絵を描く娘による『ユーリ!!! On ICE』鑑賞会  その3 | フィギュアスケーターの幸せを祈る

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「新たな一歩だと思っています。不安は何もなくて、ただ前にある道を進んでいくだけだと思っているので、新たな経験をして、元気に前を見て進んでいきたいと思います。」浅田真央

それでは、実際に『ユーリ!!! On ICE』の絵を使ってみましょう。
オタクには瞬時でわかる、
ほとんどあきれながら娘が説明してくれた、一般には細かすぎてわからない作画の世界をごらんください。

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「普通CGを使う(そうじゃないと作画班が大変だから)演技シーンとかを手書きでしてる。
それで、これだけのスピード感、滑らかさ。
CGを使うと、平面の世界に急に3D(立体)の世界が現れて、そこだけ違和感が出てチープになりやすい。
だから、たぶん『ユーリ!!! On ICE』の制作側がこだわり持ってる。その心意気に惚れる。

その他でもすべて、
たとえばこのなんの変哲もない一場面



まず、蛍光灯の緑がセンスいい。
まじめで物足りなくてお上品でつまんないアニメだったら、白か黄色になるところ。
これは部屋全体が緑を含んだ色なの。違う色に見えてるけど。
影の色も、青っぽい緑とビリジアンと灰色っぽい緑と、いろいろあって複雑。たぶん乗算してるんだと思うけど…。」

反射の色について私が説明してと言ったら、「なぜわからないの。こんなの得意げに話すことじゃないから。恥ずかしいから、自分が聞いたから私が答えたってちゃんと書いて。」と言われました。_| ̄|○

「蛍光灯の灯りがリノリウムの床に反射して、ああなってるの。
壁の真ん中から縦に床が光っているのは、その上に蛍光灯の列があるから。
勇利の腰部分あたりから上の床部分の色が少し明るいのは、その上に蛍光灯の列があるから。
奥の壁に光が横線で入っているのは(勇利の顔部分あたりの位置)、画面がのっぺりしないようにするため。
後ろのクリップボードも一色でない。
普通のアニメなら2色か1色か3色か、背景のクリップボードなんてそんな手間かけない。
パキッとバケツ塗りになっちゃう。
でもこれはふわっとしてる。
あの自動販売機もいろんな加工つけてて、リアルできれい。
立体的、細かい、でこぼこもいっぱい線があって、リンクの発券機ってあんな形してるんだ、って知らない私にも伝わる。
加えてポスターも手を抜いてない。こういうのにリアル感が出る。
スタッフの職人ぶり尊敬する。



勇利にぼかしが入っているから遠近感がある。
手前の勇利を目立たないようにぼかしているのに、その目立たない人物の耳の後ろにさえ眼鏡のつるをちゃんと描く。
手を抜いてないって感じがする。
ユーリの影、下からハイライトを入れてるんだけど、強い光であればあるほど、影は濃くなる。
反射もある。
ここは、蛍光灯の光が強いんだなってことがわかる。
この複雑な影の色。何度も言うけど、これを、連続アニメでやるのがすごい!
スタッフ寝てないと思う…。」


予告編を観て、展開を予想できるのも面白い。
第一回のとき、娘は「ヴィクトルが二人のユーリのコーチをすることになる」と予想していましたが、
今回はこれ





「勇利、ヴィクトルの衣装のおさがりだね!」
さあ当たっているでしょうか(笑)

絵を描く娘(オタク)による『ユーリ!!! On ICE』鑑賞会  完


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