。
 
 30秒から1分くらいは火種を休めよう。
 そうすることで高温になることを避けられる。
 そうしてまた、吸い口を重ねよう。
 
7.まとめ。
 煙草は吸い口を重ねるごとに重厚な味わいになるが、高温で吸っていると苦みや辛み、雑味が増す。
 これはニコチンだけではなくタールが発生(燃焼あるいは気化)するためだ。
 ニコチンや煙草本来の香味成分はかなり低温で気化するが、タールは高温にならないと燃焼しない。
 ただし差分は200℃くらいなので、あっという間にタールが気化する温度になってしまう。
 
 シガレットでも、高温で燃焼させ続けると、灰が白っぽくなる。
 一方、低温で燃焼した灰は、黒っぽい。つまりタールがそれだけ灰に残留している。
 吸い殻を見れば、吸い方が多少は分かるということだ。
 火種の温度を上げずに、しかし燃焼を維持するために、加湿したり吸い方を工夫して、美味しい煙を味わってほしい。
 
 ちなみにニコチン自体には依存性があるが、発がん性や喫煙関連疾患については直接の影響を与えるというエビデンスは今のところない。
 一般に知られる煙草の発がん性と嫌悪刺激をもたらす成分は、主にタール分とケミカル(燃焼剤や香料など)によるものだ。
 
 もちろんニコチンだけを抽出して過剰摂取するようなこと(ヴェポライザなどでそういうリキッドもあるのかもしれない。興味がないので分からない)があれば急性中毒などにかかるかもしれないが、上記のような喫煙方法であればそんなことにもならない。
 市販のシガレットでも、ケミカルの少ない(紙と紙を接着する糊だけの)ものもある。
 有名なところだとアメリカンスピリット、ショートピースなどがそうだ。
 
 ちなみに私はショートピースをだいたい20〜30分掛けて吸う。
(シガーやパイプや煙管も喫むし、喉が弱いので、肺喫煙は一切しない)
 フィルタレスとはいえ、着火剤がなく、きちんと加湿し、ゆっくり味わっていると、かなり長く愉しめる。
 冒頭で1日平均3本と言ったな。つまり1時間半くらいは煙草を吸っていることになる。十分だろう。
 
 数分で灰にするような喫煙をしていれば数十本を費やしてしまうだろうが、果たしてそんな喫煙は、幸せだろうか。
 
 
【加湿:中級編】
 
 タッパーとアルミホイルとティシューを使う方法は、安くて楽だが格好が悪い。
 外で煙草を吸うときにタッパーから煙草を出していると、警察を呼ばれるかもしれないし(笑)。
 
 箱に戻してもいいが、箱はだいたい通気性がよくて、すぐに乾燥してしまう。
 ここはシガレットケースを買おう。
 ピースは幸いにして、缶ピースがある。缶は再利用が可能なので、僕はこれをシリコンコーキングで密閉度を高めて使っている。
<趣味喫煙者の仕込み風景>
 
 市販品でも密閉度の高いシガレットケースは売っている。
 また加湿に使えるものも、けっこうあるので紹介しておこう。
 
<煙草ケース>
 
 ステンレス製で、一般的なキングサイズが入る。100sなどのロングサイズは蓋ができないと思う。
 ショートサイズは余るが、ゆるめに入れれば問題はない。
 
<調湿剤>
 
 湿度を一定に保つ。
 カビが発生するのはだいたい70%以上の湿度の時なので、梅雨時などは気をつけたいが、僕は72%を愛用している。
 また下記の加湿石と組み合わせることで、かなりの回数、再利用が可能である。
 
<加湿石>
 
 水を含ませて、保湿剤と一緒にシガレットケースに入れて加湿する。
 説明書きにもあるが、精製水や蒸留水を使うのがベター。
 一方で、僕のような貧乏人は沸騰した湯で10分ほど茹でて、冷ましてから水分をよく拭き取り、使う方法もある。
 水道水ではミネラル分が徐々に気孔を塞いでしまうので、軟水を使うと良い。
 スーパーなどでペットボトルだけ買うと、軟水をもらえるところがあるだろう? ああいうのでいいんだ。
 当然だが、ミネラルウォーターは使うな。
 
 
>>>
 
 趣味喫煙者だと言いながら、今までまともに煙草の吸い方を書いたことがなかった。
 いかんせん、嗜好品である。
 熱くて辛い煙草が好みの人がいたとして、それを嗤うことが誰にできようか。
 
