夏木立 | ryo's happy days

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思い切り人生を楽しむこと。これが全ての私。

リハビリでした。先週できなかったことが今日できて嬉しかった。

腰掛けた足の下に20センチくらいの高さの柔らかなスポンジを敷いて

その上に立ち上がるというリハビリ、安定が悪くて立ち上がれなかったけれど

今日はなんと立ち上がることができた。少しずつでも体幹が付いているんだ、と

嬉しかったです。プロ野球は今、ソフトバンクホークスが元気がよくて

日ハムと首位を争っている。これが面白い。今日もポークソティ。(ポエム cocoringの部屋)

  この雨はいつぶりのこと夏木立

 連載小説「幸せのパズル3」その17

 有村、いや今は実雄さんと呼んでいるが、畑の下を通る御笠川の川辺がエルの散歩コースで、ほぼ毎日やってくる。初冬の薄い日差しを受けて赤い野球帽を被った実雄さんがエルを連れて散歩する姿が御笠川の土手に見えて、揺れる芒の側で立ち止まると必ず畑を見上げた。

 恭一も陣の助もそろそろかと注意しており姿が見えると大声で呼び止める。

「エルの好物のブロッコリー、持って行きませんかぁ」

 恭一が声を張り上げると実雄さんも赤い帽子を振り合図しながら登ってきた。

「どうも最近、エルが太ってきて」

「そりゃぁ、好きな肉ばかり食わせてるからでしょう」

「いやいや、そんなことはしてません。エルの栄養管理はしっかりしてるはずなんだが…」

「一度、動物病院で健康診断受けさせてはどうですかねぇ」

 エルは自分がこうして助けられた経緯を知ってるようで、とても謙虚だ。必ずお座りをして

みんなが変わるがわる撫でてくれる幸せに目を細めている。

「実雄さん、今日は倶楽部の方では女性たちがおでんを煮込んでるんですよ。ちょっと寄っていってください。突きながらいっぱいやりましょうよ」

 実雄さんが嬉しそうに笑った。笑うと人懐っこい目尻が深い皺でぐちゃぐちゃになって、なんとも可愛く、奥さんの郁美さんは実雄さんをとことん大事にしていたんだなぁと思う。夜も更けてお酒が入ればいつしかゲストルームの常連さんになっていた。

「そうこうするうちに正月ですねぇ」

「蕪に大根がもう収穫どきだからねぇ、雑煮用に子供食堂にも持って行かねば」

 佐知子がキッチンから叫ぶ。

「実雄ちゃん、エルにお芋あるわよ。持っていく」

 カナエも実雄に声をかけた。

「お正月、賑やかだよね。エルも連れてきてね。ここでお雑煮一緒に祝おうよ」