パンデミックが始まって以来(2020年3月にミシガンで初の感染者)徐々に,そしてMISTIを購入した時に決定的になったと思った。

グループクラスはしない。子どものクラスもしない。


何度か書いてきた通り,同じカードを量産したり同じパーツを大量に切ったりするのが苦痛で...。


大人と子どものクラスとでは,道具・材料・デザインも全く違う。大人向けのデザインを見たらそれを作りたくなるし,大人向けの道具や材料も使いたくなってしまう,そういうものだ。親もそれを望まれるかもしれないが,子どもにはやはり(スタンプではなく)自分の手で絵を描いて(ダイカットではなく)ハサミで切って欲しい。


クラフト店ではクラスの案内を出してからクラスまで2週間以上あった。クラス自体は楽しく学びも多かったけれど,如何せん,この間に自分の作品自体に飽きてしまっていた。手直しをしたいし,何より先に進みたい。新しいものを作りたい。


そして,今年になって周囲で亡くなる人が多く...自分の時間が限られているということを深く認識した。自分のやりたいことに時間を使いたい。一日1枚作っても年間でたったの360枚ほどしか作れないのだ...。


クラフトのグループクラスは,準備(案内・メールのやり取りも含む)に時間がかかる。材料の質は落としたくないので,コストに見合わない。


そして何より精神的なものが大きく...当たり前だが,クラフト店は申し込み時の支払いで,キャンセル料もきちんとしていたので安心だった。24時間前のキャンセル・変更は不可で,その前のキャンセルにおいても返金は不可。お客さんと直接金銭のやり取りをしないで済んだ。


一方,個人でやるとドタキャンでも規定のキャンセル料は払わないと言う人もいたり...。一回目は無料で2回目は$10という低料金にも関わらず。前からわかっていた予定(病院の予約日等)に2度もクラスを入れた自分のことは棚に上げて。夫が払わなくていいと言ってるからということで結局払わなかった。


こういう人から$10もらうより,もう関わらないで済む方がいい。


やむを得ない事情でキャンセルするのはわかる。残念ながら,5時間以上かけて準備しても1セントにもならない講師のことは考えられないんですね。ストレスしか残らないので,そこまでしてやる意味は見い出せない。きちんとキャンセル料を支払われた場合は,申し訳ないという気持ちもあり,それ以上のもので返してきたけれど...。


キャンセル料を払わない場合,$10とは比べものにならない後味の悪さが残るだろうし,会わない(クラスを受講しない)という覚悟もあってのことだろう。多かれ少なかれ,嫌な自分とも向き合うことになる。異国に来てそこまでする価値があるのか?


道中の車のトラブルで苦情を言われたことも。10年ほど前に近隣市でクラフトを教えていた頃,ネット上ではなく実物サンプルを見に来たいという人がいて時間を作ってあげた(無料)。15分ほどの遅刻の理由は「家が遠いから」というものだった。うちの方がもっと遠いです。さらに,後で「メールで人の家のドライブウェイの前に駐車してはいけないと知らせなかったのはあなたの責任」と責められたのである。メールでの文章の書き方まで指示。途中の交通規制(学校の近く・左折禁止・制限速度)や大型駐車場の場所(クラフトクラスの建物に隣接)も詳しくメールで教えたのに,誰かの家のドライブウェイの前に駐車してトラブルを起こしたんですね...。常識でしょう。


サンプルを50点以上見せても,「全部嫌い。(料金の安い)グループクラスに参加したいが,全作品自分の作りたい物だけして欲しい。バイオリンのサンキューカード・ゴルフの父の日カード・キャンプのカードとか新たにデザインして見せて。道具も一人だけで使いたい」と。グループクラスでは一人だけの希望作品では実施できないと当たり前のことを説明すると,騙されたと怒っている...。1セントも払ってないのに騙されたはないでしょう。人の時間を使って...こちらのセリフです。

50点見せて好みの作品がないのなら,最初から私のテイストと合わないということ。ネットで見た時からわかっていたはず。新たにデザインするのは無駄です。既に5時間以上もこの方には時間を使い,くどいけれど1セントにもならず,この先も振り回されることを考えて断った。断られると思ってもみなかったようでひどく驚かれ,他に習える所はありますよねと聞かれましたが...。そこまで私に聞く?例えあったとしても,そこの教室に迷惑がかかります。


自分の心の平穏が大事。クラスにはかなりの精神的・体力的エネルギーを使うけれど,実施までが一番大変なんです。


個人でやればそれなりの設備投資も必要だ。それは長期に渡って,継続的に膨大な数のクラスをこなす覚悟があるということ。元すら取れないなら仕事とは呼べぬ。ボランティアでやった方が良い。クラスで使うための複数の道具にお金とスペースを使うより,新しい道具や材料を買って新しいカードを作りたい。


クラスについては,期日や内容の案内はしていない。私の時間と作品の価値を理解し大事に思って下さる方,個人で希望があった方のみにクラスを行う。


2022年からクラフトショーに参加したり,ガレージセールで売ったり,そして個人的にカードを販売するようになった。自分で自分の時間と作品の価値をコントロールできる。


パンデミック中にいろんなカードを作って,エッセンシャルワーカーと呼ばれる方々へ手渡した。一点ものがほとんど。


そして,身近な方々へのバースデーカードを始め,毎月10枚くらい贈るようになった。自分自身でたくさん贈ることで,カード作りの原点に返った気がする。飾るだけで使えないカードはカードとは呼べない。


昨日は,カード1枚$10で6枚(合計$60)販売した。全部一点ものだ。写真と反省をブログに記録したら次に進みたい。


いい道具といい材料を使って,いい作品を一点作る。ここにエネルギーを使う。量より質。昨日の作品は見られたものではないのだから...。


使っている道具や材料については,ブログに詳しく載せるようにした。廃盤品も多いが,アメリカに住んでいる方なら道具や材料が入手しやすい。ブログに載せていない道具・材料・作り方についての質問などは,個人クラスの受講になります。


自分の作りたい作品が売れる作品になるよう,私の時間とエネルギーを注ぎたい。