今日は節分ですね☺️

この季節に必ず読む絵本があります。
それは昔から読まれている
お話ですが

今日は私のいちばん好きなお話を

紹介したいと思います。


いつもより少し長いブログになりますが、良かったらお付き合いください😊



泣いた赤おに

浜田廣介:作

ご存知ですか?



内容をお話すると…


ある山のがけのところに家が一軒ありました。そこには、こころの優しい

赤鬼が住んでいました。


赤鬼はある時ふと思いました



人間たちと友達になりたい…と



そして

看板をこしらえました


ココロ丿ヤサシイ

オニノウチデス

ドナタデモ

オイデクダサイ

オイシイオカシガ

ゴザイマス

オチャモワカシテ

ゴザイマス




木こりが通りかかり、

看板を読みました。


そして、不思議に思い仲間

を呼びに行きます。


連れの木こりともう一度看板を

読んでみました。

でも、色んな先入観が邪魔をして

素直に受け取ることは出来ません。

さては、だまして

とって食うつもりじゃないか…

あぶない、あぶない…


それを家の中で聞いていた赤鬼は

こう言われると悔しくなって

「とんでもないぞ、誰が騙して食うものか。」


窓からひょっこり顔を出して

おい、木こりさん!

声高く呼びかけました。


でも、大きな声だけが響き

二人の木こりはあわてて逃げていきました。


赤鬼は毎日お茶を沸かし

お菓子をこしらえ

そして看板を立て

待ち望んでいたのでした。


けれど

自分の想いが伝わらず

悔しくて悲しくて

看板さえ恨めしく思えて

大事に立てた看板さえも

壊してしまいました。



そこへひょっこり友達の青鬼がやってきます。「どうしたんだい。手荒いことをして、君らしくもないじゃないか」


赤鬼の優しい性格を知る青鬼は

おどろいて聞きました。


赤鬼は、ばつが悪そうに

でも素直な気持ちでうち明けました。



すると青鬼はこう提案します。


「こうすりゃ、簡単さ。

僕がこれからふもとの村におりていく。そこで、うんと暴れるのさ。


そして、きみがやって来て暴れている僕の頭をぽかぽか殴る。そうすれば、人間たちはきみがいい鬼だと理解して安心して家に来てくれるよ」

あか鬼「それじゃきみに悪いよ…」

青鬼は迷う赤鬼の手を引いて

せきたてて、走りだします。


青鬼の提案どおり、暴れる青鬼の頭を軽くぽかぽかなぐり、それでも小さな声で「もういいから、おいきよ…」と気づかい、青鬼を見送りました。

その時、青鬼は

慌てたふりをして、わざと柱にひたいをぶつけて出ていきました。



あっけにとられて物影から見ていた

村人たち。


あか鬼のことを誤解していたと

すっかり安心して


それからというもの

みんなして出かけて行くように

なりました。


あか鬼は大喜びで

村人たちをお迎えし

代るがわるくる人たちを

毎日のようにもてなしました。


こうして鬼は

人間の友だち仲間ができ

少しも寂しいことはなくなりました。




けれども

日かずが経つうちに


心がかりになるものが一つ

あることに気づきました。


それはほかでもない

青鬼のこと


親しい仲間の青鬼が

あの日別れていってから

ただの一度も来なくなりました。


「どうしたんだろう、具合が悪くしているのかな。わざと自分で柱にひたいをぶつけたりして、つのでも痛めているのかな。

ひとつら見舞いに出かけよう」


赤鬼は戸口に手紙を書いて貼りました


キョウハ イチニチ ルスニナリマス。アシタハイマス。ムラノミナサマ


こうして赤鬼は山をいくつか越えて
青鬼の家の前に着きました。

戸が固く閉まっています
「まだ寝ているのかな。それとも留守かな。」

ふと気づくと、戸のわきに
はり紙がしてありました。
そして、それに、なにか字が書かれていました。



アカオニクン


ニンゲンタチトハ ドコマデモ

ナカヨク マジメニツキアッテ

タノシク クラシテイッテ クダサイ。


ボクハ シバラク キミニハ

オメニカカリマセン。


コノママ キミト ツキアイヲ

ツヅケテイケバ、ニンゲンハ、

キミヲ ウタガウコトガナイトモ

カギリマセン。


ウスキミワルク オモワナイデモ

アリマセン。


ソレデハマコトニ ツマラナイ。


ソウ カンガエテ、

ボクハコレカラ タビニデル

コトニシマシタ。


ナガイナガイ タビニナルカモ

シレマセン。


ケレドモ、ボクハ イツマデモ

キミヲ ワスレマスマイ。


ドコカデ マタモ アウヒガ

アルカモシレマセン。


サヨウナラ、キミ、カラダヲダイジニシテクダサイ。


ドコマデモ キミノ トモダチ


アオオニ


赤鬼は黙ってそれを読みました

ニ度も三度も読みました


戸に手をかけて顔を押しつけ

涙を流して

泣きました。





―おわり―



私はこの本をよく小学校の読みがたりボランティアで読みます。


子どもたちにこう伝えます。


本当の友達とはなにか、

本当の優しさとはなにか、


それは生きている限り

大人になっても

悩むことのある課題だと。


だけど、もし悩んだ時

この絵本を思い出して読んでほしい


かならず、ヒントがあるから…


なんて、言っています。




最後までおつきあいくださり

ありがとうございます。


鬼は外〜福は内〜

と鬼は悪者のイメージがあるけれど

先入観に邪魔されることなく

自分の心で感じて

素直に生きていきたいな。


みなさまの無病息災を

お祈りしています






うりゅ坊

感謝

ありがとう