王国を脅かす者➊ 赤く染まる龍騎士 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂スイッチ版エルネア王国を元に書くものです。
今回はプレイ日記ではないです

いつものようにプレイしてから思いつくものがたではなく完全に創作となります。


苦手な方は退室をオススメします🙏










森の異変に図書館にいるミアラさんが何かしら知ってるかもとたずねる途中、




リリーの頭上の空間がゆらゆらと歪んだ。

おぞましいほどの瘴気と、邪悪な空気がエルネア王国に流れてくる。
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「なっ..!!」

リリーは絶句して歪んだ空間を凝視しながら剣を構えた。

間もなく、歪んだ空間から魔獣や魔人が姿を現し、飛び降りてくると同時にリリーに襲いかかった。

リリーは冷静に剣を振るった。

魔獣と魔人の数が増えていく。

リリーは完全に囲まれていた。



(一体、これはなんなの...)




これが異変の正体、もしくは一部。



一人で倒せない

四方八方魔獣たちに囲まれていて、とても1人では勝てる見込みはない


長年の経験が、リリーにそう悟らせていた。


一度逃げるしかない


でもここは、


市街地だ。




悲鳴が聞こえた。


小さな女の子がリリーを取り囲む魔獣をみてパニックになってる。


「龍騎士様があ!!魔獣がいるー!!」
女の子はリリーのピンチを見て泣き叫んだ。


その声に反応して、一部の魔獣が女の子に向かっていく。


まだ探索もできない年頃の女の子が魔獣に襲われたら大変なことになる。


リリーは飛び出した。

魔獣たちの攻撃を剣でなぎ払い、女の子に向かう魔獣を切り倒す。


女の子を抱き上げた瞬間、鈍い痛みが背中を貫き、リリーは一瞬息が出来なくなった。


魔獣の刃がリリーの背中に突き刺さった。


「っ..!!」

リリーは振り向きざまに魔獣を斬った。


鮮血が地面に散り、滴り落ち地面を赤く染めた。

「龍騎士さまぁぁ!!!」
女の子はリリーを見上げ、叫んだ。



「リリーちゃん!!!」


誰かが悲鳴に近い声をあげて駆け寄ってきた。


「フォードさん!」


マルチネス夫婦が家路につくところだったらしい。

バルナバとルクレーシャは斧を振り回し、敵をなぎ倒す。


「姉さん!?」
ユズたち、コルテス夫婦も近くを通りかかった。

ユズは慌ててリリーに駆け寄り鎧の隙間から傷の具合をみようとする。

「リリーさん大丈夫ですか..!?」

バーニーはリリーの前に立ち、リリーに向かう魔獣を倒す。


「私は大丈夫。ユズ、この子をすぐそこの魔銃師会の建物の中へ。そこにいる魔銃師に応援を頼んで。魔獣が多くてこの人数でも危ない..!」


「姉さんも一緒に!」
ユズは怪我をしたリリーも避難させようとした。

「手負いの私じゃ一緒にいけない!早く応援を呼んできて。お願い」


「..わかった。バーニー!姉さんをお願い!」
「任された!」

ユズは泣いている女の子を抱き上げて走り出した。

リリーとバーニーは互いに背中を預けてていた。

バルナバたちも善戦しているが、
敵の数が多すぎる。



リリーとバーニーは同時に地面を蹴った。

剣と斧、それぞれの武器を魔獣を斬りつける。


圧倒的に数の前に、
押されてきた。

ルクレーシャが敵の攻撃を受けて地面を転がった。
魔人の振るう力は凄まじかった。
バルナバ「ルクレーシャ!」
助けようとするバルナバの前を魔獣が塞ぎ身動きがとれなくなる。

ルクレーシャが転がったところを魔獣が容赦なく剣を振り落とした。


リリーは走り込み、その剣を受け止めた、

ギリギリと刃物がこすれる音が鳴り響く。



リリー(数の暴力じゃなくて
一体一体がつよい..!普通の人じゃ太刀打ちできない..)



