現在、ロサンゼルスでは不法移民取り締まりに対する抗議活動が激化し、
州兵が出動する事態にまで発展している。
不法移民と言えば、俺はかつて不法移民の容疑でブタ箱に投獄されたことがある。
あれは俺がまだ永住権申請中の時だった。
若くて常識知らずのアホんだらだった俺はプエルトリコに独りで旅行に行ったのだ。
独りでプエルトリコに行く俺ってちょっとかっこいい〜と脳天気になりながら遺跡を観たりぶらぶらして危なそうなスラム街を歩いたりしてスリルを楽しんだ。
3泊4日のプエルトリコの一人旅は最高だった、、が、、青天の霹靂とは正にこの事、俺はこの後、最悪の事態に巻き込まれたのだった。
帰りの飛行機の搭乗手続きをするために列に並んでいた俺は、前列の人たちが移民局員に何やら質問をされているのが目に入ってきた。
あなたはどこの国から来ましたか?
私はアメリカです。僕はアメリカです。私はブラジルです。
と皆んな自分の国名を答えてパスポートやビザをみせていた。
俺の番がきた。
僕は日本です。
パスポートを見せて下さい。
パスポートを持ってきてません。
どうしてですか?
アメリカからプエルトリコに入るのにパスポートがいることを知りませんでした。
ではこちらに同行願います。
へ?![]()
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俺はどういう訳かアメリカからプエルトリコに行くのにパスポートがいらないと思っていたのだ。
移民局員は
もしこのまま日本に帰ることを同意するならここにサインをしなさい。そうしたらこのまま日本に帰れますよ。
と言っていた。
え、ええ?えーー!これって強制送還ってやつじゃね??いやいやいや、あり得ねー!日本に強制送還されるなんてあり得ねー!!俺はサインを拒絶した。
すると俺は他の不法移民容疑者らと共にブタ箱行きの移送バスに乗せられた![]()
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バスにはドミニカ人やハイチ人などの色の黒い連中がたくさん乗っていて見た目からして完全な不法移民だった。俺は隣席のドミニカ人の男と気が合い友達になった。
留置所では結局4泊過ごしたが、その間ドミニカ人のそいつは俺に
一緒に脱走しようぜ。俺にはいい考えがあるんだ。
な、一緒に逃げようぜ。
とけしかけてきた。
どんないい考えか知らないが、こんなところでこんな奴と脱走したら普通に考えて俺の人生は終わってしまう。明らかに俺にとっては全然いい考えじゃない。俺は
おとなしくしようよ。
とそいつを宥めた。
ブタ箱の臭いメシを4日間食った翌日、他の連中と一緒にまたバスに乗せられ連れていたかれた場所は検察官のオフィスだった。
一人ずつ名前が呼ばれ検察官の部屋に通された。俺の番がきて部屋に入ったら
ニューヨークの君の友人が保釈金を払ったから君はこのまま帰っていいですよ。
と言われた。俺の働いているレストランの社長が保釈金を払ってくれたのだ。
助かった〜!社長ありがとう!![]()
俺はまたバスに乗せられブタ箱に荷物を取りに戻り、
そのままニューヨーク行きの便に乗り、俺は無事帰還した。
それから5年後に俺は永住権を取得した。
あれから俺はプエルトリコには足を踏み入れていない。
ドミニカ人のあいつはどうなったんだろう、、
そのいい考えとやらを実行したのだろうか?
俺は時々あいつのことを思い出す。