東方神起✩JYJ 妄想ストーリー -3ページ目

幼馴染JS⑤

みなさん、こんばんはスター

 

今回は男同士のバトル編です(←大げさ)爆笑びっくりマーク

 

お話を書いてて、どこで区切るか

 

珍しく悩んでしまいました(爆)

 

長すぎてもみなさんに飽きられてしまうかなとか泣き笑い

 

変な終わり方になっていたらごめんなさい泣き笑い

 

では、続きをどうぞ~スター

 

※〇〇にはご自身のお名前を入れてくださいませ☆

 

 

 

 

掃除を終え始業前に

 

一息つきたくて、

 

休憩室で

 

残りのカフェラテを飲んでいた。

 

ふと朝のジュンスとの

 

出来事を思い出して、

 

一人頬を赤く染める。

 

 

 


あんなキスをされたら、

 

もう会いたくなってしまうんだけど…


ここは頭を切り替えて、

 

仕事頑張らないと!


なんて思っていたら、

 

コーヒーメーカーの動く音がして

 

振り向いた。

 

 

「(ユチョンさん…!)」

 


駐車場で遭遇したことに

 

勝手に気まずさを感じていた私は、

 

挨拶をして休憩室を出ようとした。

 

 


「昨日と同じ服なのは、

あの彼といたからなんだね。」

 

えっ?あぁ…!


通り過ぎようとしていた私を

 

ユチョンさんが

 

いたずらに笑い見つめる。


 

そっか、

 

昨日一緒に映画を観た後、

 

ジュンスと会ってそのまま泊まったから。


先輩だけが昨日と同じ服だと知っているんだ。


指摘されドキッとした。
 

 


「前に話してた幼馴染の…?」


 

私が頷くと、

 

ユチョンさんは

 

淹れたてのコーヒーを一口飲み、

 

カウンターに置いた。

 

 


「そっか。すごいね、

一途に○○ちゃんのこと想ってて。」

 

一途に…

 

その言葉がなんだか胸をチクっとさせた。

 

ジュンスは私だけを想っているのに。

 

私は…?

 


こうして先輩と

 

立ち話をしていることにさえ、

 

罪悪感を感じてしまう。


それはまだ気持ちが残っている証拠。

 


ジュンスを不安にさせたくない。


仕事以外は

 

なるべく二人きりにならないように、

 

距離を取らないと。

 



「私、先に戻りますね。」

 

無理矢理話を切り上げ部屋を出た。

 

するとユチョンさんが後を追いかけ。
 

 

「待って、俺何かした?」


 

いつもと違う様子の私を見て、

 

不思議そうに顔を覗く。


私は素直に気持ちを話した。


車で送ってもらったことを注意され、

 

既婚者と二人でいるのはどうなのかと

 

問い詰められたことを。

 

 


「私も反省して…」


 

ユチョンさんは

 

何も悪くないんだけど…


変に避けるよりは、

 

ちゃんと伝えておこうと思った。


先輩も納得したようで。

 

 

「俺も軽率だった。

これからは気をつけるよ…」


 

そう言ってもらえて、

 

私も安堵した。


.
.
.


それからユチョンさんは、

 

ランチの時も

 

他の社員を誘ってくれたり、

 

休憩の時も

 

配慮してくれているのを感じた。

 

 



ー…予定通り仕事が終わり、

 

すぐにジュンスへ連絡。

 

もうすぐ着くとのことで、

 

私も急いでメイクを直して

 

エレベーターへ。


でもこういう時に限って中々来ない。

 

焦ったくて、何度も時計を確認。

 

それほどジュンスに

 

会いたい思いが募っていた。


…やっと来た!


