『なんぞころびやおき 天球旅情篇』(37) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 天球旅情篇』

(37)

峠杣一日・著

ふほう?!

宇宙空間に浮かぶ兇闇(きょうあん)の梟鏡大変化(けうきゃうだいへんげ)、その名も梟鏡舟(けうきゃうぶね)。

「おお、焰星(ほのほぼし)まで来たか」

兇闇が夢から醒(さ)めると、目の前には火星(くわせい・焰星)が見えてゐる。

「兇闇様、何やら船内に楽し氣(げ)な鼻唄(はなうた)など聞こえてをりましたが、如何(いか)な事でありませうや」

兇蔵(きょうざう)が、船長席に浮かぶ兇闇の邪悪魂(じゃあくだましひ)に向かって問ひ掛ける。

それはどす黒く禍々(まがまが)しい腐眼弾丸(くされめだま)の姿をしてゐた。

「ふほう、愚(おろ)かしい腐れ人類めが、この天球(てんきう)世界諸共(もろとも)に滅尽(めつじん)する夢を結んだのぞ」

「何と!
それこそは正夢(まさゆめ)に相違(さうゐ)無く、実(じつ)に目出度(めでた)き事にて御座候(ほざさうら)ふ」

「然(しか)り!
有(あ)るべかし!」

兇然法師(きょうねんほふし)と兇興翁(きょうきょうをう)のよいしょよいしょ。

然(さ)う斯(か)うしてゐる内に、梟鏡舟は火星へと降下(かうか)して行く。

やや、赤い大地の一画(いっくわく)に梟(ふくろふ)の形をした巨(おほ)きな磐(いは)がある。

と、梟磐(ふくろふいは)の喙(くちばし)が開いて巨砲(きょはう)が出現。

どかんと梟鏡舟を砲撃(はうげき)した。


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

いちよあれかし、さいはひよいち。

まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!

つづく。