『パーソナリティ障害』(6) | すべてはうまくいっている! 光と心の調和

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●青少年期/思春期~青年期 (12歳 ~19歳 まで)

青少年期の子どもは、「自分はこれからどんな人生を歩んでゆけばいいのか」「自分にできることは何か」「自分は何者なのか」という深い疑問を抱え、試行錯誤しながら答えを見つけてゆかなければならない時期といえる。

「思春期前期」(小学校高学年~中学校)
この頃から、親や先生を理想化して受け止めていた子どもは、その理想化が壊れてゆくヒントを持ち始め、反発や批判をするようになる。

また、第2次性徴も起き、 男女の性差を受け入れることも課題となる。 「思春期」という言葉そのものが、 性的な変化の時期を意味している。

したがって自分の体に起きている変化に戸惑う時期でもある。それに対する防衛として、友達や仲間と情報を交換したり行動を共にする、ということが上げられる。

「思春期中期」(高校生)
「自分は何者であるかを問われても、明確な解答を持ち合わせない」 という時期といえる。自分がまだ子どもだと思っていると大人扱いされ、大人だと思うと子ども扱いされるといった、周囲の環境に振り回され、精神的にも不安定になりやすく、感情の起伏も激しくなりがちになる。


 多くの仲間の中で振る舞うことに興味を失う一方で、 少数のより深い親友を求めるようにもなる。 

性への興味、あるいは逆にそれを否定したりすることが起きてくる。 異性に憧れる一方で、 そういうものは自分にとっては意味が無いとして、 防壁を作ってしまうこともある。

またこの時期は、不安や葛藤があるときに、 それを解消するために別のものに打ち込んでいく という行動をとる。 これを「昇華」というが、 文化的活動、スポーツや宗教もこれに含まれる。

「思春期~青年期」
この時期の特徴として、対象とそれに対する態度が容易に変化する傾向がある。例えば母親に対するイメージ(内的対象関係)が「口うるさく怒鳴るうざい母親」と「物わかりの良いやさしい母親」と状況によってこコロコロ変わり、ちょっと注意されると「クソババア!」「「こんな家に生まれたくなかった!」とわめいたりしてしまう。

この時期を、乳幼児期の『分離』→『固体化』に続き、『第ニの個体化の時代』という呼び方もある。

思春期~青年期にかけて「自己」が問われることが多くなる。、容姿や成績、価値観など様々なことを 他人と比較し、「自己不全感」も強くなる。

 『自己不全感(自分は価値が無い,何も出来ない)』が強まると、そこで様々な問題、 神経症的な症状、孤立や引きこもり、 あるいは精神病や人格障害などの症状が起きてくる。

また、この時期は、自己が拡散してしまい、自分が社会の何処に位置づけられるのか見失ってしまう『自我同一拡散』の状態に陥ることもある。

『同一性の確立』
この不安定青少年期の発達課題は、『自分を独立した一人の人間として認識すること(同一性の確立)』

そのためには、家族以外の人間関係に安定した自分の居場所を確立していくとともに、仲間や社会との関わりを通じ、集団の中で、自分に、独立した一人の人間としての存在価値を見いだすという、たいへん大きな課題のある時期でもある。

青少年期は、これまでの乳児期~児童期における環境的要因の影響が徐々に出始め、それが場合によっては、パーソナリティ障害予備軍というかたちをとって現れる時期ともいえる。

また、青少年期に入り、子どもは新たに社会と深く関わっていくことになる。パーソナリティ障害にとって、遺伝的・環境的(主に家庭)要因といった個人的な要因だけではなく、新たに社会的な環境要因の関与も考えなければならない。(つづく)

 

 

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