目的の階を押して扉が閉まる。

 


駐車場へ降りたら、

 

ユチョンさんにばったり遭遇した。

 

 


「あ、ちょうどよかった。」

 


外出先から戻ってきた先輩は、

 

持っていた紙袋から

 

個包装のお菓子を一つ取り出した。


明日大事な商談があり、

 

その時に持っていく予定のものらしく。

 


「○○ちゃん試食してみてくれない?」


 

和菓子には疎くて、

 

感想を聞きたいとのこと。

 

私は勧められるがままに、

 

その場で食べた。


上品な甘さで美味しい…!

 

 

 


思わず笑みがこぼれ、

 

オッケーサインを出した。


ユチョンさんも安心したようで、

 

和やかな雰囲気に包まれた。


すると先輩が私の顔をじーっと見て。

 



「目閉じて。まつ毛が…」

 

えっ…?!


ユチョンさんに言われて

 

慌てて目を瞑る。

 

さっきメイク直しの時に

 

チェックしたはずだけど…

 


指先が目元に触れた。

 

そのままスッと撫でた手が

 

頬に添えられた気がしたー…

 

 

 

 

まさか先輩の唇が

 

間近に迫っていたなんて

 

思いもしなかった。

 

 

その時、自動ドアが開く音がして

 

パッと目を開ける。

 

 

先輩の肩越しに

 

ジュンスがこちらへ

 

歩いてくるのが見えて、

 

一気に心拍数が上昇…!!

 

 

 

 

私の視線を追うように

 

ユチョンさんも振り向き、

 

三人の視線が交差するー…

 

 


「僕の彼女に近づかないでもらえますか。」

 


私たちの前に立ち止まるやいなや、

 

先輩に向かって

 

ものすごい剣幕で言い放った。

 

 


「ジュンス…!

今のはそんなんじゃなくて。」

 


そう私が言っても、

 

全く耳に入っていないようで、

 

先輩のことを鋭い目つきで見ていた。


そして私に車の鍵を渡すと。

 

 


「先に乗ってて。すぐ行くから。」

 


えっ、先にって…


一体何を話すつもり?!


二人にさせたくなかった。


でも見たことのない彼の態度に、

 

その場にいられる雰囲気でもなくて。

 

 

 


先輩は私に大丈夫だと頷き、

 

車の方へ行くよう促してくれた。



本当に大丈夫…?


まさか手出したりはしないよね?


なんて、気が気じゃなかったけど、

 

私は大人しくジュンスの車を探し、

 

助手席に乗った。

 

 

 


ここからでは遠目で

 

何を話しているのかわからない。

 

あぁもうどうしてこんなことに…?!

 

 

.

.

.

 

 


「結婚されているんですよね?」

 


それならもう少し

 

ご自分の立場をわきまえたらどうですかー…

 

 


「立場って…

ただ頬についたまつ毛を

とってあげただけですよ。」

 

 

ユチョンの発言に

 

ジュンスは納得せず。

 

 


「そうは見えませんでしたけど。」

 


厳しい声で追求する。


その緊迫した空気を

 

打ち壊すように

 

ユチョンは声を出して笑うと、

 

意味深な眼差しでジュンスを見据えた。

 

 


「…もしかして、

彼女が間違った道に行きそうで怖いとか?」

 

 

図星を突かれ

 

たまらず唇を噛み締める。


ユチョンは時計を確認すると、

 

もう行かないとと行って

 

エレベーターの方へ向かったものの、

 

わざわざ引き返し、

 

ジュンスにもあのお菓子を渡した。

 

 

「○○ちゃんも美味しいと言っていたので、

よかったらどうぞ。」

 


そう言って

 

ユチョンはその場を後にした。


.
.
.


真顔で車に戻って来たジュンスに、

 

すかさず話しかける。

 

 


「ねぇ、ユチョンさんと何を話したの?」


 

シートベルトをして、

 

エンジンをかけるジュンスの表情は変わらない。

 

漂う緊張感に

 

手に汗がじんわりと広がった。

 

 


「ただ○○に近づくなって

警告しただけだよ。」

 


…そんな!!

