いわゆる線状降水帯というか、物凄い土砂降りとなる。
私は家の中から見ているだけだったが、これにあたったことがある。
傘も役に立たず、リュックの中も水が溜まってずぶ濡れになり、翌日から
寝込んでしまった。昔のような梅雨のしとしと状態ではない。
さて、今日は素麺。我が家は「半田素麺」が大好き。やはり美味しい。0ビール。
素麺のリクエスト喉越しつるり
ポエム「cocoringの部屋」
連載小説「幸せのパズル2」16
いつの間にか青空に雲が広がって下り坂の天気予報は当たっているようだ。
「さてっと、そろそろ片付けようか」
陣の助の掛け声に恭一も立ち上がり軽くなったカナエのトートバッグや魔法瓶などを持つとカナエは佐知子に肩を貸してえんやコラと立ち上がる。佐知子は話の続きがまだあるとばかりに不満そうな声を出した。
「ねぇ、みんな本気で真剣に考えてみてよ、輝喜は本気なんだから」
「そうよ、ありがたい話じゃないの」
カナエが相槌を打った。
「とにかく、全員が健康でいれば悪い話じゃないよなぁ。けど、やがてみんな、歳とればさ、誰かの世話になることも考えると、そこのところがネックだよねぇ」
「そうねぇ、となれば幻のシェアハウスか…」
「そうそう、夢のような話も現実にはそうは行かない、でもさぁ、輝喜の気持ちはありがたいよねぇ、鼻から無理、と言わないでさ、ちょっと考えてみようよ」
だが、一度は盛り上がった話が空中で分解して泡のようにブチブチと消えて行く音が聞こえるようだった。七五歳のこれから逆算することのあり得ない年齢の壁。気持ちは十分にありながらも体力の伴わぬ歯痒さ、老いの辛さは冗談混じりに話せることではない。全員がほぼ一致した気持ちを共有しながらやるせない気持ちを抱えて帰途に着く車の中では皆が寡黙だった。佐知子がポツリとつぶやいた。
「私は輝喜の提案は良いと思うなぁ、なんかみんながイマイチの反応だから落ち込んだ…」
能天気な佐知子はきっとみんなが手放しで賛成するとでも思ってたのかもしれない。