↑前回の後日談となります
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アミティ「アコール先生〜!はい!」
シグ「おみやげー」
アコール「あら、これは?」
リデル「私たち、この前新潟という所に旅行に行ったんです」
アミティ「そのお土産を買ってきました!」
シグ「先生に似てるの選んだー」
アコール「まあありがとう、何かしら」
アミティ「うっふふふー」
アコール「あらまあ綺麗な白鳥のマグカップね」
アミティ「そうそう!白鳥のマグカップ…え!?マグカップ!?」
アコール「この白鳥が私に似てるって事かしら?うふふ」
アミティ「ねぇねぇあれって確か…」
リデル「はい…ルルーさんがお兄様に買ったマグカップだと思います…」
アミティ「でもなんであれがここに…?」
リデル「分かりません…」
アコール「あら、どうしました?」
アミティ「あ…ご、ごめんなさいアコール先生!それ間違えました!」
リデル「それはほかの人が買ったものです…」
アコール「あらあらそうなの?ごめんなさい開けちゃったわ」
アミティ「それはいいんですけど…と、とりあえずすぐにちゃんとしたの持ってきますんで待っててください!」
ルルー「サタンさまー!!」
サタン「お、どうしたルルー」
ルルー「この前みんなで新潟というところに行ってきましたの!」
サタン「ほう」
ルルー「それでそのお土産を持ってきましたの!よければどうぞ!」
サタン「新潟のお土産か…ルルーありがとうな」
ルルー「私とサタンさまの愛ですわぁー!!」
サタン「ほう…ゆきんこの人形か…」
ルルー「そう!ゆきんこの人形…え??」
サタン「中々可愛いでは無いか」
ルルー「ええ!?ちょっと貸してください!」
サタン「うん?」
ルルー「これって確か…アミティたちが先生へのお土産って言って買ってたヤツじゃない、なんでこれがここに…?」
サタン「ルルー…?どうした?」
ルルー「ごめんなさいサタンさま!ちょっと間違えちゃいましたわ!すぐに正しいのを持ってきますわ!」
クルーク「なるほど、同じ包み紙に同じ大きさの箱、オマケに重さもほとんど同じ…これだったらみんなが気づかないのも無理ないな」
ラフィーナ「でもどうしてふたつの箱が入れ替わったりしたのかしら…」
クルーク「問題はそれなんだよ箱がいつ、どこで、どうやって入れ替わったのか」
アミティ「これはミステリーだね…」
シェゾ「ミステリーってそんな大袈裟な…」
クルーク「いや、そうとも言えないぞ…1件小さな謎に見える事がとっても大きな謎に繋がることもあるんだ!」
ルルー「もしかして!私とサタンさまの仲を引き裂こうとしてる人がいるってこと!?」
クルーク「うーん、それもあるかもしれないな…」
シェゾ「絶対ない」
ラフィーナ「とりあえずココア出しますわね」
クルーク「しかーし諸君!!」
りんご「ふぇ!?」
アミティ「なに…?」
リデル「なんでしょう…」
アルル「どうしたの!?」
シグ「メガネが壊れた」
クルーク「失礼な!壊れてなどいない!」
ラフィーナ「じゃあなんなのよ」
クルーク「この名探偵クルークが居るところには解けない謎などない!!ドーンと任せてくれ!」
アミティ「う、うん…?」
アルル「なんだろう…」
シェゾ「不安しかねぇ…」
ラフィーナ「とりあえず…新潟で買ってきた煎餅今出しますわね…」
クルーク「あー、何も構わなくていいのに…」
ラフィーナ「いいのよ別に沢山買ってきたから」
クルーク「ココアに煎餅は合わないと思うけど…」
シェゾ「それは確かに…」
クルーク「えっと…改めて聞こう、その北ノ沢村からは車で帰ってきたのかい?」
アミティ「うん、シェゾが運転するレンタカーにみんなで乗ってね」
クルーク「それだったらそれが入れ替わったのはその車の中かも…そのふたつの箱どこにあったんだ?カバンの中?」
アミティ「うんうん、あたしがずっと持ってたよ!ヒビが入ったりしたらやだったもん」
ルルー「私もずっと膝の上に持ってたわ!サタンさまへの大事な大事なお土産ですから〜!」
クルーク「うっ…ま、まあとりあえず車の中でのみんなの席順教えてよ…」
