実家の伊勢で、
伊勢神宮内宮への少し早めの年越し詣のお話です。
年越しスタートは20時位。
お写真だと見えないですが、この日、月の見える星空が綺麗で、猿田彦神社方面から内宮の宇治橋前にまっすぐ続く石畳の「おはらい町」を歩いていても、懐かしい星空にテンションが上がります
時間が早いせいか、コロナのせいか…
大晦日こんなに人が少ない宇治橋の大鳥居を見たのは、初めてかも
奉納された三重県産の清酒が沢山並べられた神苑では、大篝火の準備が始まっていました
火除橋を渡って内宮参道の右手のゆるやかな斜面を下りると…
徳川綱吉の生母、桂昌院さんが寄進したと言われる石畳を敷き詰めた御手洗場。
お昼間は鯉を観ることもできるとても綺麗な川です
五十鈴川は、「御裳濯川」とも呼ばれ、倭姫命が御裳のすそを濯いだことから名付けられたと伝わり、神路川と島路川の二つの流れが、合流して五十鈴川となるそうです。御手洗場の流れは清らかさの象徴。水が透き通って、夜でも光に照らされた水底のお賽銭(投げていいのかどうかは分かりませんが)までお写真の様にはっきり見えます
年越しの時間を見計らってみえるのか何人か石段の下で立って並んでみえましたけど…
年越しや初詣の時は沢山の人でこの階段は埋まるほど。こんな景色は初めて見ました。
ゆっくりお参りできて、早く来るのもいいかも
鎌倉殿でも登場した三種の神器の一つ八咫鏡がご神体としてこの伊勢神宮にお祀りされているそうです。
伊勢神宮は、内宮・外宮の他に14ヶ所の別宮、43所の摂社、24所の末社、42所こ所管社の合わせて125宮社から成り立ち、正式には「神宮」とのみいいます。
こちらは、内宮に所属する十所の別宮のうち、第一に位している荒祭宮。
こちらもお参りして…
この日、先程の大篝火の他にもいくつかの小さな篝火が用意されてました。
毎年、御神酒や甘酒の授与と共に大晦日にお餅が頂けたのですが、コロナで今年も全て中止となっていました。
でも、お家からお餅と網を持ってみえて焼いてみえる方もいらっしゃって、お写真の様にとっても美味しそうに焼けてました
私も、待ってきたかった
昨年も用意しようと思っていたのにまた忘れてきてしまいました自分家のお餅でもこの篝火で焼いたらご利益がありそうですよね。
1時間以上経って神苑に戻ってきましたが、
大篝火の火はまだまだこんな感じ
ようやく火が大きくなってきました。この時間になると、大篝火の周りにも沢山の人が集まっていました。
昨年の大篝火。私が行った時にはこんな感じでした。
知りませんでしたが、
こんなに燃えるまでは大変だったのですね
穏やかに幸せな一年でありますように…
神宮でのお祈りを済ませ、まだまだ閉めてみえるお店は多いものの、せっかくなのでおはらい町を楽しんで帰ることに
今回は赤福さんについて。
赤福さんが手がける「五十鈴茶屋」さんは、
夏にかき氷を頂いた時のカフェの様子。
お隣の赤福さんの本店と、内宮前支店、外宮前店は大晦日の夜は終夜営業されているので、
歳納めに赤福を食べようと、とりあえず発券。
26組30分待ち(店内飲食)となっていましたが、案外すぐ入れました
また、一緒に提供されているお茶は、三重県産の「伊勢茶」で、有機栽培で育てられたお茶を赤福餅に合うように特別にブレンドされています。
この時間にはさすがに見ることはできませんが…
川向こうには伊勢で一番高い朝熊山を始め、神様のご用材を養う神路山の緑の山並みを望め、先程の清流で知られる五十鈴川に面した縁側のお庭のお席と、
店内にある畳敷きのお座敷席があります。
お写真は2人分ですが、
赤福餅(盆) 税込250円(1人前)
お箸でいただくのは、昔はお餅が食事であった頃のなごりなのだそう。
赤福もちの独特な形は、伊勢神宮神域を流れる五十鈴川のせせらぎをかたどり、餡につけた三筋の形は清流を、白いお餅は川底の小石を表しているのだとか。
この三筋の清流を一つ一つ真心こめて形づくりしているのは、地元三重の県産の番茶を焙じる香ばしい香りが広がる店内で餅入れさんと呼ばれる女性職人さんの繊細な指先。
伊勢に行かれた方に
「赤福によく似ているお餅」とよく聞かれるのが…
二見に本店をおく、
創業280年余年の老舗御福餅本家さんの「お福餅」
こちらの餅を包んだこし餡は、二見浦に打ち寄せる波の形を手作業で表現されたもの。
確かにパッケージもお餅も似ているかも
お福餅さんで好きなのが、
昭和24年発売の「お福アイスマック」
こし餡アイスキャンディーは、クリーミーであっさりとした甘さ。
現在はオンラインでも10本入税込1,500円(送料別)で販売されていますが、子供の頃の夏の思い出です。
懐かしい素朴な小豆アイスバー
よく買ってもらっては親と一緒に頂きました
赤福さんのお話に戻って…
1月を除いて、毎月朔日には赤福の他に朔日餅を頂くこともできるそうです。
因みに次回の二月の朔日は、「立春大吉餅」
黒大豆と大豆を使った二種類の豆大福。
美味しそうですよね
こちらは、大阪の百貨店等でも予約購入できますが、
お店で頂くと、少量で頂けるのも嬉しいですし。
お仕事してると、なかなか朔日に行けることはないですが…
下のお写真の庭先に置かれた句碑は
俳人山口誓子氏が詠まれたもの。毎朝5時の開店に備え、4時頃に竈の火を焚かれるのだそうで、まだ薄暗い店内で女将さんが竈に薪をくべる様子を巣から顔をのぞかせた燕が見守っているという内容。ただの1日も欠かすことなく続けることの強い忍耐力を詠まれたものということです。
この句の通り、赤福さんは、ずっと朝5時から夕方5時まで年中無休でお店を開けてみえます。
お帰りはこちらの裏口から。お店の脇を抜けておはらい町に出ます。
おかげ横丁の方の空にお月様が浮かんでました。
長くなってしまったので、おはらいまちについてはまた次回にします
本日も最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました。