こんにちは、

 

心理カウンセラーのりんこです。

 

 

13回に渡り、私の人生の振り返りとして

 

改めて、幼少期から辿りながら

 

自分を見失っていくプロセスと

 

アダルトチルドレンからの回復の様子を書いています。

 

 

 

 

こちら↓からの連続となっています。

 

 

 

 

 

 

まずは、【第4話】をアメンバー記事とさせて頂いたため、

 

書ける範囲であらすじから書いていこうと思います。

 

 

 

 

小さな頃から、理不尽なことでさえも

 

暴力を受け支配されていましたが

 

母の一言で高校1年の春から暴力がなくなり、

 

まるで、何もなかったように月日が過ぎ

 

あんな過去があったことも忘れて(封印して)

 

私は、大人になっていました。

 

 

けれど、親から受けた支配と敗北のトラウマは

 

私の根底にしっかりと根付いていたのです。

 

 

 

私は30歳を過ぎ、結婚に対して、

 

漠然と思っていることがありました。

 

 

 

結婚はしない

 

子どもは苦手だからいらない・・・と。

 

 

 

 

今、思えば、

 

この時は、まだ自分の人生を冷静に

 

考えられていたのだと思います。

 

 

 

 

けれど、そんな考えも、

 

ある日の朝、突然母に言われた

 

「早く結婚しないと大変なことになる!」

 

「35歳までに子どもを産まないと大変なことになる!」

 

という言葉に完全に吹っ飛ばされ

 

15年ものブランクがありながらも従い、

 

翻弄されていったのです。

 

 

 

会社で悪評高き夫と出会い結婚し・・妊娠。

 

 

出会いから結納まで約半年

 

結婚まで約一年。

 

 

 

↑ここまであらすじ

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

私は、9月30日に息子を出産するのです。

 

足掛け3日もかかる難産でした。

 

 

 

「生まれましたよ」との医師の声を聞くなり

 

私は「間に合ってよかった・・・」

 

と無意識に真っ先に口にしていました。

 

 

 

その出ていた言葉に我に返り、

 

自分でも驚きながらも

 

これで母に怒られなくてすむ

 

キレられなくてすむ

 

そう、心から安堵したのを覚えています。

 

 

 

「母に35歳まで産まないと大変なことになる」

 

と言われていたため、

 

あと、2ヶ月で35歳になってしまうという

 

恐怖とプレッシャーで一杯だったのです。

 

 

 

私は、そこまで

 

追い詰められていたのです。

 

 

 

 

そして、母に生まれたことを報告すると

 

「9月30日か、中途半端な日だな

 

10月に産めなかったのか?!」

 

と驚きの言葉を浴びせられ

 

想像すらしていなかったその言葉に、絶句しました。

 

 

 

え、間に合ったのに何でそんなことを言うの?

 

そう思いながらも

 

あと4時間で10月だった・・

 

10月に産めなかった・・そう思ったのです。

 

(理不尽な母の言葉にでさえ、

 

従えなかったことに罪悪感を覚えていたのです)

 

 

 

 

結婚と出産を機に

 

母の毒舌と支配が、私を更に襲っていき

 

日ごとに、ますます追い込まれていきました。

 

 

 

 

地位もお金もある相手と結婚した姉家族と

 

私の家族とを比較し

 

どんどん見下されていったのです。

 

 

 

姉の夫の実家は資産家で姉の夫が幼い頃に

 

お手伝いさんがいたとのこと

 

しかも、姉の夫は有名大学卒で

 

姉の子どもも小さな頃から頭がよく

 

有名な中高一貫校

 

その後は、日本で一番の大学卒。

 

 

 

「○○(姉家族)は凄いのに、お前らは何だ!」

 

「〇〇は、××をくれた、お前らはケチだ!」

 

「××(姉の子ども)は、頭がいい、偉い!」

 

などと母が言うそのほとんどが、

 

姉の嫁ぎ先がいかにお金があるか

 

地位があるか、学歴があるか

 

子ども達が頭がいいか・・

 

 

 

それを聞く度に、私自身と息子を

 

全否定された気持ちになりました。

 

 

 

そもそも私を見下していた両親ですが、

 

地位と名誉とお金に価値を置く両親は

 

姉の家族が基準となり

 

普通に生活している私達には価値がなく

 

ますます見下す存在になっていったのだと思う。

 

 

 

そんなことに気づかなかった私は、

 

