島から帰ってきた。
おかあはんのプリンは食べられなかった。
せからしいと言われた。
言うタイミングを間違えてしもうた・・・。
代わりに茶碗蒸しを作ってくれた。
茶碗蒸しのほうが、せからしいような気がする(つΘ・)コッチョリ
墓参りもした。
6人いたうち、たった一人生き残った、ばあちゃんにも会えた。
ばあちゃんは血色もよく、1度は危篤になったとはとても思えないほど食欲旺盛だった。
ふわふわのものが大好きなばあちゃん。
喉をつめないように加寿巻きを小さく千切ると、口を大きくあ~んして待っている。
お茶と交互に口元に運ぶ。
妹が「おなかを壊すから、もう半分くらいでいいんじゃない」と横から言うと、がっかりした顔。
しわしわの手を握ると、物凄く力強く握り返してくる。そして、あたたかい。
「残りはここにおいて帰るからね」と言って一旦立ち去る。
なんとなく予測できて病室に戻ると、カスマキが置いてあるのと反対側のさっき置いてあった場所を手を伸ばして、見えないテーブルの上を必死に手探りしていた。
カスマキを全部細切れにし、すぐに手の届く場所に置き直し、お茶も引き寄せてから去った。
「食べれる」ということが1番の長生きの秘訣なのかもしれない。
ばあちゃんのところで「あ~ん」をしていると、島に帰る度に下條果物屋さんでリンゴを1個買い、「特老」に行って、すりおろしたりんごを隣に住んでいたじいちゃんに「あ~ん」していたのを思い出した。
自分の体が動かなくなったことにムスっとして、物も言わなくなってからも「あ~ん」だけは逆らわなかった。
じいちゃんに「あ~ん」をすると、同室のじいちゃん達も競って「あ~ん、あ~ん」と言いながら口をあけるので、けっこう大変だった。
<ここから下はハキダメ>
福岡のベイサイドに着くと、チーチーが迎えに来てくれてた。
家に帰ると、ごはんも作ってくれてた。
例によって、なんでんかんでん炒め。
チーチーの側は親の家ではなく、いつもお父さんの実家に来て昼も夜もおご馳走になるように言われるという気まずさというか厚かましさなんだけど、「呼ばれずとも、何ももてなしがなくとも親の家にも返りに寄って最低1泊してきなさい。お餅はうちの実家からまたもらえると思うからお雑煮は帰ってきてからね」と2、3回プッシュして、島からも電話で「飲酒運転はもう許しませんよ!」と言うついでに更に度プッシュしといた。
そのようにしたらしい。
1泊はしたと言ってたけど、朝イチで帰ってきたらしい・・・。
叔父さんの家には喜んで行くけど、親の家には行きたがらない。
「居場所がないから家に寄り付かない」ということを親が全くわかっていないからだ。
夫にとっては、もう「今さら」という感じだし、私も「恨み」しかないからそれ以上の関与はしない。
ずっと「恥を知れ」と思ってきたけど、逆にこの数年で私は「恥」を捨てた。
今は「恥を知るなら、恥ずかしい行いはやめればよいと思っている。」
まあ、夫の恥になると思ってたから我慢してたワケだけど、今年中に子どもができなければ私は別れたい。
去年のお正月も言おうと思って結局やめた。
そんな事を言われて、そういう気にはならないだろうと判断したからだ。
でも、逆に自分が男だったらと考えると情けなさすぎる。
去年1年の結果から言っても、言おうが言うまいが変わらなかった。
夫の性格からして、それなら今すぐ終わりにしようというかもしれない。
もう私はそれでもどっちでもいい。
自分ひとり、阿呆のように必死になるのにも疲れた。
何の努力もしない人を選んだつもりはないし、3年も待てば十分だろう。
これまでの2年のうち、最初から私は必死で、なんもかんも使い果たし、もう内職とかでは追いつかなくなって、自分の金目のものや過去の切り売りで質屋通いして食事の準備をしているときですら、ずっと知らぬ振りで文句を言っていた。
顔合わせの費用も私が出したし、結婚式では自分の親や親族ではなく、夫の父親とその親族、母親とその親族のホテル代まで私が出した。新婚旅行用に私が貯金してた分で。
嫁になる前から、何も預かっていない私に「働かないかんぞ」とか「週何日働いてるのか」とかいう阿呆共の要求で。
夫は自分の食べる分の食費もださんのに、自分の親の要求や贅沢代には「いいやないの」で、親族には全返し。
私の側には「そえんしよったら、キリんなか。」とか言われた。
心配したうちの親が子作りの余裕を作ってやろうとせっせとお米を送ってくれたのに対して「自分で食べたらよか。」とか言われた時には凍えそうなほど心が冷めた。
親のあまりの酷さにも、顔を見る度にお義父さんの顔を思い出して吐き気を催し、泣き真似ばかりして甘えるお義母さんに火をつけ、暴れ踊る様を薙刀で滅多刺しにする悪夢をみるようになり、そのうちに悪夢を見ても精神状態がヤバイとも思わない状態までいった。
本人が「自分の収入は多くない」と言わんと言い張り、見栄を捨てない。
見栄を張りたいのなら普通は頑張るが頑張らない。
妹の理砂さんにも参った。
「タカるのをやめさせろ。そして、あんたもタカるのをやめろ」とは言えないから、「私は結婚直前に子供はもう少し後にしようと言われてショックを受けています」とまで伝えたのに。
アノ人は、やっと出来た相手すら自分達の贅沢の為に親と一緒にずっと踏み潰してきて、50歳間際になって元気も無い兄をかわいそうだとは思わなかったのだろう。
滞納していた税金も払い終わり、夫も食費を出してくれるようになり、最近やっと普通の生活の水準近くまで回復したけれど、心配していた通り、夫に全く元気がない。
最初から元気がなかったからこそ、心配していたのに。
根拠のない自信に溢れていた本人は今日は21時でもう就寝。
なんか疲れた。
もう本当にアホくさい。