俺んちの庭に巣を作ったアメリカンロビンのハナコ

 

巣を完成させ3日間に渡り卵を一つづつ産んだ。

 

 

 

4年前アメリカンロビンが巣を作った時は卵を4つ産んだが

今回、ハナコは3つだけだった。

 

ハナコは来る日も来る日も卵を温め続けていた。

 

そんなハナコが俺は愛おしく、祈る思いでひな達が孵る日を楽しみしていた。

 

きっとさぁ、4年前に巣から落下したハナコを助けたから、ここに巣を作れば俺が守ることを知ってるんだよ。

 

うん、きっとそうだね。だってヘビやらタヌキやらトンビやらここらへんに結構いるもんね。人間のいるところに産卵すれば他の動物が近寄らないことを分かってるのかもね。

 

 

母の日の翌日の5月11日、一羽目が孵った。12日には二羽目、そして1日挟んで14日に三羽目が無事に孵った。

 

 

俺たちは一羽目をテリーと名付け

二羽目をカツコ、そして三羽目をラーメンドとした。

 

俺のフードトラックの人気メニューのチキン照り焼き、カツカレー、ラーメンに因んで付けた名前だ。

 

こいつら、めっちゃ可愛いなぁ〜

 

俺の中に、孫へのじいじ愛みたいなのが芽生えていた。

 

 

しかし、テリーの様子がおかしい汗

 

俺が巣の近くを通ると親鳥が餌を与えにきたと勘違いして

カツコとラーメンドは首を伸ばし口をパクパクするのに、テリーはじっとしている。

 

っていうか、テリーは産まれてから一度も動いているのを見たことがない、、、

 

テリーさぁ、動かないんだよね。死んじゃったのかなぁ、、

 

 

5月15日の朝、ハナコは他のひな達を守るために意を決したようだった。

テリーは巣から出され、木の下に亡骸が横たわっていた。

 

 

テリーは天使のようだった。天使

 

悲しかった。

 

うちの嫁はテリーの亡骸を土に埋めて恭しく手を合わせ弔っていた。

 

 

ハナコは大忙しでひな達に餌を与えていた。飛んで行ったと思ったら虫を咥えて戻ってきて、また飛んでいくを繰り返していた。

 

それから2週間ほど経つとカツコもラーメンドもすっかり羽が生えそろい成長していた。巣立ちの日が迫っていることを思うと俺は少し寂しかった。

 

 

5月25日メモリアルデー

 

カツコ生後14日目、いつの間にか巣立って行った。

 

気づいたら巣にカツコはいなかった。

 

すると末っ子のラーメンドもカツコに誘発されたように巣から出て枝に留まっているではないか!ふと見ると、ハナコがフェンスに留まりラーメンドが飛び立つ様子を見守っていた!!

 

まだ生後12日目のラーメンドはハナコに見守られる中に飛び立っていった。

 

 

嫁は

 

12日目で巣立つのはまだちょっと早いんじゃないかなぁ。

 

と心配していた。

 

 

しばらくして外に出てみると、まだ幼いラーメンドはフードトラックの後部の所に留まっていた。

 

 

おい、ラーメンド、そんなところに独りでいたら危ないぞ。

 

ラーメンドはしばらく巣のそばでちょろちょろしていたが、突然、意を決したように飛び立って行った。

 

 

野鳥ってスゲーなぁ。ちゃんと自分の身の運び方を分かってるんだなぁ。本能ってスゲーなぁ。

 

俺は感動した。いなくなってしまった寂しさもあったが、なんかそんなセンチメンタルな感情じゃなくて、なんだかよくわからないような気持ちが俺の胸に込み上げてきて、グッときて、ちょっと泣いた。還暦過ぎのジジイなのに、、なんだかわからない気持ちを抑えることができなかった。

 

カツコ〜、ラーメンド、がんばれよ〜!

あばよ〜!

 

2026年のメモリアルデーは俺にとって特別なメモリアルデーになった。