『なんぞころびやおき 地球慕情篇』(33) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 地球慕情篇』

(33)

峠杣一日・著

喫茶(きっさ)よもつ鏡(かがみ)。

鉤手裡剣のお冥(かぎしゅりけんのおみゃう)、猫ま三味線のお妖(ねこまじゃみせんのおえう)、観音手鞠のお卅美(くわんおんてまりのおみみ)が集まり、頭を抱へて歯を食ひ縛ってゐる。

「あのさあ、あんた達ちょっと落ち着いて食べなよ」

欠氷(かきごほり)と取っ組み合ふ三人に呆れる同年代らしき娘はお咲(おさき)、あの意宇の桜(おうのさくら)の化身(けしん)である。

三人の助けで迷妄念々(めいまうねんねん)の呪縛(じゅばく)を解(と)かれて後、よもつ鏡で働いてゐた。

で、「氣嶋法師(けのしまほふし)ならちょいちょい来るよ」と聞いた三人が駆(か)け付けたところであった。

「それにしても暑い!
手裡剣も生毛(うぶげ)も発火(はっくわ)しさうな暑さだぜ」

「もう汗だく。
よもつ温泉ってなかったっけ?
お卅美の如意(にょい)でちょいと地面突いても出ないの?」

「そんな訳ないでしょ。
私はいっそ欠氷の体になりたいわ~」

おつむも蕩(とろ)ける、そんな真夏の一齣(ひとこま)。

「あら、いらっしゃい」

すは、暖簾(のれん)を潜(くぐ)って来客あり。

果たして!?


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

〽️
いやさかえ
いのちいやちこ
さいはひよいち
まほらとこいは
みつのたま

南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神

つづく。