 

ユチョンさんは私のこと

 

何とも思っていないのに。

 

 


「あのね、先輩は目元についたまつ毛を…」


 

取ってくれただけと

 

言いたかったのに。

 

 


「あの人も同じこと言ってた。
本当にそれだけだと思ってる…?」

 

 

ジュンスが言葉をかぶせた。

その視線に思わず口をつぐむ。


確かにユチョンさんの手が

 

すぐに離れなかったのは気になったけど。


でも、あの場で何かするとも思えないし…


 

 

私が答える前に、ジュンスは車を出した。


着いた先は有名な高級ホテルー…


一瞬ドキッとしたけど、

 

どうやらこの中のレストランを

 

予約してくれたようだ。

 

 


「二人で初めての外食だから、

思い出に残る場所にしたくて…」

 

 

さっきの表情とは打って変わって

 

いつもの優しい口調で話すジュンスに

 

ホッとした。

 


そんな風に考えてくれる

 

気持ちが嬉しくて、

 

笑顔で彼を見つめる。

 

 

さっきのことは一旦置いておいて。

 

今は二人の時間を楽しもうー…

 

 

 


食事も美味しくて、

 

ついついお酒が進んだ。


すっかり幸せに浸っていたから、

 

ジュンスが

 

考え事をしていたことに

 

全く気が付いていなかった。

 

 

 

 

魅惑的な瞳で

 

私を見つめながらー…

 

 

 

*つづく*

 

幼馴染JS④

みなさんこんばんはスター


続きができたのでUPします飛び出すハート



みなさんからのコメントが嬉し過ぎて、


モチベーション上がったお陰ですお願い愛


本当にいつもありがとうございます目がハートラブラブ


それでは早速続きをどうぞ〜スター


※○○にはご自身のお名前を入れてください☆



.

.

.


 

 

一度離れても、

 

またすぐに塞がれる唇ー…

 

息をするのも惜しいくらいに。

 

 

 

 

ジュンスの手が

 

私の着るスウェットの中に忍び込み、

 

肌に触れた時、

 

思わずビクッと反応してしまい、

 

ふと冷静な自分が顔を出した。

 

 


「ごめん、私…」

 

 

まだ拭いきれない先輩への想い。

 

ジュンスのことは好き。

 

好きなのに。

 

いいのかな、本当にこのまま…

 

中途半端な感情で、

 

共に過ごしていいのか

 

不安になった私は視線を落とした。

 

 


「わかってる、○○の気持ちは。」

 

 

それでもいい…

 

わずかでも僕を想う気持ちがあるなら、

 

このまま身を任せて。

 


そう言って、

 

温かい眼差しで私を見つめた。

 

 

どうしてそんなに優しいんだろう。

 

こんな自分のことを受け入れて

 

想ってくれる人、他にいるかな。

 

彼がそばにいてくれたら、

 

先輩への想いを断ち切れる気がする。

 

断ち切りたいー…

 

 


「…ジュンス。」

 

 

私は彼の背中に腕を回した。

 

胸の奥底に宿っていた想いが、溢れ出していく。

 

 

好きという気持ちに偽りはない。

 

これからそのパーセンテージを

 

彼だけで満たしたい。

 


 


私を抱き寄せる力が

 

強くなったと思ったら、

 

そのまま押し倒された。

 

上から見下ろされ、

 

その眼差しに鼓動が加速する。

 

ジュンスは自ら服を脱ぐと、

 

露わになった左胸に私の手を当てた。

 

 


「すごいでしょ?

こんなにドキドキしてる。」

 

 

彼の言う通りその音が伝わって、

 

私は頷いた。

 

 

ただ…

 

突然ジュンスの肌に直接触れて

 

緊張で少し手が震えた私。

 

 

だってまさか
 
こんなに鍛えているとは思わなくて…!
 