クルーク「なるほどね…その問題の箱はそれぞれ窓側か…その帰りの車の中でなんか変わったことはあった?」
リデル「ありました!」
アミティ「確か鹿さんにあったんだよね!」
シグ「ぐるぐる回った」
クルーク「どゆこと?」
ルルー「それが村を出てまもなく…」
シェゾ「道路に鹿が出てきて、すぐに急ブレーキを踏んだんだ」
アルル「その弾みに車が滑ってぐるぐる回って…」
クルーク「それだ!」
りんご「ふぇ!?」
クルーク「急ブレーキで車がスピンしたその時!その拍子に箱が入れ替わった!」
アルルアミティりんごリデル「ええ…それは…」
シェゾ「んな馬鹿な…」
クルーク「ま、新喜劇じゃあるまいしそれは無いか」
ラフィーナ「馬鹿なメガネ…」
クルーク「何か言ったかい?」
ラフィーナ「いいえ何も」
クルーク「他に変わったことはなかった?」
ルルー「あとは真っ直ぐ高速に乗ってプリンプに帰って来たわよ」
クルーク「それだったら、事件は高速の上で起こったのかもね」
シェゾ「事件って…」
クルーク「みんな、高速に乗った時の事詳しく思い出してみて」
アルル「うーん」
クルーク「どこにも寄らないでノンストップで帰ってきた訳じゃないだろ?」
アルル「そういえば!高速に乗ってすぐにリデルがトイレに行きたいって!」
アミティ「そうそう!それでパーキングエリアに行ったんだよ」
ルルー「外の空気を吸いに行きませんこと?」
レムレス「そうだね!」
まぐろ「それじゃあ僕も☆」
シェゾ「ラフィーナは行かないのか?」
ラフィーナ「私はいいわ」
シェゾ「1人で大丈夫なのか?」
ラフィーナ「平気ですわ」
シェゾ「念の為ロックはしていくからな」
クルーク「それだ!」
りんご「え?」
クルーク「みんなが車から出た隙にラフィーナが箱をすり替えたんだ!!」
ルルー「え、どうして?」
クルーク「イタズラだよイタズラ!」
ラフィーナ「それ…誰に向かって言ってますの…?」
クルーク「ひぃい!!冗談だよ冗談!冗談って言葉が分からないのかい!?」
シェゾ「ラフィーナまじで怖ええよ…」
クルーク「ええっと、他になにか変わったことは?」
アルル「うーん…」
クルーク「夜ご飯の時は?」
アミティ「夜ご飯?」
クルーク「夜ご飯もサービスエリアで食べたんでしょ?」
りんご「はい」
クルーク「その時箱は?」
ルルー「うーん、持って出ようかと思ったんだけど…」
アミティ「やっぱり車の中に置いていったよ」
リデル「でもその時は間違えなくみんな車を降りました…」
クルーク「誰か途中で車に戻った人はいなかった?」
アルル「そういえば…」
アミティ「あたしオムライスー!」
アルル「僕はカレー!」
りんご「カツ丼にしましょうか」
ラフィーナ「私はチキン南蛮定食で」
リデル「じゃあ私はハンバーグで…」
シェゾ「レムレス?どうかしたのか?」
レムレス「車の中に忘れ物しちゃったかも…ちょっと取ってくる…」
クルーク「それだ!」
アミティ「え!それって!?」
クルーク「レムレスが箱をすり替えたんだ!」
リデル「なんと〜!?」
ルルー「じゃあ犯人はレムレスなの!?」
ラフィーナ「でもどうしてレムレスがそんな事を」
シェゾ「またイタズラか?」
クルーク「ほら、レムレスってちょっとだけお茶目なとこあるだろ?」
アルル「あ〜そう言われてみれば確かに…」
りんご「確かにラフィーナよりはずっと可能性はあるかもしれないです」
アミティ「というか、レムレスあの時…」
レムレス「僕はティラミスプリンチョコレートパフェにしよう!」
シェゾ「デザートばっかじゃねえかよ!」
ルルー「ダメよ」
レムレス「ええ!?」
ルルー「あんたは私と同じサラダうどんよ」
レムレス「そんな〜!」
ルルー「あんたはデザート食べ過ぎ、体に良くないわよ」
アルル「そっか!それでむしゃくしゃして!」
アミティ「だからイタズラしたんだね!」
シェゾ「そんなわけないだろ…」
アミティ「一応聞いてみてよシェゾ!」
シェゾ「はあ!?!?なんで俺がするんだよ!」
アルル「細かい事はいいじゃん!ほら!」
シェゾ「何にも細かくねえよ!?」
シェゾ「もしもしレムレス?」
レムレス「ふっふふふふふふ、そうだよ、僕が箱をすり替えたんだよ、ふっふふふふ…」
ブチ
レムレス「あれ?」
