エルネア人狼 うちの国場合④ | エルネア王国モニカ国の暮らし。

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エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

普段は任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。


今回は人狼ゲームの世界観をお借りして

キャラクターたちに人狼ゲームをしていただきます。


注意 

人狼初心者が書いています。

色んな人狼ゲームのルールが合わさっている可能性があります。

あくまで人狼の世界観をお借りして書いています。

人狼ゲームとしてちゃんとしたものを求めている場合には、そのようなものとはほど遠いのでプラウザバック推奨です。

人狼ゲームを元に書いていますがストーリー、キャラたちの掛け合いが優先となっています。多少おかしくてもご容赦ください。


初期国民はモニカ国のバルナバ・マルチネスがいます。うちの国のバルナバとして書きます。


無理そうならプラウザバックお願いします。





​役職
村人……なんの役者もない

占い師…1日1回占うことができる
霊媒…処刑した人が人狼かわかる
騎士…夜に1人だけ護衛ができる。
この村は連続ガード不可
共鳴者…お互い村人だと知っている。
この村は相方が死んでも後追いはしない。
パン屋…パンを焼く。毎朝おいしいパンが提供される。パン屋が死ぬとパンの提供がなくなるため騙りにくいのが特徴。
人狼…毎日1人を襲撃する。占い師に占われると人狼と出る。
狂人……人狼陣営。占い結果は村人陣営と出るが人狼陣営勝利のために動く危険人物。
妖狐……村人陣営でも人狼陣営でもない第三陣営。処刑されずに最後に生き残れば妖狐勝利。
人狼に襲撃されても死なず、占い師に占われると呪殺され死亡する。
てるてる……これも第三陣営。処刑されれば勝利。てるてるを処刑すると村人も人狼も妖狐も負ける。


​投票結果がでました







​本日処刑されるのはエドモンド・ランフランク様です。遺言をどうぞ。



セシィー

「そんな………」


セシィーは愕然として結果を見つめている。セシィーの横に座っていたエドモンドが静かに椅子から立ち上がった。


エドモンド

「リリーさんを占って黒、あるいはパンダになったら吊って下さい…ローデリックさんがリンゴさんを庇ってるいたように見えました。明日精査してください。以上です。」


​エドモンド様。黒い扉の中にお入り下さい


部屋の隅に、今までなかった扉があった。その扉はほんの少し開いている。


エドモンドはしっかりとした足取りでその扉に向かって歩き、一度も振り返らず、ドアノブに手をかけ中に入った。



数秒後、

黒い扉は消えてなくなった。



一同はし…んと静まり返っていた。


誰も言葉を発しなかった。


​本日の議論は以上をもって終了いたしました。お疲れ様でした。


リンゴ「……セシィーさん…」


隣の席に座っているセシィーは微動だにしない。


ヴェルンヘル

「今はそっとしておこう」


ヴェルンヘルはリンゴの腕を掴んで一緒にくるように促した。リンゴは椅子から立ち上がり、ヴェルンヘルと共に歩きだす。


部屋の中にはセシィーと、ぼんやりとテーブルを眺めるリリーが残っていた。


そのリリーの姿はまるで————


 



チョコレートケーキと紅茶


中庭が見えるテラス席で、リンゴはヴェルンヘルと共にチョコレートケーキを食べていた。


ヴェルンヘルは無言で紅茶を飲み、視線を中庭にむけている。


中庭にはイマノルとティアゴがベンチに座ってなにか話をしている。


ヴェルンヘル

「……セシィーさんにはしばらく話しかけないほうがいい」


リンゴ

「あんなに落ち込んでいるのに?」


ヴェルンヘル

「俺とリンゴはエドモンドさんに投票している。エドモンドさんを処刑したのは俺たちだ。」


リンゴ「あ…」


ヴェルンヘル

「そんな人に慰められて、どう思う?」


リンゴ「うん、分かった…」


ヴェルンヘル

「それと」


視線は再び中庭に向けられる。


「あの2人、どう思う?」


あの2人というのはイマノルとティアゴのことだ。


「2人とも、リリーさんに投票している。俺たちと真逆の行動をした2人だ」


リンゴも中庭にいる2人を見る。


2人とも普段通り、少し気怠そうにしながらベンチに深く腰をかけて話をしている。


イマノルはケラケラ笑っている。


リンゴ

(何を話してるんだろう……議論とは関係なさそうではある……… 処刑のあった今日、そんな風に笑うような話ってないでしょ)