 
 
 
学生時代のジュンスしか
 
知らない私は、
 
目の前のその姿に
 
呆然と見入ってしまった。
 
あまりにカッコよくて……
 
ジュンス以上に
 
私の方がドキドキしている。
 
 
だから急に自分の全てを
 
さらけ出すことに抵抗を感じて。
 
 

「…やっぱりもう休もう。ねっ?」

 

 

私も見習って

 

もう少し運動しないと…!

 

そんなことを思いながら

 

半ば強引にサイドテーブルの灯りを消した。

 

暗がりでもジュンスが

 

まだそばにいるのがわかる。

 

 

「…先に誘ったのは〇〇の方だよね?」

 

 

一緒に寝ようって。

 

だから責任とって―…

 

 

「えっ、それはそういう意味じゃ…っ…」

 

 

と、言い終わらないうちに、

 

ジュンスが私の腰を引き寄せ、

 

瞬く間に唇を奪った。

 

 

 

 

私よりも強引な人がここにいた。

 

だけどそんな彼のキスに

 

すっかり陶酔しているー…

 


絡み合う舌の刺激に、

 

完全に逃げる術を失った私は、

 

この状況を

 

受け入れるしかなくなった。

 

 

 

 

大人になって

 

初めて過ごすジュンスとの夜は

 

甘く忘れられない時間として

 

私の心に深く刻まれたー…

 

.

.

.

 

 

「○○、起きて。」



ん…、もう朝?


カーテンの隙間から

 

日差しが差し込み部屋を照らす。

 

 

私の寝顔を見ていたのか、

 

ジュンスがそばに腰掛けていた。


瞬きをして、ガバッと起き上がる。


可愛さも何もない…!


すでにYシャツを着ている

 

ジュンスを見て、一気に目が覚めた。

 

 

「会社間に合う?今7時だけど…」



そう問われて、

 

寝起きの頭で必死に考える。

 

一度家に帰って、服を着替えてから

 

行こうと思っていたけれど。


今日は掃除当番の日で、

 

いつもより早く

 

出社しなければならなかった。


家に戻る時間はない。


このまま直行するしか…

 

 


「会社まで送ろうか?
僕、今日は時間に余裕があるから。」



そう笑顔で提案してくれたジュンス。


あぁ、本当に優しい…!

 

 


「ありがとう。じゃあ…」

 


お願いしますと頭を下げて、

 

私は急いで

 

身支度を整えるために飛び起きた。


そんな様子をジュンスは

 

微笑んで見ていた。



 

準備が整い、二人一緒に家を出る。


ジュンスのお陰で、

 

思っていたよりもだいぶ早く着きそう。


会社近くのカフェに

 

車を止めてもらい、

 

カフェラテとサンドイッチを購入!

 

 


「これよかったら朝ごはんに。」

 


送ってもらった

 

せめてものお礼の気持ち。


ジュンスは笑顔で受け取ると。

 

 


「まだ時間ある?

一緒に食べたいな。」

 

 

「うん、

じゃあ会社の駐車場で。」

 

 

この辺りはオフィス街で

 

公園なども近くにないため

 

このまま職場へ

 

向かってもらうことにした。

 

 

まだ時間も早いため


駐車場も空いている。

 

会社の人とも遭遇しないだろう。

 

すっかり安心しきって、

 

私は束の間のジュンスとの

 

朝食を楽しんだ。

 

 

「あぁ、もうどうしてそんなに

口の周りにつくの?」

 

 

食べるのが早いジュンス、

 

パンやサンドイッチの具が

 

あちこちついていて

 

おしぼりで拭き取ってあげた。

 

 

「ありがとう。美味しいからつい!」

 

 

ウキャキャと笑うジュンスは

 

無邪気でかわいらしい。

 

昨日の夜の彼と

 

本当に同じ人物なのかと

 

疑いたくなってしまう。

 

 

「喉に詰まったら大変だから、

ゆっくり食べてね?」

 

 

そう注意する私はまるで母親みたい。

 

でもそんなやりとりが楽しくて、

 

朝からこの時間に癒されていた。

 

 

 

しばらくして

 

ジュンスの視線が

 

窓の先を見ていることに

 

気が付いた。

 

 

 

 

段々と険しくなっていく表情。

 

違和感を感じて振り返ったらー…

 

 

「…ユチョンさん?!」

 

 

先輩が私たちの乗る車の方へと

 

歩いてきていて、

 

こちらに手を振っていた。

 

慌てて窓を開ける。

 

 

「あれ、今日早いですね?