母に、認められない私はダメ

 

母に、認められない息子はダメと

 

否定していくようになり

 

更に自分を見失い、

 

母に怒られない様に、見下されない様に

 

バカにされない様に、毒を吐かれない様にと

 

今まで以上に、顔色を伺い

 

機嫌を取るようになっていったのです。

 

 

 

例えば、父が車を持っていないので

 

毎週末の様に電話をしては母を買い物に誘い

 

「買い物に行くけど、行く?」と聞くと決まって

 

「行ってやってもいいよ!」

 

「しょうがないから行ってやる!」

 

と言われながらも連れて行っては、

 

機嫌を取ったのです。

 

 

 

時にその言い方に腹が立ち、悔しさに震えながら

 

「どうして、そういう言い方をするの?」と聞くと

 

キレて電話をガシャンと切るため、

 

母を怒らせてしまったと自分を責め

 

罪悪感に苛まれてはまた機嫌を取って

 

買い物に連れて行くのです。

 

 

 

母から「○○公園のお花が、見頃なんだって」

 

と言われただけで、

 

「連れていけ!」と言われた気がして

 

興味も関心もないのに他県にでも車を出し、

 

 

「今日は、花が見れたわ」と言われると

 

母の機嫌を取れた気がして、役に立てた気がして

 

嬉しくて嬉しくて天まで昇る様な気持ちになった。

 

 

 

けれど、

 

少しでも気に入らないことがあると感情を露わにして

 

「何をやっているんだ、お前は!」

 

「やっぱり、お前はダメなんだな!」

 

「お姉ちゃんと比べると!」と

 

怒ったり呆れたりと毒舌で責められるため、

 

母の一言で、私の心はジェットコースターの様に

 

上がったり下がったりを

 

何度も何度も繰り返していったのです。

 

 

 

たまに実家へ息子を連れて行けば

 

「また来たのか!」と呆れたようにいい、

 

隣の家に孫が頻繁に来ていると知ると

 

今度は手のひらを返したように

 

「何で来ないんだ!」とキレ、

 

その日その時の母の都合だけで

 

毒を吐く・・・。

 

 

 

 

 

 

こんなこともありました。

 

私は以前、生保に勤めていたこともあって

 

他社で新型のお安い簡易保険(アヒルで有名)が

 

発売されたことを知り加入。

 

それを母に「安いからお勧めだよ」と言うと

 

「お父さんに言いつけてやる!

 

お前は、親の財産を狙ってるのかーー!!」と

 

怒鳴ったのです。

 

 

私は、親の財産を狙っているなど

 

思ってもいなかった言葉を浴びたショックと

 

その怒鳴り声に驚き、

 

何も言えずにその場に立ち尽くしてしまったのです。

 

 

 

今思えば、そもそも安い簡易保険を勧めただけで

 

財産を狙っているという発想は何処から来たのでしょう。

 

ましてや、「財産」と言う程、お金がある家庭でもない。

 

しかも、受取人を私にして!とでも言ったなら別ですが

 

受取人の話などもしていないのです。

 

 

 

 

 

そして、更に私が追い詰められていった

 

こんなことがありました。

 

 

ある日、電話の最中、姉と小さなことで仲たがいを

 

してしまったため、両親に相談に行った時のこと。

 

(今思えば、完全に依存状態)

 

 

そもそも、

 

仲が良くなかった姉妹だったため

 

これ以上悪い関係になってしまったら

 

大変なことになると思い、

 

「どうしたらいいだろう」と両親に相談に行った

 

玄関先での会話です。

 

 

 

姉から話を聞いていた様で、いきなり、

 

「姉妹なんて、結婚したらどうせ他人だ!」

 

と、想像もしていなかった母の言葉を浴び、

 

戸惑いました。

 

 

どういうこと?どういう意味?そう思いながら

 

「このままで、いいって事?」と聞き返すと

 

 

今度は父が「そうだよ、結婚したら他人だから、

 

どうでもいいんだよ。

 

お前の事はどうでもいいですよー

 

孫の顔さえ見れればいいですよー」

 

とバカにした様に言ったのです。

 

 

「どうでもいいって、本当にどうでもいいの?

 

家族は困ったときに、助け合うものじゃないの?」

 

そう言うと「いいんですよー」とまた父

 

 

「助け合うものじゃないの?本当にいいの?

