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峠杣一日・著
我等の命、三子魂(みつごだま)。
無論、常の理(とはのことわり・永久の理)が宿(やど)ってゐるのだが、ほったらかしてをいては発現(はつげん)しない。
実にげに、宝の持ち腐(ぐさ)れといふやつだ。
時に私(わたくし)といふのはム(私の古字)=無(精神・未来)、つまりは志(こころざし・心の向き)のことである。
(千(たくさん)の人(先祖)があるから私)
すなはち、常(とは)の人世観(目的)と人世設計(目標)こそは私そのものでもある。
とまれ、ほっぽらかしには迷妄念々(めいまうねんねん)が蔓延(はびこ)り、怪人(くわいじん)腐眼弾丸(くされめだま)にも変はりかねないのだ。
「きょえええ!
わいの欠片(かけら)を返せいいいっ!」
まうぽっぽが、再び糞ちく邪弾(くそちくじゃま)を放つ。
をろぽっぽ、危ふし!
しかし、さうは烏賊(いか)の金玉だ。
猿田彦(さたひこ)の笹彦鶴(さひこづる)と天鈿女(あまのうずめ)の笹姫亀(さひめがめ)が、をろぽっぽとの合体体勢に入った。
四散(しさん)する糞ちく邪弾の黒烟(こくえん)、その中から姿を現したのは銀(しろがね)眩(まばゆ)い巨大な玉戈(たまほこ)。
噫(ああ)、霊験(れいげん)霊幸(たまぢは)ふ大笹霊(おほさち)の瓊戈(ぬほこ)である。
【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】
〽️
いやさかえ
いのちいやちこ
さいはひよいち
まほらとこいは
みつのたま
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
つづく。