公認心理師 過去問研究[1032] 第7回悉皆検討〈5〉視覚 実験/基礎心理用語 | こころの臨床

こころの臨床

心理学は、学問的な支えも実践的身構えも、いずれも十全と言うにはほど遠い状況です。心理学の性格と限界を心に留めつつ、日本人が積み重ねてきた知恵を、新しい時代に活かせるよう皆さまとともに考えていきます。

第七回公認心理師国家試験問題(2024年3月3日実施)

問 5  異なる位置にある 2 つの刺激を、適切な短い時間間隔で交互に点滅させると、刺激が 2 つの位置を移動するように見えることを表す用語として、最も適切なものを 1 つ選べ。 

1)  運動視差 

2)  仮現運動 

3)  自動運動 

4)  誘導運動 

5)  両眼視差 

 

 

解は、2

 

1)  運動視差…運動残像 movement after image, Bewegungsnachbild

   視野の中で広い部分を占める運動を持続観察した後、静止したものを見ると、それが観

   察した運動と反対方向に緩やかに動いて見える現象。 

 

2)  仮現運動 apparent movement, Scheinbewegung

https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイ現象 

https://ja.wikipedia.org/wiki/マックス・ヴェルトハイマー 

 

3)  自動運動 autokinetic movement, autokinetische Bewegung 

       暗室内で小光点を凝視した時に動いて見える現象。

 

4)  誘導運動 induced movement, induzierte Bewegung

       空間に相対的な移動があれば、枠組みとなるものが静止し、枠組みに含められるも
       のが動くように見える現象(例:雲が風に流されると、逆方向に月が動いて見える)。

 

5)  両眼視差 binocular parallax, binocular disparity
       両眼の網膜像のずれ(視差)。奥行知覚成立の一要因とみなされる。 

 

(以上『心理学辞典』誠信書房,1971…各理論/学説の最新の展開は、wiki他で各自確認を!!)

 

😸 ご質問・ご要望はコメント欄へ