どうして…っ…」

 

 

動揺を隠し切れなくて、

 

声が上擦った。

 

ユチョンさんは笑顔で。

 

 

「プレゼンの準備があって。

○○ちゃんは掃除当番だよね?」

 

 

そろそろ時間じゃない?

 

 

そう言われて、

 

時計を確認したら

 

先輩の言う通りだった。

 

ジュンスといるのが楽しくて

 

危うく遅刻しかけるところだった。

 

 

「先に行ってるね、また後で。」

 

 

そのあとユチョンさんは

 

ジュンスの方に視線を寄せて、

 

笑顔で会釈して去って行った。

 

 

「ごめんジュンス、

私もそろそろ行かないと。」

 


時間が迫っていることに


気を取られていた私は、

 

食べ終わった二人分の箱を

 

急いで紙袋にしまい、

 

残っていたカフェラテを

 

持って行こうとした。

 

 

「○○、今日何時に終わる?」

 

 

「えっ?

えっと、順調にいけば定時に…」

 

 

「わかった。

じゃあその頃迎えに行くよ。」

 

 

何か美味しいものでも食べに行こう。

 

ジュンスの心情を

 

理解しないまま私は頷き。

 

 

「今日はありがとう。また連絡するね。」

 

 

そう伝えて行こうとしたら。

 

運転席から

 

ジュンスが身を乗り出し

 

私の首筋に手を添え

 

柔らかな唇を押し付けたー…

 

 

 

 

……ジュンス…ッ…?

 

不意打ちのキスに


鼓動が激しさを増す。

 

まさかここでされるとは

 

思いもせず、驚きを隠せない。



少しして解放された唇。


息を整えるも


まだその余韻に頭がボーッとしていた。


朝には少し刺激が強かったような…

 

 

「〇〇と離れるのが惜しくて、ついー…」

 

 

引き止めてごめんねと

 

笑って謝るジュンスに

 

私は頬を赤く染め、急いで車を降りた。



ハッと、その時やっとわかった。


ジュンスは


先輩のことを警戒していたんだって…


ドキドキ高鳴る鼓動。




 

 

まさかそんな私たちの様子を

 

ユチョンさんに

 

目撃されているとも知らずにー…

 

 


*つづく*

幼馴染JS③

みなさんこんばんはスター


こちらは梅雨入りしたそうで、


朝から雨が降っています爆笑傘



今回のお話にも傘のシーンがあり、


リンクしているので、


そこも楽しんでもらえたら嬉しいですニコニコ飛び出すハート



ちなみに展開早め笑い泣き


ジュンちゃんオンリー回になりましたびっくりマーク(爆)


ボリュームありますので、


お時間のある時に読んで頂けたらと思います爆笑飛び出すハート


それでは続きをどうぞ〜スター


※○○にはご自身のお名前を入れてください☆


.

.

.



突然のことに驚いて

唇に手を当てる。

ジュンスを見つめると。


 


「あの彼には渡せない。」


まるで自分に

言い聞かせるように

呟いていた。

その言葉にドキッとした。

彼って、

ユチョンさんのことだよね…


ー…その時ポツポツと雨が。

天気予報では

降るなんて言ってなかったのに…!

