【あらすじ】
一人息子があっという間に結婚し、家を出た。学生時代に出来ちゃった結婚をした夫で教員の:宮本陽平(阿部寛)(大学時代:工藤阿須加)と妻:美代子(天海祐希)(大学時代:早見あかり)は久しぶりの2人きりに戸惑う。ある日、夫は書棚から妻が署名した離婚届を発見してしまい、自分の過去から現在までの選択が正しかったのか振り返り始める。教え子との関わり合いの中で、答えを見出してゆく。
【感想】
真面目で優柔不断な男性は世間にいくらでもいてイラッとする女性は多いと思うけど、カッコいい阿部寛さんが演じると可愛らしくて許せてしまう。本気の専業主婦はおなか周りが風船のように膨らんで仰向けで寝たらおへそが見えて、男性には波打ち際にうちあげられたトドにしか見えないだろうけど、天海祐希さんが演じると所帯染みてなくてお尻を掻いても清々しい。
今の時代ほど生まれた時から戦争に遭わず、平和にのんびりと歳を重ねられる世代はいなかっただろうから、何ごともなく子どもと3人で暮らしてきた夫婦が更に何ごともなく死ぬまで2人で暮らしていくというのは、ありそうで無い、初の試みなのかも知れませんよね。
お互いのいい面も悪い面も知り尽くし、目をつぶり、補い合う。言うは易く行うは難し。派手に結婚するのも新婚旅行に行くのも簡単だけど、自分がこしらえたしがらみや義務や責任を全うするというのは並大抵なコトじゃない。そんな中で若い時代のノスタルジーを引きずらず、ちゃんと年齢と向き合って、共に歩んで来たパートナーに『愛してる』と言えるものか?そしてその言葉を受け止められるのか?
振り返らず、かと言って人生を諦めず…。
長寿社会ならではの年の重ね方について、ひとつの提案を観たような気がしました。
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