シェゾ「やっぱ違うな」
アミティ「どうして分かったの?」
シェゾ「俺とレムレスはお互いの事ををよく知り尽くしてる仲だから…」
アルル「知り尽くしてる…?」
リデル「シェゾさん、レムレスさんとなにかあったんですか?」
アミティ「なんでお互いをよく知り尽くしてるの?なんかあったの?」
りんご「知っている、だけならまだしも知り尽くしているという言い方は気になりますね…」
シェゾ「え!あ!いや…それは…その…」
クルーク「またなんかけしからんことが聞こえてきたぞ!それ!後で詳しく教えろ!」
シェゾ「いや、えっと…その…」
クルーク「でも、その2人が違うって事は…」
ルルー「誰かのイタズラって線はないんじゃなくて?」
クルーク「夜ご飯の後はどこにも寄らなかったんだよね?」
ルルー「だと思うわ…私あの後疲れて寝ちゃったからその後の事は分からなくってよ」
アルル「僕も寝ちゃったんだよね」
アミティ「おなかいっぱいで気持ちよかったから…」
りんご「私もです」
クルーク「リデル達はどうだ?」
リデル「私も寝ちゃいました…」
シグ「寝た」
ラフィーナ「私は起きてましたわ、シェゾさんが居眠り運転でもしたら大変ですから…」
クルーク「まぐろとレムレスはどうだった?」
シェゾ「その2人も寝てたぜ、プリンプインターに入ったところでみんなを起こしたんだ」
クルーク「その間は高速をひたすら走ってたってことか…」
シェゾ「ちょっと渋滞にハマったけどな」
クルーク「渋滞?」
シェゾ「ああ、プリンプトンネルを抜けたところでな…あそこは長い下り坂が続いたあと、上り坂が続くからしょっちゅう渋滞になるんだ…」
クルーク「それだ!」
シェゾ「またかよ…」
クルーク「まず眠ってしまった2人の膝から箱が床に落ちたんだ、そして長い下り坂になると2つの箱は床を滑ってそのあと上り坂になると箱が戻ってきて、その滑った時に入れ替わってそれぞれの元へ戻ってきたんだ!」
ラフィーナ「はあ…」
クルーク「で!目を覚ました2人は入れ替わった箱を拾ったって事だよ!」
ルルー「でも私箱を拾ったりなんかしてませんわ?」
クルーク「え」
アミティ「あたしも!起きた時ちゃんと膝の上にあったもん!」
クルーク「そんなの!誰かが拾って置いておいてくれたに決まってるだろ!ねぇ?」
ラフィーナ「いいえ、私そんな事してませんわ」
アルル「僕も拾ったりなんかしてないよ?」
りんご「私もそんな事してないです!」
クルーク「うーん…シェゾは?」
シェゾ「俺も箱なんか拾ってないぞ」
クルーク「これも違うのか…」
シェゾ「まあ、最初の鹿の話よりはマシだけどな…」
クルーク「あーあ、とうとうプリンプタウンに着いちゃったな…」
ルルー「あー!そういえばその時!」
クルーク「なんだ!?」
ルルー「ついに着いたわねプリンプに!早速これをサタン様に…」
アミティ「うわ!」
ルルー「きゃあ!?」
クルーク「それだ!その2人がぶつかって箱を落として拾い上げた時に…」
アミティ「なるほど!」
アルル「その時に箱が入れ替わってしまったんだね!」
ラフィーナ「恋に落ちてですね!」
クルーク「え?」
ラフィーナ「ほら!登場人物2人が本屋の前でぶつかって荷物を取り違えちゃう1984年の恋愛映画の傑作じゃない!…知りません…?」
シェゾ「と、とりあえずこれで決まりだな」
クルーク「そ、そうだな…とりあえずこれにて一件落着だな」
アルル「そうだね!」
アミティ「解決解決!」
ルルー「違うわ!」
リデル「え?」
シェゾ「ルルー?」
クルーク「どうしたんだい?ルルー」
ルルー「その時箱が入れ替わったなんて事ないわ、だって私自分の箱に印つけてましたもの!」
クルーク「印…?」
ルルー「ほら!」
クルーク「…ほんとだ…キスマークが付いてる…」
アミティ「キスマークって何??」
アルル「アミティは…!知らなくてもいいものだよ…」
クルーク「もう1回確認するけど…今日ルルーが持っていったのはこの紙で包んだ箱なんだね?」
ルルー「ええ、持ってく前に印を確認したから間違えないわ」
クルーク「てことはアミティとぶつかった時、間違えなく自分の箱を拾ったって事だね…」
ルルー「だからそう言ってるじゃない!」
