『なんぞころびやおき さいはひよいち篇』⑥ | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき さいはひよいち篇』



峠杣一日・著

あれかし山の中腹、あれかし大明神まで登って来た蓮権現転何(はちすごんげんころびなんぞ)。

はて、境内(けいだい)に佇(たたず)む人影がひとつ。

転何と同じく、つるっ禿(ぱげ)のミラーボールが最早(もはや)神々(かうがう)しい翁(おきな)だ。

や、これは不思議……謎の翁は転何と瓜二(うりふた)つである。

今、生前の転何の幻と、死後の転何たる蓮権現とが二重写し(オーバーラップ)する。

眩(まばゆ)い閃光(せんくわう)!

その中に、無数の人影が見えた。

転何の父亘(わたる)、母お環(おたま)、ぢいさん、ばあさん、ひいのぢぢばば……御先祖大集合だ。

そして彼等のそのまた御先祖は森羅萬象(しんらばんしゃう)、萬有萬物(ばんいうばんぶつ)。

八百(やほ)と萬(よろづ)の起こりは、自の心(はじめのこころ)ただひとつ。

そんな自(絶対)に結ぶ心(三つ子の合ひ鍵)は、息の裡(うち)に宿ってゐる。

全ての御先祖森羅萬象は、私達一人ひとりの息の中にひとつに結んであるのだ。

古来(こらい)このことを、息瑤(おきたま)とも瑤大蛇(たまをろち)とも呼び慣(なら)はし伝へてゐる。

「やあ、蓮(はちす)の旦那(だんな)ぢゃないか」

の声に、我に返った転何。

目の前には、巫女装束(みこしゃうぞく)に藁箒(わらばうき)を持った鬼火のお鈴(おにびのおすず)が立ってゐた。


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

〽️
いやさかえ
いのちいやちこ
さいはひよいち
まほらとこいは
みつのたま

南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神

つづく。