「エドモンドさんとリリーさん、正直どちらもそんなに黒くなかったからどちらの色をみたいか、で投票を決めたの。私はリリーさんの色を見たいからエドモンドさんに投票した。だからティアゴ君やイマノルが敵だとか、まだそんな判断はつかないな。」


ヴェルンヘル

「リリーさんの色をみたい?」


リンゴ

「うん……自分を吊ってって言ってた。色を見られたくないのかなって思ったの。色をつける占い師のこともそれでなにか見えてくるんじゃないかなーって」


ヴェルンヘル

「なるほど」


リンゴ

「ヴェルンヘルはどう考えているの?」


ヴェルンヘル

「俺もリンゴとほぼ同じさ。占い師の次の行動で見えてきそう。怪しいリリーさんに、バルナバさんが黒をうつのか……」


リンゴ

「ヴェルンヘルは、占い師の真偽がついているのかな、って思った」


ヴェルンヘル

「どうしてそう思う?」


リンゴ「なんとなく?」


ヴェルンヘル

「………自分の中ではついている。」


リンゴ「やっぱりねー」


ヴェルンヘル

「俺の占い師の真偽については、きっと明日議論中に言うことになると思う。明日、偽を吊る」



(バルナバさんかティアゴ君を明日処刑する…)

ドクンとリンゴの鼓動が跳ね上がった。

嫌な心音だった。


リンゴ

「まるで、リリーさんの色が白だと知っているみたいだね。リリーさんがパンダになったらリリーさんを吊る進行になるのに」


ヴェルンヘル

「それも明日になれば分かると思う。」


言いたくないのか、それ以降はヴェルンヘルは口数が少なく、それでも美味しいね、とチョコレートケーキを堪能していた。


ヴェルンヘルの態度をみてはっきりと確信する。

彼の役職を。

彼がリンゴと同じ村人の陣営であることを。



リンゴ

「明日、私はヴェルンヘルの進行を信じる。

——もう1人にも、そう伝えるから


ヴェルンヘル

「………もう1人。そうか、うん、ありがとう」


ヴェルンヘルはフッと笑った。


ケーキを食べ終えると、ヴェルンヘルは去っていった。


中庭に目をやると、イマノルだけがベンチに座っていてティアゴの姿はなかった。



夕食は各自夕刻から夜8時までに食堂にきて食べるというスタンスだ。


先にローデリックがきていて黙々と食べている。


リンゴが席につくと、自動的にシチューが置かれた。


今夜もパンはない。


タブレット端末から頼めるものに、パン類は全て消えていた。


リンゴも静かにシチューを食べる。食べおわるまでにセシィーの姿はなかった。


そのまま自室に戻るわけだが……


リンゴはとある人の部屋の前までいき、コンコンとドアをノックする。


少しして静かにドアが開く。


「——なんの用?」


少しぶっきらぼうな声とめんどくさそうな顔で訪問者を見ている。


「見られたら困るから中に入れて」


リンゴは小声で相手に言うと


「こんな時間に男の部屋に入るとか、アンタなに考えてるんだよ。」


リンゴ

「だー!もう!本当に見られるから、入るよ!」


うるさい相方を部屋の中に押し込み、リンゴも部屋に入った。


部屋に入った瞬間、柑橘系の香りがした。


各部屋はとくに香りはつけられていないのでローデリックが自分でしたのだろうか。


ローデリック

「ヴェルンヘル陛下に知られたらそれこそ処刑されそう……」


ローデリックはため息をついた。

就寝前ということでローデリックは騎士隊の甲冑を脱いでいた。


リンゴ「話があるの」


ローデリック「俺もある」


リンゴ

「じゃあさっきどうして渋ったの?!」


ローデリック「本能」


迷うことなく奴は即答した。


リンゴ「むかつく……」

(この人即答しやがった……)


