『なんぞころびやおき 大極楽本尊郷篇』
⑯
峠杣一日・著
つるりと迷妄蘇生(めいまうそせい)の脱皮を終へた迷妄宝船(めいまうたからぶね)。
狂乱(きゃうらん)の嗤(わら)ひを絶叫(ぜっけう)しつゝ、八つの鎌首(かまくび)からは迷妄爆弾否800(めいまうばくだんいなはっぴゃく)を、船体甲板部からは迷妄俵弾(めいまうたはらだん)をぽんゝゝと投下。
三途の川(さんづのかは)と賽の河原(さいのかはら)を、めたゝゝの滅多矢鱈(めったやたら)に爆撃し始めるのであった。
(♪挿入歌:まよひのをろち)(二番)
(男女)
われらはをろち まよひのをろち
けふもごちそう のみこむぞ
(男)
むしけらうじむし たはけもの
(女)
どいつもこいつも なうたりん
(男)
とんでひにいる みちづれゑじき
(女)
ほらわなのみつ あとのまつりよ
(男女)
ゆめもなさけも かれはてた
われらはをろち まよひのをろち
つゞく。