 また喫煙者が少ないことは悪いことではないだろう。
 
 人間はどうやら、思った以上にケダモノだから、自制を失うことも多いようだ。
 ストレスを感じると取りあえずがっつくように煙草を吸う人もいる。
 おそらく不幸な(美味しくない)煙草の吸い方ではあるが、それを非難することが誰にできようか。
 
 嫌煙者が多い事実、時代背景もある。
 WHOはコロナウイルスのせいでずいぶんと評価が下がったが、そもそもWHOが煙草を非難し始めたのが発端だったと記憶している。
 もはや煙草は害悪でしかないというのはコモンセンスだろうし、煙草をやめられないというのは、阿呆で非常識な中毒者で自制が効かず、自己中心的で健康意識も低く、他者に対する配慮も衛生観念もない野蛮な俗物だと断ぜられるのかもしれない。
 
 まぁ、多くの中毒者(ニコチンに限らず、アルコールだろうと、それ以外の薬物だろうと)はそれに当てはまるし、煙草は合法的である分、マナーの悪い人もまだまだいるようだ。
 そうした意味でも、僕は喫煙者を増やしたいとは思っていない。
 喫煙の愉しみは飲酒と同じで、好きな人が、自分の好みで、適量を愉しむべきだろう。
(自制を失うという点においては、アルコールの方がはるかに作用が強いように観察され、他者にとっても危険だと思える。公共交通機関など、飲酒したら乗れなくしてもいいような気がするが)
 
 そもそも我々の多くは「煙草の吸い方」をきちんと学んで(あるいは教わって)それを味わっているのかと問われると、そうとも思えない。
 僕もパイプ煙草の喫煙者(のブログ)に倣って、あれこれ調湿や火種の維持を学んで初めて、シガレットの本当の美味しさに気がついた。
(シガレットの煙が不味くて、数年禁煙していたこともある)
 しかし残念なことに、そうした先人たちは何らかの事情で趣味喫煙を続けられなくなったり、あるいはそうしたブログが更新されず、やがてはインターネットの海に飲まれてしまう。
 
 一方で巷に溢れる煙草製品の多くは、手軽であることだけを優先したものが多く、電子タバコや加熱式タバコ、ヴェポライザなどはケミカル臭をまき散らして、本来の煙草とはほど遠い俗物にさえ思えてくる(個人の感想です)。
 
 このブログの読者に喫煙者はおそらく皆無だと思うが、通りすがりの喫煙者がいたら、一度でいいから上記の吸い方を試してみてほしい。
 アルミホイルとティシューとタッパーなら、ほとんどどの家にもあるはずだし、夏場なら半日、冬場でも3日程度で加湿は可能だ。
 
 シガレットは間に合わせのように、何の気なしに、手軽に吸えるのは事実だが、雑に吸って味わえるかといえばそんなこともない。
 たとえば素晴らしい食材も、調理法ひとつで美味しくもなれば消し炭にもなる。
 
 僕は煙草をやめられないのではなくて、やめられるからこそ、できればやめたくないのである。
 不味い煙草を、仕方なく暇つぶしのように吸っている人が、少しの工夫で、もっと豊かな趣味喫煙の時間を味わえたなら、それは人間にとっても煙草にとっても、幸せなことのような気がして。
 また嫌煙者にも「喫煙者が皆、そろって阿呆で間抜けで常識知らずで自制の効かないクズだ」と断ぜられない文化が残ればいいと思って。
(禁煙とは「吸いたくないから吸わない」のではなく、つまるところ喫煙の否定だからだ)
 
 涼しくなった頃、人気のない公園のベンチで、日なたぼっこをしながら1本の煙草を美味しそうに燻らせる、皺だらけのお爺さんに、いつかなれたら素敵だと思う。
 
 もちろん現在喫煙をしていない人は、わざわざ吸わない方がいいだろう。
 愉しみはあるけれど、リスクもあるものだ。
 それを判断し、決断できるのが、大人ではないのか。
 
 
 
<猫の写真もほしいんだろう?>
 
 
 
 
 
 
 

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[NEXUS]
~ Junction Box ~
 
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  :青猫α:黒猫:
 
[InterMethod]
  -Algorithm-Blood-Darkness-Diary-Ecology-Interface-Love-Maintenance-Mechanics-Technology-
 
[Module]
  -Condencer-Connector-Generator-Reactor-
 
[Object]
  -Poison-
 
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[Cat-Ego-Lies]
  :ひとになったゆめをみる:
 
 
 
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