リンゴ

「今日の議論!庇ってくれるのは嬉しいけど、あれだと気づかれちゃうよ」


ローデリック

「庇った?いつ俺が庇った?」


リンゴ

「リリーさんとエドモンドさんとやり合ってたでしょ?!」


ローデリック

「あんなの……怪しいリリー隊長やエドモンドさんを差し置いてアンタが吊り対象になるなんてどう考えてもおかしいだろ」


リンゴ

「そうかもしれないけどさぁ……ローデリックさんめっちゃ怪しまれてると思うよ……」


ローデリック

「あのままだとアンタは吊り対象。そうなるとCOすることになる。俺たちの正体を明るみにするのは、明日か明後日」


リンゴ

「そうなの?」


ローデリック

「そうなりそう……なんとなく」


リンゴ「そっか……タイミングは任せるよ」


ローデリック「分かった」


リンゴ

「だからあんなに疑われていたのにCOしなかったんだ」


ローデリック

「俺がCOすると……きっとアンタのことも露呈する」


(ローデリックさんは言葉はちょっとぶっきらぼうだけど本当は優しい。

自分が吊られれば、襲撃されれば、道連れになるからヘイトを集めながら、怪しまれることで襲撃を避ようとしている。)


リンゴ

「私とローデリックさんが共鳴者って変な感じだね」


ローデリック

「同感。」


リンゴ

「ヴェルンヘルのことは信用できる?」


ローデリック

「白寄りに考えてる」


リンゴ

「ヴェルンヘルは明日、偽占い師を吊るって言ってる。私はヴェルンヘルを信じようと思う」


ローデリック

「アンタがそう思うなら、それでもいい。でも大丈夫か?」


リンゴ

「ヴェルンヘルは、きっと信用できる」


ローデリック

「そうじゃなくて。

ティアゴが偽者なら俺たちで処刑する、ということになる」


リンゴ

「……まだティアゴ君が偽者だって決まったわけじゃない」


(ティアゴ君を……吊りたくない)


ローデリック

「これはなんとなく思ったんだけど」


リンゴ「?」



ローデリック

「ティアゴに共鳴者ってことを気づかれた気がする」


リンゴ「いつ?」


ローデリック

「今日、ティアゴに会った。夕刻になる少し前。リリーさんとエドモンドのやり取りについて質問された。俺はさっきアンタに答えたように返したんだが……今思い返せばティアゴに気づかれた、って思った。」


リンゴ

「ティアゴ君が村人陣営なら問題ないよ」


ローデリック

「人狼陣営なら?

俺たちは真っ先に噛まれる対象の1人だ」


リンゴ

「まだわからないよ、そんなこと。それに、いつかは、ね、村のためにCOしなきゃならないと思うから私は覚悟出来てる」


ローデリック

「アンタならそう言うとは思った……」





時は少し遡る


エドモンドが処刑された。


もっと自分を処刑するように誘導できたら良かったのに。



いつの間にか議論場からセシィーの姿がなくなっていて、リリー1人となっていた。


窓から見える景色は穏やかなで、中庭がみえる。


イマノルがぼんやりとしている。


「………リリーちゃん」


ぼんやりと窓の外を眺めていたら、人の気配がした。


リリー「お疲れ様」


バルナバ

「リリーちゃんもお疲れ様。」


少し憔悴しているリリーの様子にバルナバは心配そうにしていた、


バルナバ

「さっきは危なかったね」


リリー

「どうしてエドモンドに投票したの?私を吊ってって言ったのに」


バルナバ

「俺はリリーちゃんを黒だと思ってないよ」


リリー

「てるてるだと思って吊らなかった?」


バルナバ

「うーん?どうかな、てるてるも違うなと思ってるよ」


リリー「どうして?」


バルナバ「勘」


リリー「勘って…」


バルナバ

「怪しまれているリリーちゃんに、白が出ればローデリックさんの思考も変わる。ローデリックさんの色も見えてくるよ」


リリー

「確かに、そうだね」


バルナバ

「俺はそのうち噛まれるか吊られるかのどっちになるけどリリーちゃんが居れば…リリーちゃんになら安心して任せられるよ」





「————今夜の占い、お願いね、占い師さん」




バルナバ

「任せて。リリーちゃんの白で他の黒が見えてくると思うよ」



話が終わり、バルナバが部屋から出ていった。



「——まさか、

こんな終わり方をするなんて  


なんて私らしいんだろう」



その声は誰もいない議論場に静かに消えていった。