途端に雨足が強まり、

二人顔を見合わせた。
 

 


「行こう。」


ジュンスが私の手を掴み、

少し駆け足で家まで帰った。

着いた頃にはお互いびしょ濡れに。

ヒールの私のために

歩幅を合わせてくれたから。

ジュンスだけなら

こんなに濡れないで

済んだかもしれない。

 



「ごめんね、私のせいで。」


謝ったら、

ジュンスが目を丸くした。

 



「僕なら大丈夫だよ。
それより早く温まらないと。」


私の肩を抱き、

部屋に入ってすぐに

大きなタオルをかけてくれた。

ジュンスはバスルームへ、

しばらくして私を呼ぶ声が。

 

 


「今お風呂沸かしたから。」


濡れた服は洗濯機に、

服は僕のを貸すね。


そう促され、ドアが閉まった。

鏡を見ると

メイクもすっかり落ちていて、

思わず顔に手を当てる。

身体もすっかり冷えていた。


ー…戸惑いながらも服を脱ぎ

湯船に浸かった。

ちょうどいい温度で気持ちいい。

身体も温まってきて、

だいぶ気持ちも落ち着いてきた。


リビングへ行くと、

ジュンスがこちらへ振り向き。
 

 


「好きなの飲んでて。
すぐに出てくるから!」


そう言ってバスルームへ直行。

耐えきれず一人で笑ってしまった。




「(本当に早く出てきそう。)」


お酒を飲むのは、

ジュンスが来るまで待っていよう。


テレビの前にはゲーム機、

テーブルには

空のお菓子の袋やお皿、

コップが散乱していた。


昔三人で遊んだ時も、

こんなことがあったなぁと

思い出しながら、

私は後片付けをした。

食器を洗い終わった所で、

ジュンスが戻って来た。

やっぱり早い!

お礼を言われたあとで。
 

 

「今日は泊まっていって。」


雨もまだ降ってるし、

僕もお酒飲んでて

車で送ってあげられないからー…

 



「うん、わかった。」


なんとなく想像はしていたけれど、

いざ泊まるとなると

緊張を隠せない。


子どもの頃のお泊まり会とは


わけが違う。



…なんて考えていたくせに

私のお腹は

絶妙なタイミングで

グーッとマヌケな音を

部屋に響かせた。

思わずお腹に手を当てる。

ジュンスが笑いながら。

 

 


「ご飯食べようか。」


そう声をかけてくれた。

まずはお腹を満たそう。

余計なことは考えない!


買って来たものを

テーブルに並べ、

お家飲みがスタート。


チャンミンはいないけれど、

私たち二人でも

変わらない雰囲気で過ごせた。

話題が豊富で、

相変わらず天然なジュンスの話は、

つい面白くて声を出して笑っていた。


するとジュンスが

まじまじと顔を見てくるから。

 



「なに?」


お酒を飲み過ぎて

顔が赤いとか?
 

 


「やっと○○の笑顔が見れたから、嬉しくて。」



えぇ…?!

そんな風に見つめられたら、

どう返したらいいかわからず。
 

 


「あぁ〜…
私ちょっと眠くなってきたかも。」


恥ずかしさが込み上げて、

不自然な嘘をついた。

だけど

その言葉を疑わずに信じたジュンスは、

私を寝室へと案内してくれた。

彼は今夜ソファで寝ると言う。


一人残され、

ベッドに身体を預けた。

私には広過ぎるサイズ。

そう思いながらも、

フカフカなお布団の中へ入ったら、

段々と瞼が閉じて来て、

いつの間にか眠ってしまっていた。

.
.
.


