任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。
9日
去年までならローデリックの誕生日だ、となっていたが今年から関係ない。
ローデリックは誕生日に亡くなった。
ローデリックの死から、エルネアでは一年が過ぎる。
振り返れば悲しいことばかりだが、そればかりではない。
長いこと恋人のいなかったマルティナさんにダイゾーという青年といつの間にか恋人となっており、結婚式を迎えた。
前日にチェックするとセシリアと仲の良い糸目の癒し系男子ロングの名前もあった。
友人やマルティナのおめでたい話にセシリアは嬉しそうに微笑んだ。
カトリーンさんの誘いでご飯に。
1人のご飯が寂しいらしい。
セシリアは二度目の朝ごはんだったので、それを察したのかウィアラさんはサラダをチョイスしてくれた。
昼から結婚式
こちらとしては、勝手に押しかけたつもりだったのだがマルティナの友人枠に入っていた( Ꙭ)‼︎
旦那さんの友人は男女のバランスがよくて好印象。
あれ、リンゴの姿も……
リンゴ時代、マルティナさんと接触してたっけ?
全く思い出せない……
(プレイしてたのリアルに2年
くらい前じゃないの…)
そして当たり前のようにルイスがいる……
セシリアは美しく、幸せそうなキラキラの笑顔を浮かべる花嫁姿のマルティナの姿を見て安堵した。
自分が彼女の幸せを奪った。
この後ろめたい気持ちがずっとあっただけに、彼女の幸せを身勝手だが願っていた1人だった。
セシリア
(良かった……
おめでとう、マルティナさん……)
ティム
「これ、良かったらとうぞ」
ティム君からの差し入れ。
セシリア「ありがとうございます!」
差し入れは嬉しい。
くさいスープ、くさいサラダ以外は。
神殿から出て、本日の主役が出てくるのを待つ。
魔銃師会の制服に着替えたマルティナが神殿から出てきた。
ウェディングドレスを脱いでも、キラキラオーラ全開で幸せそうだった。
セシリア
「マルティナさん」
声をかけるとマルティナは立ち止まり、にこりと笑顔を浮かべた。
マルティナ
「忙しいのに、今日は来てくれてありがとう」
セシリア
「こちらこそ呼んでくれてありがとうございます。結婚おめでとうございます」
マルティナ「ありがとう」
セシリア
「ドレス姿とても綺麗でした」
マルティナ
「ふふ、お世辞でも嬉しい」
セシリア「お世辞じゃありません」
マルティナ
「これでもう安心した?私は愛する人ができて、あなたたちのことはもうなんとも思ってないから」
セシリア
「……マルティナさん……」
ずっとセシリアが後ろめたいと思っていたことをマルティナは知っていた。
マルティナ
「っていうかいつまでもあんな男のこと思ってる訳ないじゃない、冗談じゃない」
レドリーへの悪口っぽいのが気になったが、セシリアは耐えた。今日はおめでたい日。
それに、マルティナは悪意があるわけではない。むしろセシリアへの気遣いだった。
セシリア
「旦那さんとラブラブで羨ましいです。本当におめでとうございます」
セシリア
「ということでミッションを
受けさせてくださいね♪」
魔銃師会の人から受けれるミッションをマルティナから受けさせてもらう。
マルティナ「あなたちゃっかりしてるね……」
セシリア「?」
マルティナが去ると少し離れた場所で突っ立っているオレンジ頭が見えた。
どうしたのだろうとセシリアは声をかけた。
セシリア
「こんにちは。ルイス君、そんなところでどうしたの?」
ルイス
「………バトルになるかとハラハラしてただけだよ」
セシリア「バトル?誰と誰が戦うの?」
ルイス
「マルティナの結婚式にアンタが出るって知ればどんな展開になるんだって普通は思うもんだよ」
セシリア「へ〜そんなんだ。大変だ」
他人事のような反応。
ルイス「セシリア様の話なんだけど💢」
セシリアとマルティナの話していた様子をみれば2人の今の関係は悪いものではないのは明らかで、セシリアが横恋慕したことには変わりないがその悪い話は少しずつなくなっていくことになる。
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――
スピカがチェロを引っ張っているのを目撃。
セシリア
(2人とも仲良しだね〜¨̮♡︎)
ほのぼのした光景にセシリアは嬉しくなる。
レドリーも釣り名人なのに、
釣りの穴場を聞いてくる謎。
騎士隊の試合へ。
この日はラナちゃんと
ヴァレリーさん
申し訳ないが、ヴァレリーさんの娘はアンジェルなので応援できない……
ということでラナちゃんにお守りを渡す。
ラナちゃんの勝利!
おめでとう\(^^)/
ここまでの試合結果。
ラナちゃんは相変わらず美人( ˊᵕˋ )
奥さんの試合を観にきていたティム君を見つけて話かけてみる。
この夫婦も仲良さそう。
カルメロ。
イラリオの息子さん。
もう4歳かぁ。
イマノルとルークにダンジョンを付き合っていただきました。
うん、まあ、こんなものか……
ほんとごめん、2人とも。仲人しちゃってて……
*この2人は山岳長子と王女なのでNPCだと結婚する条件を満たすのは難しい…
弟とアルステーデちゃん。
少し鍛えておこうとダンジョンに突っ込みます。
レドリーは本当によくリリアの面倒をみてくれている。
セシリア
「リリアのこと、可愛い?」
レドリー
「超絶可愛い✨」
キラキラした目でレドリーは即答した。
その様子にセシリアは、
(………むー……妬ける……)
大好きなレドリーを娘に取られた気分になった。
抱っこしたらこの笑顔を見せてくれる娘に対してそう思うのら仕方ないとも思うのだった。
セシリア
(今日は泣かれなかった……✧︎*。)
レドリーは当然のように娘の隣に横になった。
セシリア
(うー………やっぱり妬ける…)
娘をベッドに寝かせると
(でもこんなに可愛いんだもの……レドリーさんがメロメロになるのは当たり前…!)
娘の可愛さの前には仕方ないと諦めるセシリアだった。
10日
アラルコスに話しかけると今日は試合で勝ったらしい。
さすが兵団長。来年の兵団長もアラルコス?
結果が楽しみ。
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――
帰宅してから明日の準備をする、
明日は娘リリアの誕生日。
セシリア
(リリアが歩くのをやっと見れるんだ)
想像するとワクワクして、明日が待ち遠しい。
ケーキを準備していると、レドリーが帰宅する。ふわっといい香りがした。
香水をつけているレドリーが帰ってくるなりセシリアをギュッと抱きしめた。
セシリア
「ただいま……どうしたの?」
レドリー
「セシリアが寂しがってないかなーっと思って」
セシリア
「………ちょっと寂しかった」
素直なセシリアの言葉にレドリーは嬉しそうに微笑んだ。
レドリー
「明日リリアの誕生日か……早いね」
セシリア「そうだね」
ーーお義父さんに、リリアの歩く姿見てもらいたかったな。
少ししんみりしながら、セシリアはレドリーと一緒にリリアが眠る2階に上がった。