 

年をとるんじゃないの?お世話になるんじゃないの?」

 

と、私は咄嗟に口にしていました。

 

 

すると、またバカにした様に

 

「お前に、お世話になんかなりませんよー」

 

と父が言うと、母も「そうそう」と

 

バカにした様な顔をして頷いたのです。

 

 

 

私は、想像もしていなかった

 

「お前は、どうでもいい」という

 

その言葉に衝撃を受け

 

目の前での出来事が理解出来ないまま

 

すごすごと家に帰ったのです。

 

 

もう、何が起きているのかなどと

 

冷静に考える事など出来ませんでした。

 

(完全に混乱状態)

 

 

 

 

結局、この件依頼、

 

姉とは10年疎遠になりました。

 

 

 

 

 

 

そして、こんなことがあっても、

 

この出来事を無かったことにして

 

まだ両親の機嫌を取りに行くのです。

 

 

 

どんなに理不尽なことがあっても

 

どんな言葉を浴びせられても、

 

支配され、見下され、

 

傷つけられているということに

 

全く、気が付いていませんでした。

 

 

 

そんなことよりも、とにかく、

 

怒られない様に、キレられない様に

 

嫌われないように、機嫌が悪くならない様に

 

毒舌を浴びない様にと

 

全力で機嫌を取るものの、

 

 

どんなに尽くしても、認めてもらえない

 

どんなに頑張っても、姉に追いつけない自分を

 

責めては、落ち込んでいったのです。

 

 

 

 

ただただ、

 

私も、家族として認められたい、愛されたい、

 

その一心だったのだと思います。

 

 

 

 

 

 

・・そして、

 

結婚した途端にほとんど無口になり

 

家族に無関心な夫への不信感が

 

更に増していったのですが、

 

この現状をどうしていいのかもわからず

 

もやもやとした気持ちが、溜まっていくばかりでした。

 

 

 

 

 

やがて、ままならない子育てに一人苦戦しながらも

 

母のご機嫌取りのために買い物に連れて行き、

 

思わず、子育てが辛いと愚痴をこぼすと

 

「姉は2人も育てているのに、

 

お前は子育ても出来ないのか!

 

何でお前はダメなんだ!」と

 

また比較され一掃され

 

 

もう誰にも、愚痴をこぼすことも

 

頼ることも全く出来ませんでした。

 

 

 

こうして、

 

1人、孤独の中に追い込まれていったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーあとがきー

 

 

母に、出産を報告した時に言われた言葉には

 

本当に絶句しましたが、

 

それでも、母の思い通りに出来なかった

 

自分を責めていた私はやはり、

 

 

感情を麻痺させ、意思も判断力も無くす程、

 

普通の精神状態ではなかったのだと改めて思います。

 

 

 

そして、母の毒舌は更に

 

猛毒となっていきましたが、

 

どんな言葉を聞いたとしても

 

親なんだから、家族なんだから

 

私を、嫌いなはずがない

 

私を、大切にに思っていないはずがない

 

そう漠然と思っていました。

 

 

けれど、本当はそうではない

 

ということを知っていたからこそ、

 

これ以上、知りたくなくて傷つきたくなくて

 

子どもの時と同じように聞こえないふりをして

 

無かったことにして

 

余計に感情を麻痺させていったのだと思います。

 

 

 

後日談ですが、ゆくゆく両親は、

 

私達姉妹に、手を貸してもらわないと

 

暮らしていけない様になり、

 

心理学を学び、両親と対等に話が出来るようになってから

 

あの時に、こう言われたと話すと、父が

 

「あの頃は、そこまで考えていなかった」

 

と言ったのです。

 

 

 

そして、母にも、

 

折に触れ、あの時こういうことがあって、

 

こう言ったよね?と聞いても

 

「そんなこと言ってない!」と

 

キレて返すだけで、ほとんど覚えていません。

 

(自己愛型は冷静に自分を振り返る事が出来ません)

 

 

 

私は、そんな両親に、

 

振り回されて来てしまったのかと思うと、

 

悔やまれてなりませんでした。

 

 

 

 

 

私がカウンセラーになってから

 

姉にこれらの出来事を話しましたが、

 

姉は、ほとんど信じませんでした。

 

(母は姉の前では別の顔をしていたからです)

 

 

けれど、最近になり

 

母の我儘や毒舌に触れる様になり

 

呆れたりたしなめたりする様になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

【第6話】に続きます。