…ーふと目が覚めた。

辺りはまだ暗い。

おもむろに時計を確認すると

夜中の0時を過ぎたところだった。


足元に気を付けながら、

寝室を出る。

ジュンスの様子が気になり、

そっとリビングへ向かった。

オレンジライトが点いている。

中へ入ると、

パソコンを眺める姿が。

私に気付いたジュンスが

こちらに視線を向けた。

 



「○○?どうしたの?」
 

 


「あ、ちょっと目が覚めちゃって。
ジュンスは?」

 

 


「僕は片付けたい仕事があって。
もう少しかかるかも。」


そうだったんだ。

休みの日まで仕事をするなんて、

偉いな。

 



「何か温かい飲み物でも飲む?」


ジュンスが立ち上がり、

キッチンへ行こうとするから

私は止めた。

でも自分も飲みたいからと笑って、

結局二人分の

ホットミルクを作ってくれた。

 



「ありがとう。」


私はソファでそれを飲みながら、

本を借りて読み始めた。


だけど…

気になってチラッと

ジュンスに視線を移す。

 

 


 

資料を見ながら、

真剣な眼差しで

仕事に取り組む姿。

初めてその様子を

目の当たりにして、

自分でも気が付かないうちに

見惚れていた。


一緒にいる時とは違う

彼の新たな一面に、

静かに胸が波打つのを感じるー…


しばらくして、

んーっと伸びをするジュンスに、

私は慌てて本に視線を戻した。
 



「少しは読めた?」
 

 


「え、あ、うん…!」


ジュンスがパソコンをしまい、

私の方へやって来た。

実際は全く

読み進められていなくて…

それがバレないように

すぐに本を閉じた。
 

 


「ねぇ、
よかったら一緒に寝ない?」


えっ?と驚くジュンスに、

誤解を生まないように

私は慌てて理由を説明した。
 

 


「ほら、
ジュンス昔から寝相が悪いから。」


ソファだと寝返りのタイミングで

落ちてしまいそうで心配で、

でもベッドなら

十分二人で眠れる広さがあるからと。

そう話したら、

笑いながら頷いていた。

 



「じゃあ一緒に寝よっか。」


自分から言ったはずなのに、

改めてジュンスに言われたら

ドキッとした。

今日の私おかしいかも…

やっぱりお酒飲み過ぎたかな?





「こうやって寝るの懐かしいね。」
 

 


「そうだね。」


ベッドに二人、

少し距離をあけて寝そべった。

 


よくお互いの家に

泊まっていた頃は、

チャンミンと三人で

川の字で寝ることも多く、

起きると必ず

ジュンスの腕や足が

私の体に乗っていた。


一度だけ目が覚めたら

目の前にジュンスの顔があって。

嬉しかったくせに

素直じゃない私は

思い切り押しのけたけど、

全く起きなくて。

そんなことを思い出したら、

自然に頬が緩んでいた。


隣にジュンスがいると安心する。

どんなに強い雨が降っても、

雷が激しく鳴っても、

そばにいてくれたら何も怖くない。

昔も今も、

この安心感は変わらないんだと

改めて感じたー…

 


「電気消すね。」


まだまだ話していたいけど、

ジュンスも仕事をして

疲れているだろう。

私はベッドサイドにある

明かりを消そうとした。





「…僕、本当はお酒飲んでないんだ。」



えっ…?

静かに語り出す声に、

思わず振り返る。

すぐ意味を理解できなかった。

確かに私といる時は

飲んでいなかった…

お酒は強くないと言っていたし。
 

 

「でも、チャンミンと飲んだって…」


そう言ってたよね?

だから車で送れないって。

違うの…?



「○○のこと帰したくなくて、

嘘ついた。」


そのセリフに

一瞬息することを忘れた。

真っ直ぐな瞳が

私を捉えて離さない。


だんだんと近づくその気配に、

心臓が早鐘を打つ。


「嫌いになった?」



こんな卑怯なやり方で引き止めた


僕のことー…


そう言いながら、

私の頬に手を添えて見つめる。



嫌いだなんて答えるはずがない。


今日一緒に過ごして、


たくさんジュンスの優しさに触れた。




「僕が忘れさせてみせるよー…」



心の内を見透かすように


ジュンスが囁き


柔らかな吐息が耳元をかすめた。


身体が一気に熱を帯びる。






瞳を閉じたら、唇が重なった。


今はジュンスのことだけを


感じていたいー…




*つづく*