シェゾ「なあルルー、その印いつ付けたんだ?」
ルルー「買ってすぐよ、路地を出て車に向かう前に…」
シェゾ「なんだそーゆうことか…なんでそれをもっと早く言わなかったんだよ…」
ルルー「え?」
シェゾ「箱が入れ替わってた訳が分かったぜ、犯人は…」
店員「はいお電話変わりました〜あ、シェゾさん?」
シェゾ「突然すみません、あの時お土産誰が何を買って行ったかって覚えてますか?」
店員「お土産?ああ〜、もちろん覚えてますよ〜あの日は私がお土産コーナーの担当だったから…」
シェゾ「じゃあ誰が何を買ったか教えて貰っていいですか?」
店員「確か…赤い帽子の子がマグカップ、緑のお兄さんが雪の結晶のイヤリング、前髪ぱっつんのけん玉の子が木彫りのフクロウ、そしてブルーのウェーブヘアーのお姉さんがゆきんこの人形でしょ?」
シェゾ「やっぱり…」
店員「え?」
シェゾ「分かりました、ありがとうございました」
店員「あ、ちょ!」
シェゾ「これでわかっただろ?ふたつの箱はアミティとルルーの手に渡った時点で既に入れ替わってたんだ」
ラフィーナ「なるほど、ミステリーでも事件でも何でもなくただの店員さんのミスでしたか」
シェゾ「そう、だからルルーとサタンの仲を引き裂こうとしてる奴なんかいない、分かったかルルー」
ルルー「なんだそうだったのね…」
アミティ「やっぱりシェゾすごーい!」
リデル「名探偵シェゾさんですぅ〜」
シェゾ「こんなの、良く考えれば普通に分かるぜ」
クルーク「うぅ…」
アミティ「ところでキスマークってなーに?」
リデル「ああ…!ええっと、改めて本当のお土産をアコール先生に渡しに行きましょう?」
シグ「うんー」
ラフィーナ「じゃあ包み直してあげますわね」
ルルー「わたくしもサタン様にもう一度渡しにいかなくちゃ!」
アルル「そういえばそこに置いてあるのってレムレスとまぐろが買ったお土産?」
りんご「え?あ、そうみたいですね」
リデル「それぞれフェーリさんとりすくまさんに渡そうと思って持ってきたみたいなんですけど2人とも急用を思い出したみたいで、そのままお土産を置いて出て行ってしまったんです」
アミティ「じゃあ多分後で取りに来るよね」
アルル「そうだね」
りんご「もしそれも誰かのと入れ替わってたらどうします?」
アルル「え?」
シェゾ「大丈夫だ、さっきの店員ちゃんとまぐろは木彫りのフクロウ、レムレスは雪の結晶のイヤリングって言ってたから」
りんご「ですよね〜」
ラフィーナ「残念でしたわね、汚名挽回のチャンス逃しましたわね」
クルーク「汚名挽回してどうすんだよ…名誉挽回だよ、汚名返上と混ざってる…」
アミティ「それじゃあリデル!シグ!アコール先生に渡しに行こ!」
リデル「はい!」
ルルー「サタン様〜!今本当のお土産を持って行きますわ〜!!」
クルーク「あーあ、なんか疲れちゃった…これは確か…今みんなが言ってたまぐろとレムレスが買ったお土産…ふふ、ふっふふふふふふふふふふ」
まぐろ「先輩、僕達この前新潟に行ってきたんです☆」
りすくま「新潟か…いいではないか、楽しかったかい?」
まぐろ「楽しかったです☆そのお土産を買ってきたのでどうぞ☆」
りすくま「お土産かありがとうまぐろくん」
まぐろ「先輩が気に入ってくれそうな物を選びました☆」
りすくま「これは…雪の結晶のイヤリング…ほう、私がこれを気に入りそうだと」
まぐろ「そうです☆雪の結晶のイヤリング…ええ!?」
りすくま「なかなか綺麗じゃないか、次からこれを耳に付けてハウスに遊びに行くよ」
まぐろ「ええっと…それ違う…☆でもどうして…」
フェーリ「先輩!これ…私にですか!?」
レムレス「うん!可愛いフェーリに似合うと思って選んできたんだ!」
フェーリ「嬉しいです…中身は何かしら…」
レムレス「そーゆうのが似合いそうなフェーリの耳に付けてほしいと思って!」
フェーリ「…先輩…」
レムレス「気に入って貰えた?」
フェーリ「あ、あの…こ、これを…耳につけるんですか…?」
レムレス「そう!それを耳につけてくれればそのフクロウも喜んでホーホーと…ええ!?」
フェーリ「こ、こうですか…?」
レムレス「ええー!?!?!?なんでー!?!?なんか中身が変わってる!?!?」
おわり