立ち上がったルクレーシャが、リリーとせばつりあいしている敵に斬りかかり、敵は地面に突っ伏した。


リリーもルクレーシャもぜいぜいと呼吸をし、お互いを見つめた。


お互いが、お互いを知っていながら初めてお互いにきちんと顔を合わせた瞬間だった。

「あ、ありがとう..ございます」
ルクレーシャが呼吸を整えながら言った。

「こ、こちらこそありがとうございます..」
リリーは少し緊張した。


「なになにこの魔獣の数?なんの騒ぎなの」

白髪姿が定着したきたXが銃を構えて敵を次々とと撃っていく。

ユズのおかげで魔銃師たちが続々と応援に駆けつけた。


「なんなんだこいつらは」
魔銃師たちの困惑の声が聞こえる。


形勢逆転し、10分ほどで敵を全滅させた。

一体一体が強く、応援にきた魔銃師もダメージを受けていた。


皆かなり消耗していた。



魔銃導師のアドレーは
「陛下はご無事なのか?」と不安げに呟く。

「陛下..すぐに城に向かいます!」

リリーが走り出す。

「リリーちゃん!怪我してるから走らないほうがいい!」

バルナバがリリーのあとに続く。

「大したことないから大丈夫!」

アドレーは魔銃師たちをさっきの戦闘場所に配置して、Xと共に城に向かった。

城に近づくにつれて、魔獣たちの唸り声や戦う人間たちの声、悲鳴、剣が交わる音が聞こえてきた。



「急いで!城が襲われている!」
すれ違った国民がリリーたちに叫ぶ。




エルネア城の前まできて、リリーは息を飲んだ

エルネア王国の敷地内に、先程みたのと同じような歪みがあり、そこから魔獣や魔人が次々と現れていた。


アドルファスたち騎士隊が、魔獣と戦って城を守っている。


しかし、魔獣の数が多く、城の中にまで侵入していた。



リリーは身体に冷や水を浴びさせられたような感覚になった。



城の中には、赤ん坊のセイがいる。


城に入ってすぐそばの部屋..





リリーたち応援部隊は、すぐさま、アドルファスたちの応援に入った。


リリーはエルネア城の中に入る。

ジェレマイアは玉座の間で魔獣と戦っていた。


子供たちの悲鳴が聞こえる。

「ジェレマイア!」

「リリー!!陛下はご無事だ!部屋の中に殿下といらっしゃる!!それより子供たちが!!」

ジェレマイアの言葉に、リリーは騎士隊長の居室に飛び込んだ。

目の前に飛び込んできたのは複数の魔獣。

バルナバがリリーのあとに続いて部屋にはいってきた。
二人がかりで魔獣をなぎ倒す。


魔獣が倒れてみえたのは、

ルークがセイが眠るベッドの前で銃を構えて魔獣と戦う姿だった。
モモは震えながら赤ちゃんのセイに覆いかぶさって守ろうとしている。

リンゴはルークの隣でガタガタと震えながらも、剣を構えていた。


「あ、あねき!」

ルークはホッとした顔をした。

「ルーク!!ルークが子供たちを守ってくれたのね」


「近くまできたからセイの顔みて帰ろうとしたら魔獣がきてこんなことに..一体なにが..」


「リリーちゃん、ここは危ない。子供たちを陛下の所に連れていこう」バルナバが提案する。

「..そうね」
二箇所守ることは今はできない。

「ルーク、セイを抱っこしてくれる?わたしたちが護衛するから、陛下の部屋に」

「わ、分かった!」
ルークは緊張した面持ちで頷いた。
震える子供たちを連れて王家の一室に。玉座の間は魔獣でごった返していたがジェレマイアたちが王家の一室だけは死守していた。

「ルークも陛下たちと一緒に。いざというときは陛下たちをお守りして」
リリーはルークに言った。ルークは頷く。

「気をつけて」



リリーとバルナバはジェレマイアに合流した。

山岳兵団の応援がきて魔獣の数が減っていく。





夜が明けるころ、戦いは終わった。





「リリー!顔が真っ青じゃないか..って、その血は..」

朝日に照らせて、リリーの鎧が血にまみれていることにジェレマイアは気づいた。

「大したことないの..」

「すぐに治療を!」

ジェレマイアは慌ててリリーを抱きかかえて、治療をするためにベッドに運んだ。

その間に、バルナバやアドレー、アドルファスたちは情報収集をはじめている。



女王のエティは、この緊急事態に騎士隊には国民の安否確認と、騎士隊、山岳兵団、魔銃師会以外の国民の外出を禁止した。


昼になる前に、評議会が開かれる。
今回は、代表者1名だけではなく、副隊長も呼ばれた。


今回の進行は、議長のリリーではなく神官のグレイグに託された。
リリーが怪我しているからということもある。




グレイグ「緊急評議会を行います」

緊迫して雰囲気の中、グレイグの言葉と共に評議会が開かれた。